シリーズ8作目となる舞台『メサイア -月詠乃刻-』が2018年4月14日(土)より東京・シアターGロッソにて開幕する。舞台『メサイア』シリーズは、警察省警備局・特別公安五係に所属する公安工作員、通称“サクラ”たちの闘いの中で結ばれる究極の友情と絆の物語を描く人気作。
今回の最新作では、前作でサクラ育成機関・チャーチを卒業した加々美いつき(杉江大志)、そして御池万夜(長江崚行)と柚木小太郎(山沖勇輝)、小暮洵(橋本真一)と雛森千寿(山本一慶)の二組のメサイアの関係性の変化、新興宗教団体「照る日の杜」と謎の集団自殺事件との関わりが描かれる。本作の見どころについて、杉江大志、長江崚行、山沖勇輝の3人に話を聞いた。
――まず、昨年夏に上演された『メサイア -悠久乃刻-』を振り返っての感想をうかがえますか?
杉江:大変でした・・・以上!
山沖:話が終わっちゃったよ(笑)!
杉江:(笑)。一番大変だなと思ったのが、加々美に降りかかる出来事のすべて受け入れてお芝居をすることでしたね。精神的にキツくて、僕自身の中で飲み込むまでにけっこう時間がかかってしまったなという印象がすごくあります。
山沖:僕らが「大変」って口にするのがおそれ多いぐらい、井澤勇貴、杉江大志の座長二人は、本当に大変そうでしたね。個人的には先輩の卒業を間近に見られたのは『メサイア』シリーズをやって行く中でいい経験になったし、僕の演じる柚木小太郎が崚行の演じる御池万夜に対する気持ちが次第に変わっていく様を描けたことが良かったなと。それを受けての今回の公演なので今からワクワクしています。崚行の大変だったことは何?
長江:え?「大変だったこと」限定?まぁいろいろありますけど、一番大変だったのは稽古場がめっちゃ暑かったことですね。真夏の閉め切った室内でアクション練習をすると大量に汗をかくから、さらに室温も湿度もどんどん上昇していって本当に死ぬかと思った。
山沖:男ばっかりで暑苦しいし、むさ苦しいし・・・(笑)。
長江:僕ら、物語の中では巨大な敵を相手に命がけで戦っていますけど、稽古場でもある意味命がけだったなぁって思いましたね。
――今回は春に行われる公演なので気温的には快適だと思いますが、稽古場の熱気は前回以上に高まりそうですね。舞台版『メサイア』も今作で8本目になりますが・・・。
山沖:ここまで続いたのは、ファンの皆さんの応援のおかげですね!
長江:シリーズがこの先、10作目、20作目ってなったらいいな。
杉江:俺、80歳ぐらいになっても『メサイア』に出たいな。「まだまだ若造には負けんぞい」ってアクションしたい(笑)。
長江:危ないよ(笑)!「お願いだから、おじいちゃん“サクラ”を引退してくれ!」って共演のみんなが思うんじゃない?
杉江:棒で殴りかかられても、サッとかわしてその棒の上に乗ったりしたい。
山沖:スーパーおじいちゃんだな(笑)!
長江:さすがに80歳でアクションはどうかと思うけど、作品に関わった身としては『メサイア』シリーズがどこまで続くか、その可能性を見届けたい気持ちはある。
杉江:そのためにも僕らは、先輩たちがバトンを繋いでくださったように後輩にバトンをつないでいかないといけない。信頼できるキャストに、いい流れでこの大切な作品を託したいなと思いますね。
――さきほど山沖さんが「先輩方の卒業に立ち会えたのはいい経験」と話していましたが、『メサイア』シリーズはいい形で代替わりが出来ているなと思います。
杉江:そうですね。僕も『メサイア』に参加させていただくようになって、先輩方の背中を見ながら、いつの間にか『メサイア』という作品の大きさを肌で感じるようになりました。先輩方が卒業して、前回公演でいよいよ自分に卒業の順番が回ってきた時に、ちゃんと後輩から受け継いだ想いを伝えることが出来たのかな、責任を果たすことが出来たのかなって思いました。
――ある意味、杉江さんの役者としての成長も、『メサイア』の加々美とリンクしていたのかなって思います。
杉江:ふふふ。確かに一緒に成長してきた感じはすごくあります。演出の西森英行さんは役者のことを信頼して1対1で向き合ってくれる方なので、役者として成長させてもらえるのは、西森さんをはじめスタッフの方々のおかげなんですけどね。
――西森さんは厳しい方ですか?
