2016年6月に野村萬斎が構成・演出を手掛け、シェイクスピアの四大悲劇のひとつに数えられる『マクベス』が上演された。わずか5人の出演者で、分かりやすくシンプルに物語を描き、登場人物が抱える不安や葛藤といった内面を丹念かつ丁寧に描いたこの萬斎版『マクベス』が、12月18日(日)にCSチャンネル衛星劇場にて放送される。
2010年の初演以来、国内外にて再演を重ねて進化・深化を繰り返してきた本作。2013年には日本文化の粋を結集すべく、能・狂言のミニマルな演出方法を随所に取り入れ、「和」の美しさを引き出した新たな『マクベス』として、ニューヨークとソウル、2014年にはルーマニア・シビウ演劇祭とパリにて公演を行い、各地で絶賛された。
4度目の上演となる今回、マクベス夫人を演じたのは鈴木砂羽。萬斎、鈴木のほか、小林桂太、高田恵篤、福士惠二が出演した。さらに、音楽ユニット「KOBUDO―古武道―」でも活躍する尺八演奏家・藤原道山が音楽監修を務め、和楽器の生演奏で作品に新たな息吹を吹き込んだ。
世田谷パブリックシアター『マクベス』は、12月18日(日)午後4:15からCSチャンネル衛星劇場にて放送される。
【東京公演期間:2016年6月15日(水)~6月22日(水) 東京・下北沢世田谷パブリックシアター】
衛星劇場:http://www.eigeki.com/special/theater
(写真提供/世田谷パブリックシアター 撮影/澁谷征司)