2026年3月より、PARCO PRODUCE 2026『ジン・ロック・ライム』の上演が決定した。主演には、Hey! Say! JUMPの髙木雄也を迎え、広島、愛知、大阪、福岡でのツアー公演も行われる。

イプセンの傑作『ヘッダ・ガブラー』を現代の芸能界に再構築
本作は、近代演劇の父と称されるヘンリック・イプセンの代表作の一つ『ヘッダ・ガブラー』(1890年発表)を下敷きにした新作会話劇。原作では封建的な社会規範に縛られた人妻ヘッダが破滅へと向かう姿が描かれたが、本作では主人公を人気ロックミュージシャンの男性「ジン」に置き換え、現代日本の芸能界を舞台に物語が展開する。
脚本を手掛けるのは、演劇集団「範宙遊泳」を率いる山本卓卓。2024年の『東京輪舞』でも髙木雄也とタッグを組んだ彼が、イプセンへの現代的返歌として書き下ろした。
演出は、『2020』や『アルトゥロ・ウイの興隆』など意欲的な作品を世に送り出し続けている白井晃。自身のキャリア史上最年少の作家となる山本と初タッグを組み、現代社会の閉塞感を描き出す。
さらに音楽は、サニーデイ・サービスの曽我部恵一が担当。劇中歌をはじめ全ての楽曲を作曲し、物語に彩りを添える。
髙木雄也、黒羽麻璃央、蓮佛美沙子ら豪華キャスト集結

主演のジン役を務めるのは、髙木雄也(Hey! Say! JUMP)。ライブで我を失いネットを騒がせるロックスターとして、アーティスト、夫、そして一人の人間として苦悩する姿を演じる。劇中ではライブシーンも予定されているという。
共演には、ジンの元恋人で人気アーティストのエート役に、久々のストレートプレイ出演となる黒羽麻璃央。ジンの妻であり芸能事務所の社長・ショウコ役に、透明感と繊細な演技に定評のある蓮佛美沙子が決定した。
さらに、事務所の若手タレントでノンバイナリーのホムラ役に永田崇人、大手出版社のライター・コマ役に駒木根隆介、新人マネージャーのトゴシ役に小日向星一、そしてショウコの母・アキコ役にはベテランの銀粉蝶といった面々が顔を揃えた。
あらすじ
人気ロックミュージシャンのジン(髙木雄也)はライブで我を失い、そのことがネットをにぎわせている。
窓からライムの木が見える芸能事務所。事務所の社長はジンの妻でもあるショウコ(蓮佛美沙子)だ。
ショウコの母アキコ(銀粉蝶)が新人マネージャーのトゴシ(小日向星一)に付き添われて事務所にやってくる。午後、ジンの元恋人で、今や事務所を背負う存在になったエート(黒羽麻璃央)がライター・コマ(駒木根隆介)による独占インタビューを受けるという。ノンバイナリーのタレントとして人気を集めているホムラ(永田崇人)は最近エートと親しい様子だ。
ジンとショウコ、そしてエートを巡る過去と現在、世間からの眼差しと自身とのギャップ、自らの立場と将来への見通し。これらが絡み合い、事態は思いがけない方向に動いていく。
キャスト・スタッフ コメント
ジン 役:髙木雄也
来年は『ジン・ロック・ライム』と云う舞台に出演させていただきます。
白井晃さんに演出していただけるのは初めてなのですが、以前白井さん演出の舞台を見た時に、物凄く世界観に引き込まれるし、役者さんの素晴らしいところをすごく引き出される方なんだなと思ったので、色々な刺激をもらい、新たな自分を皆さんに見ていただけるように、精一杯楽しみます!!
山本卓卓さんに本を書いていただけるのは『東京輪舞』以来なので、沢山話し合いながら理解を深めて、自分なりに表現させていただきますので皆さん遊びにきてくださーい!待ってます!
エート 役:黒羽麻璃央
この度、『ジン・ロック・ライム』エート役で出演させていただきます。黒羽麻璃央です。
白井晃さんが演出を手がける作品に参加できること、とてもとても嬉しく思っております。
そして頼もしい共演者の皆様、スタッフの皆様と共に、個性豊かな登場人物達が悩みもがき、苦しみながら進んでいく新たな愛の物語を稽古場から頑張って作り上げていきたいと思います。よろしくお願い致します!
ショウコ 役:蓮佛美沙子
私たち人間のエゴや脆さが、少し怖いくらい宿っている作品になる気がしています。
自分らしく生きること。死ぬこと。心の底から、愛したい、愛されたい、認められたいという願い。
ジンの心の叫びの根源は、決して珍しいものではなく、誰もが聞き覚えのある声なのかもしれません。
生きていたらどうしたってついてくる様々な感情を、刹那的なパワーでお届けできたらと思います。
作:山本卓卓
『東京輪舞』に続き、PARCOさんと高木さんとのご縁に感謝です。
キックオフの際に高木さんが「死について考えさせるような内容のものをつくりたい」と話してくれた時「ああこの人はアイドルとして俳優として、芸術家として、本当に誠実に世界と向き合っているんだな」と思いました。そこに白井晃さんの力強くも柔軟に世の中に問いかける演出が加わること、曽我部恵一さんの音楽、彩り豊かなキャスト陣、総合芸術としての底力が立ち現れるでしょう。この世の中を、この生命を、私はまだ諦めていません。この劇と、観客と、未来を信じているので。
演出:白井晃
劇作の山本卓卓さん、主演の高木雄也さん共に初顔合わせのお二人です。ですので、この作品を演出する事自体が、私にとっては大きな挑戦です。むしろ冒険と言っても過言ではありません。演劇の形は、さまざまに変化を遂げています。そんな中、自分自身のイメージを自ら解体するような振り切った考えでこの作品に臨みたいと思います。現代における閉塞感とは何なのか。そもそも私たちの閉塞感自体が簡単に言葉にできるものではありません。そんなもどかしさの中にいる登場人物たちと私は語り合っていきたいと思います。
音楽:曽我部恵一
主人公が自我をとことんまでえぐり闘っていくというヘビーな主題。
自分も音楽でとことん付き合っていきたい。
最後には疲れ切って倒れ込んでしまうくらいに。
PARCO PRODUCE 2026 『ジン・ロック・ライム』公演情報
| 公演情報 | |
|---|---|
| タイトル | PARCO PRODUCE 2026 『ジン・ロック・ライム』 |
| 公演期間・会場 | 【東京公演】2026年3月10日(火)~3月31日(火) PARCO劇場 【広島公演】2026年4月4日(土)・4月5日(日) JMSアステールプラザ 大ホール 【愛知公演】2026年4月11日(土)・4月12日(日) 東海市芸術劇場 大ホール 【大阪公演】2026年4月18日(土)・4月19日(日) SkyシアターMBS 【福岡公演】2026年4月25日(土)・4月26日(日) J:COM北九州芸術劇場 大ホール |
| スタッフ | 作:山本卓卓 演出:白井晃 音楽:曽我部恵一(サニーデイ・サービス) |
| キャスト | 髙木雄也 黒羽麻璃央/蓮佛美沙子/永田崇人 駒木根隆介 小日向星一 銀粉蝶 |
| チケット情報 | 【東京公演】 全席指定 12,000円(税込) 発売日:2026年1月24日(土)※他公演の発売日・料金は各主催者情報にてご確認を |
| 公式サイト | https://stage.parco.jp/program/jinrocklime |