長江:優しいけど、ある意味“鬼”だよね。口調とか接し方とかすごく優しいけど、気がついたら逃げ道をふさがれている、みたいな。
杉江:笑顔で厳しいことを演者に要求してくる演出家です。でも「一緒にがんばろうぜ!」って言われたら、もうがんばるしかないって思えるんですよね。
――今回、長江さんが演じる御池と山沖さんが演じる柚木のメサイアとしての関係性が大きく変わる展開のストーリーになりそうですね。
山沖:「照る日の杜」が出て来る以上、そうならざるをえないですよね。公式サイトにキービジュアルも出ましたが、あの白い衣裳の3人がどう僕らに関わってくるのか・・・。
長江:僕、真修くんのビジュアル撮影を見学させてもらったんですけど、写真を見ただけで「御池が元居た場所はとんでもなく恐ろしい組織だったんだな」って思いました。これ以上はネタバレになっちゃうかもしれないので言いません(笑)!でももう一言だけ、稽古が始まる前から照る日の杜と向き合うのが怖かったです。
山沖:僕も、柚木が御池の過去を知った時に、二人の関係性がどうなるかを考えると怖いな。前作『悠久乃刻』で御池に命を救われて少しずつだけど距離が近づいたのに、まさか一番憎んでいる存在だったなんて・・・。
長江:複雑だよね。それを知った時に柚木が御池を「復讐の相手」として見るか、それでも「信頼できるメサイア」として見てくれるのか・・・彼らに課せられた試練が過酷すぎる。
杉江:がんばれ!
長江:なんで応援!?アナタも出演者でしょう。主演でしょう(笑)!
――メインビジュアルで、ど真ん中にバーンと立っていますからね。
長江:(ボソッと)ポーズがグ○コの看板。
杉江:誰がグ○コじゃ!
一同:爆笑!
――杉江さんは、今回のお話をどう受け止めていらっしゃいますか?
杉江:どうなるんでしょうね?でも今回は、前回のような不安は感じてないです。有賀というメサイアとの絆ができたので、一緒に居ようが、別の場所にいようが、メサイアはメサイア。だから、怖いものはないかなっていう感じ。
――加々美は何にも執着していないような人ですが、自分のメサイアである有賀にだけは執着していますよね。
杉江:以前の加々美は依存出来る場所がないとダメな人で、その対象が有賀だったんですけど、「支えてほしい存在」から「支え合える存在」になったというか・・・ん~、うまく言えないけど、有賀と対等な関係になれたことで、今後どんな試練があっても怖いものはなくなったんじゃないかと僕は思っています。
そこにたどり着くまでは一番シンドイところだったし、そこまでを描くのがこれまでの『メサイア』だったんですよね。でも今回はその先を描く。そういう未知の部分という点で多少の不安はありますが、御池と柚木、小暮と雛森がメサイアとしての絆を創っていく様を見守ることができたらいいな。まぁ僕が見ていなくても、それぞれがんばると思うけど(笑)。
長江:なんか、大志くんっていい意味で“座長っぽくない”んですよ。『悠久乃刻』の時は、タイプの違う二人の座長がいて、勇貴くんは割と座長らしいことをしてくれる人だったんですけど、大志くんは「お芝居とかステージ上で自分の仕事をまっとうします」っていうタイプ。作品に対しての想いや色も違っていて、大志くんは熱血だけどどこか冷静、勇貴くんは冷静だけど心の奥にちゃんと熱い想いを持っている。そんな二人が一緒に座長をやっているのを「素敵だな」って思って見てました。元々の二人がそうだったのか、二人が共演することで徐々にそうなっていったのか分からないですが、まさにメサイアって感じですよね!
