2017年4月22日(土)に開幕したミュージカル『アニー』。1986年に日本で初演されて以来、多くの人に愛されてきた名作が、山田和也による新演出で16年ぶりに生まれ変わった。今回、アニーがいる孤児院の院長ハニガンの弟・ルースター役を演じる青柳塁斗を、開幕直前に直撃!新演出の『アニー』について、自身の演じる役について、さらに子どもたちとの関わりについてなどを聞いた。
――本番が間近に迫っておりますが、現在のご心境は?
稽古が、あっという間でしたね。約1ヶ月間の稽古だったんですが、とても楽しくて。僕自身、まだあまりミュージカル作品の出演経験がないんですが、まだ緊張はないですね。幕が開いて、これからどうなるか、ですけど(笑)。とにかく楽しみです。
――今回、山田和也さんによって16年ぶりに新演出になっているんですよね。
衣装もそうですし、舞台装置も、その装置からの出方とかも、すべてが一新されています。山田さんは、映画とかブロードウェイ版の、最初の頃の『アニー』に近づけたとおっしゃっていました。翻訳からやり直したそうで。
――青柳さんは、そんな中でアニーのいた孤児院の院長ミス・ハニガンの弟であるルースター役を演じられますが、どんな印象をお持ちですか?
共演者の方には、ピッタリだねと言われました。悪巧みをするんですけど、おちゃめでちょっと抜けているところもあったり。自分とかけ離れている役だと、すごく作り込まないといけないかもしれませんが、最初に(台本を)読んだ時に、なんとなくイメージができたんです。だから、確かに遠くはないのかなって思いました(笑)。稽古を重ねてきて、役を掴めた手応えはあります。
――これまでも、いろんな方が様々なタイプのルースターを演じられてきましたが、青柳さんの演じるルースターは“愛されキャラ”なんですね。
そうだと思います(笑)。今まで、二枚目だったり三枚目だったり、すごく悪い感じとか、演じる役者さんによっていろんなタイプのルースターがいたと思うんですが、今回は抜けたところもあり、悪い役だけど愛されるキャラとして、観てもらえるんじゃないかな。
台本を読んだ時、そんな印象があったので。子どもも観る作品なので、怖すぎず、笑わせられるようなルースターを演じたいなと思っています。
――ミス・ハニガン役のマルシアさんとはどんな関係を築いていらっしゃいますか?
まず、会ったら「姉貴、おはようございます!」と声をかけさせてもらっています。いつも体調とか、細かいところまで気遣ってくださるんですよね。芝居についても的確なアドバイスをくださるので、すごく頼りになる存在です。
――『アニー』のカンパニーには、お子さんもたくさんいらっしゃいますね。なかなか、ここまで子役の多い作品に参加されることはないと思うのですが、お子さんたちをどう見ていらっしゃいますか?
子どもって、エネルギッシュですね~。学校が終わってから稽古に来ても、走り回って元気いっぱいで。すごく新鮮です。忘れていたことを思い出させてくれるような・・・すごく楽しんでやっているというのが伝わってきます。
――稽古場で子どもたちとどんなコミュニケーションを取られましたか?
ルースターとしては、子どもたちと一緒に出るシーンは少ないんですが、稽古場では子どもたちの方から、どんどん話しかけてきてくれましたね。僕は意外と人見知りなんですが、ストレッチしていると、周りを走り回ったり、飛び乗ったりしてきてくれて。最近では「青柳さん」ではなくて「るいるい」と、あだ名で呼んでくれるようになりました。でもこの前、7歳の子が膝に乗ってきたのであやすように揺らしてたら「私、子どもっぽいのいや!そういうのはいいから」って嫌がられちゃって(笑)。小さくても、女優なんだなって思いました。
――アニー役は野村里桜さん(チーム・バケツ)と会百花(チーム・モップ)のWキャストですが、二人のアニーについての印象は?
