2020年1月15日(水)からTBS赤坂ACTシアターで東京公演が開幕する森田美勇人主演の舞台「RADICAL PARTY – 7ORDER -」の公開ゲネプロが行われた。本作は、2019年に上演された舞台「7ORDER」のスピンオフ作品で、森田演じるミュートが“7ORDER”の仲間たちと出会う前の物語が描かれている。公開ゲネプロの模様と、森田に聞いた東京公演に向けての意気込みなどを伝えていく。
7ORDER projectとは、安井謙太郎、真田佑馬、諸星翔希、森田美勇人、萩谷慧悟、阿部顕嵐、長妻怜央の7人が「Happy をみんなで作りあげていく」をモットーに、音楽、演劇、アート、ファッションなど一人ひとりがジャンルレスに挑戦していき、その経験や才能を混ぜ合わせ、自分たちなりの新たなエンターテインメントを創造していくプロジェクト。
プロジェクトの第一弾として2019年に舞台「7ORDER」上演したが、そのチケットは即日完売するほど盛り上がりを見せ、今回その反響に応えるようにスピンオフ作品「RADICAL PARTY – 7ORDER -」が第2弾公演として上演中だ。
主演は森田が務め、自らダンスの振り付けや衣装のセルフプロデュースも担っており、森田でしか表現することができない唯一の世界観を、ダンスと音楽、ファッションで創り上げている。2019年12月下旬に大阪公演が行われ、1月15日、ついに東京での公演の幕が上がった。
第1幕の冒頭から爆発力のあるナンバーがガンガンとかかり、ガツガツとキレの良いダンスと心揺さぶる歌声で観客をその世界観に引き込んでいく。本作には森田の他に、ダンスキャリア20年、リオ五輪閉会式での日本プレゼン「SEE YOU IN TOKYO」にも参加したダンサー仲万美、世界が認める圧倒的なパフォーマンスを武器とする丞威、『ライオン・キング』(劇団四季)ヤング・シンバ役などを務めていた福澤侑、オーディション番組「キミモテロッジ~家づくりで声優オーディション!?~」で熾烈なオーディションを勝ち抜き見事栄冠を手にした「ハイスクールチルドレン」の石橋弘毅など若手の実力派が集結。
森田を含めプロフェッショナルなダンサーたちが魅せる自由でダイナミックかつ繊細なダンスは会場全体を圧倒し、観客の目をくぎ付けにした。初っ端から心を掴まれ、期待値が自分の中でグングンと上がっていくのを感じた。
物語は、遺伝子検査によって全国民はA~Zのランクに分けられ、居住地、職業を固定され、さまざまな制約に縛られる優性遺伝子保護法―通称“AZ法”が制定された時代が舞台となっている。
今回はミュートが“7ORDER”の仲間たちに出会う前のエピソードで、ミュートがダンスの力で“AZ法”に歯向かおうとするグループと出会うところから物語が始まる。テレビをあまり見たこともなく、仲間と呼べる存在もおらず、“AZ法”を取り巻く環境への認識も低かったミュートが、仲万美演じるAZOらと交流を深めていく中でとてつもない不条理やZたちの葛藤などを知り、さらに仲間がいることの尊さを知っていく姿が描かれていく。
物語を追うごとに純粋な目線で世の中の事を見ているミュートの真っ直ぐな言葉に心を揺さぶられ、また、冷遇されている過酷な状況の中でもダンスを自由に楽しみ、夢を見るAZOたちの姿に胸を打たれる。1幕の最後には思わず涙をしてしまった。薄暗い世界なのに、とても輝いて見えるのだ。
そして第2幕では一変して、とにかく賑やかで楽しい“RADICAL PARTY”を開催。さまざまなダンスナンバーや楽曲を披露するライブ方式で観客も巻き込んで盛り上がっていく。ブレイクダンスやポップ、ロボットダンスなど実力派のダンサーたちの個性を生かした幅広いラインナップはいうなれば“ダンス万博”。ダンスが苦手でも関係なくノリノリになれる仕様になっている。
また、第2幕では日替わりで安井と阿部の出演も決まっている。公開ゲネプロでは阿部が出演し、森田と息の合ったダンスと歌を披露し会場を盛り上げていた。舞台『7ORDER』を観ていた人には“胸熱”な展開だろう。
本番直前、そんな見どころ満載の本作の主演を務める森田に東京公演への意気込みなどを聞いた。まず、見どころについて聞いてみると「たくさんあるんですよね・・・」と語り始め、「最初の頭の曲は衣装さんもものすごくこだわってくれて、ブラックライトの照明に映えるような塗料が塗られたものにしたりしていて。本番前日くらいまで照明のバランスとか色々突き詰めてギリギリまで変更してやった部分があるので、最初の衣装には皆さんが注いだ時間がすごい詰まっているんです」とコメント。
さらに「あと2幕最後の曲は、福澤侑くんが振り付けをしてくれて、『こういう風にミュートを作りたい』って考えて作ってくれたので、僕はその思いの100倍くらいの気持ちで返そうって思いました。そういうシーンがいっぱいあります。丞威も万ちゃんも作ってくれて」 とキャスト陣の並々ならぬ思いも舞台に反映されているようだ。
また、石垣佑磨も出演しているがアクションシーンでは殺陣のフリもつけているようで「僕あんなに早くて正確で迫力のあるアクションをやったことがなかったんですけど、(佑磨さんが)それを一から基礎から教えてくれて、手を作ってくれて・・・って見どころは沢山あるんです」と語り、カンパニー全体で大きな熱量を持って“創り上げられている”ことが分かった。
そして最後に、「正直めちゃくちゃ緊張してるんですけど、ステージ立ったらすごく楽しいところで。大阪と変わらず僕らのカンパニーの熱い思いだったり、皆さんの個性とか空気感とか熱量、特徴、アクションなど全て、僕だけでなく素晴らしいみんなのパフォーマンスもぜひ見ていただければと思います」と東京公演の意気込みと共に、メッセージを送った。
「RADICAL PARTY – 7ORDER -」は、東京・TBS赤坂ACTシアターで1月15日(水)から19日(日)まで上演。上演時間は第一幕1時間30分、第二幕は30分(幕間15分休憩あり)を予定している。