――今回、新キャストも『メサイア』カンパニーに加わりますね。
長江:新キャストの皆さんの衣裳を見る限り「照る日の杜」関係者だと思うので、御池としてはあまり仲良くなりたくないんですよね。稽古中も僕は必要以上にベタベタしたくないし、しゃべりたくもないっていうか・・・あ、もちろん役としてですよ(笑)。プライベートでは仲良くしたいけれど情は移さずに、そこはしっかり分けたいなと思っています。
山沖:初参加の時は緊張している部分があると思うし、最初のうちはお互い探り探りだと思うんですけど、その探り具合が芝居を高め合うことにつながるのではないかと思います。
杉江:僕は真修とはすごく久しぶりの共演になるので、お互いの成長を見せられるのが楽しみです。石渡さんがどんな石を渡ってきたのか・・・(笑)。
長江:それ、取材で言うの何回目(笑)?
杉江:初めてだよ。さっきひらめいて「あ、これ絶対言おう」って思ったの(笑)。
――では最後に、公演を楽しみにしている皆様にメッセージをお願いします。
長江:今回、「照る日の杜」という宗教集団を扱うことで、今までとは違う印象になると思いますが、シリーズを通じて“生きて”きた僕たちがしっかりと地に足を着けた芝居をすれば、ちゃんと『メサイア』の流れを汲む作品であると納得していただけると信じています。皆さんには、いい意味で観に来たことを後悔するぐらいの作品にしたいです。「こんな辛い物語、見なきゃよかった」「立ち直れない」って言われるぐらいまで突き詰めていけたら、役者としての“ドS心”をくすぐられると思うんですよね(笑)。そのぐらいの衝撃を受ける覚悟で劇場に来ていただきたいと思います!
山沖:今作は、卒業生の加々美を主人公にするという『メサイア』シリーズ初の試みや、「照る日の杜」が出てくる以上、御池と柚木の関係に大きな影響を与えるのは必至だし、もう一組のメサイア・小暮(橋本真一)と雛森(山本一慶)の関係性にも変化が生まれるなど、見どころ満載です。ほかにも、新たに登場した3人や、約1年ぶりに帰ってきた周グエン衝吾(伊藤孝太郎)と彼が所属する警備育成班“キンダー”の登場など、注目するキャラクターによって何回も観られると思うので、ぜひいろんな角度から楽しんでください。
杉江:脚本の毛利さんと演出の西森さんがシンドイ思いをして作り上げてくださる物語に真摯に向き合って、新たな『メサイア』を作り上げていきます。僕らのすべてを注いで演じ切る覚悟なので、『メサイア』シリーズの新しい挑戦に、ぜひ皆さんの力を貸してください!
◆公演情報
舞台『メサイア -月詠乃刻-』
【東京公演】4月14日(土)~4月22日(日) シアターGロッソ
【大阪公演】4月27日(金)~4月29日(日) メルパルクホール
【原作・ストーリー構成】高殿円「MESSIAH -警備局特別公安五係」(講談社文庫)
【脚本】毛利亘宏(少年社中)
【演出】西森英行(Innocent Sphere)
【音楽】大内慶
【殺陣指導】六本木康弘
【キャスト】杉江大志、長江崚行、山沖勇輝、橋本真一、山本一慶、小谷嘉一、伊藤孝太郎、石渡真修、豊嶋杏輔、西野龍太、三原大樹、村上幸平、内田裕也、大澄賢也
舞台『メサイア -月詠乃刻-』ライブ・ビューイング
【日時】4月22日(日)17:00開演
【会場】全国各地の映画館にて上映(予定)
【価格】3,600円(全席指定・税込)
【公式サイト】http://liveviewing.jp/messiah/
【公式HP】http://messiah-project.com
【公式Twitter】@messiah_project
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(C)MESSIAH PROJECT (C)2018 舞台メサイア月詠乃刻製作委員会
(撮影/近藤明子)