二人とも、色は全然違うんですが、純粋で、ピュアで、まさにアニーだなって思います。山田さんも「根っからのアニー気質を持っている二人を選んだ」とおっしゃっていました。里桜ちゃんはパワフルで元気、百花ちゃんは繊細さが際立つ感じかな。年齢は1歳違いですけど、ほんとに違うんですよね。どちらも良さがあって、新しくておもしろいです。
――青柳さんご自身も、小さい頃から表現に触れてこられたと思いますが、どんな子どもでしたか?
最初の頃は、野球やピアノを習っていて、一人遊びが好きなタイプでした。三兄弟の末っ子なんですけど、一人でレゴで遊ぶのとか、好きでした。アクターズスタジオに入って、ダンスを始めてから表現するということに触れたんですけど。10歳くらいの頃からかな、それが楽しくなってきたのは。
――今、共演しているお子さんたちと同じくらいの頃ですね。
そうなんです。だから、今思うと自分はこんなにしっかりしていなかったなあって。良い意味で、仕事をしているなと思って見ています。もちろん、集中力が切れちゃってお絵かきとかしている時もあるんですけど(笑)。
――青柳さんご自身の、役者としてのターニングポイントは何歳くらいでしたか?
うーん、いつだろう。初めてお芝居に触れたのは、まだ北海道にいた頃だったと思います。でも、その時はまだ訳も分からず状態で、ダンスをきっかけに舞台には立っていたけど、お芝居をちゃんと意識していた訳ではなかったんです。ちゃんと意識し始めたのは、中学3年生ぐらいからかな・・・アミューズの先輩方の出ている舞台を観に行くことが増えてからでしたね。
――幼い頃の経験って、大きいですよね。
そうですね。だから、今共演している子たちの将来も楽しみだなって。ダンス一つでも「この子はストリート系の踊りが好きなんだな」とか、「これからどう上手くなるのかな」とか、昔の自分を観ているようで、教えてあげたくなったりしますね。
――青柳さんと言えばダンスですが、今回ダンスは・・・?
特別多い訳ではないですが、少しアクロバットをするシーンや、踊るシーンはあります。(広崎)うらんさんの振り付けで、王道のミュージカルダンスを踊っていますよ。
――青柳さんにとって『アニー』の魅力はどんなところにあると思いますか?
「子どもたちの前向きな希望」ですね。どの曲もすごくいいですし、「Tomorrow」の歌詞にもありますが、先々を見て、今後をもっと良い人生にしていく。希望を持って前に進んでいくというテーマがあるので、観ていただいたらきっと、明るい気持ちになれると思います。
――長期公演になりますが、各地で『アニー』を楽しみにしている方へ一言お願いします!
僕自身、メインキャストとして王道のミュージカルに出ることが初めてなので、どんな芝居をしているのか。そして、青柳が演じるルースターが、どんな人物になっているのか。『アニー』を観たことがある方は、これまでのルースターとの違いを楽しんでもらえた嬉しいですし、僕のことを知ってくださっている方は、今までとは違う青柳の姿を観てもらえたら。笑って幸せな気持ちになれるミュージカルなので、ぜひ劇場で、笑顔になってください!
◆公演情報
2017丸美屋食品ミュージカル『アニー』
【東京公演】2017年4月22日(土)~5月8日(月) 新国立劇場 中劇場
【大阪公演】2017年8月10日(木)~8月15日(火) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
【宮城公演】2017年8月19日(土)~8月20日(日) 東京エレクトロンホール宮城
【愛知公演】2017年8月25日(金)~8月27日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール(愛知芸術文化センター)
【長野公演】2017年9月3日(日) サントミューゼ大ホール(交流文化芸術センター)
【演出】山田和也
【音楽監督】佐橋俊彦
【振付・ステージング】広崎うらん
【出演】
野村里桜(チーム・バケツ)/会百花(チーム・モップ)
藤本隆宏、マルシア、彩乃かなみ、青柳塁斗、山本紗也加 ほか
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