PARCO PRODUCE 2025として、ニール・サイモンの自伝的戯曲『ブロードウェイ・バウンド』が、2025年9月に東京、10月に大阪で上演されることが発表された。主演は佐藤勝利が務める。

ニール・サイモンの傑作“B・B三部作”完結編、PARCO劇場で36年ぶりに蘇る!
『おかしな二人』や『グッバイガール』、『ヨンカーズ物語』など数々の名作を世に放ち、長年ブロードウェイの第一線で活躍したコメディ作家、ニール・サイモン。彼が1980年代に取り組んだ自伝的作品群が、“B・B三部作”と呼ばれる『ブライトン・ビーチ回顧録』、『ビロクシー・ブルース』、そして本作『ブロードウェイ・バウンド』である。
第二次世界大戦を背景に貧しくもたくましく生きるユダヤ人一家と主人公ユージン少年の思春期を描いた『ブライトン・ビーチ回顧録』、徴兵されたユージンの初恋と初体験をテーマにした『ビロクシー・ブルース』、そして『ブロードウェイ・バウンド』は、青年になったユージンが、戦後、家族への愛情と失望の狭間で揺れながら夢に向かう姿を描いた完結編となっている。
これら三部作は、それぞれ1985年、1987年、1989年にPARCO劇場で初演されており、『ブロードウェイ・バウンド』が同劇場で上演されるのは36年ぶりとなる。
演出・小山ゆうな×主演・佐藤勝利、再びのタッグで贈る家族の物語
本作の演出を手掛けるのは、第25回読売演劇大賞優秀演出家賞など数々の受賞歴を持ち、今最も注目を集める演出家の一人である小山ゆうな。主演の佐藤とは、2021年上演の“B・B三部作”第1弾『ブライトン・ビーチ回顧録』でもタッグを組んでおり、ブライトン・ビーチで暮らす少年ユージンとその家族の日々を生き生きと描き出した。
共演には、ユージンの母親・ケイト役に松下由樹、父親・ジャック役に神保悟志、兄・スタンリー役に入野自由と、前作『ブライトン・ビーチ回顧録』からユージンの家族を演じたキャストが続投。さらに、叔母・ブランチ役として小島聖、祖父・ベン役として浅野和之が参加する。
2021年の『ブライトン・ビーチ回顧録』でニール・サイモンの世界を瑞々しく描き出したチームが、4年ぶりに成長したユージン一家の物語をどのように紡ぎ出すのか注目だ。
『ブロードウェイ・バウンド』は、2025年9月4日(木)から9月28日(日)まで東京・PARCO劇場、10月2日(木)から10月13日(月・祝)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演される。
『ブロードウェイ・バウンド』あらすじ
第二次世界大戦が終わって間もないニューヨーク・ブルックリン。
いつかブロードウェイに出てコメディ作家になることを夢見ているユージンと兄のスタンリー。
二人は、結婚生活に問題を抱える両親と祖父とともに暮らしている。
ある日、スタンリーがラジオのコントの台本書きの仕事を持ち帰ってくる。
両親のいさかいが聞こえてくる家で、徹夜で台本を書き上げた二人。
いよいよそのコントがラジオで放送される日がやって来た・・・。
成功へ向かって、ユージンは勇気を持って一歩を踏み出す――。
佐藤勝利「“あの家”で皆様をお待ちしております。」キャスト・演出家コメント
小山ゆうな(演出)
4年ぶりにまたジェローム一家と会えます。
2021年、ニール・サイモンの戯曲の輝く言葉ひとつひとつに心動かされながら稽古しました。『ブロードウェイ・バウンド』は、決してユーモアを忘れないユージンを中心に、家族について、人生の苦味について正面から向き合った作品です。私も、覚悟を持って取り組みたいと思います。
新たなチャレンジをし続け、変化し続ける佐藤勝利さんが大人になったユージンをどう演じるかとても楽しみです。稽古場を支えてくださった松下由樹さん、神保悟志さん、意見を交わしながら共に作品づくりをしてきた入野自由さん、ずっとご一緒したかった浅野和之さん、信頼する小島聖さんと稽古できる日が待ち遠しいです。
佐藤勝利(ユージン役)
僕が初めてストレートプレイ作品に出演させていただいたのが、四年前の『ブライトン・ビーチ回顧録』(作:ニール・サイモン)でした。
今年は、サイモンのB・B三部作と言われ、その最終章となる『ブロードウェイ・バウンド』に挑戦させていただきます。
『ブライトン・ビーチ回顧録』のユージンも少年から青年になり、夢だったコメディ作家になるべく奮闘する毎日。
ですが依然、変わらず“あの家”に家族と住んでいます。お母さん、お父さん、お兄ちゃん、そしてユージン。そこに今回は、お爺ちゃんが加わります(ブランチおばさんごめんなさい)。
お爺ちゃんは、ずっと共演を夢見ていた浅野和之さんが演じてくださいます。
四年前に舞台を観てくださった方には、あの続きとなる物語なので、なかなか味わった事のない演劇体験になるんじゃないかと思います。
いや、私は初めて舞台に行くから楽しめないのかな?という方。いやいやいや、ユージンが描き出す物語は必ずや、初めての方にもご満足いただけると思います。
ブライトン・ビーチにある“あの家”で皆様をお待ちしております。
松下由樹(ケイト役)
前作の『ブライトン・ビーチ回顧録』から引き続き「ケイト」を演じられることを大変嬉しく思っています。
今作では、母親として成長した二人の息子の自立を見守る中、夫婦関係には亀裂が入り、愛する家族に大きな変化が起こります。母・妻・娘、としてのケイトの心情を演じる難しさはありますが、佐藤勝利くんはじめ、前作からのメンバーと新たなキャストと共に、ユーモアとセンスに溢れた台詞を大切に、ニール・サイモンの世界を演じたいと思います。ぜひ劇場にお越しください!
入野自由(スタンリー役)
『ブライトン・ビーチ回顧録』で初顔合わせをしたこのチームで再び、三部作最終章『ブロードウェイ・バウンド』に挑戦出来ることを、とても嬉しく思っています。家族の絆、夢を追い求める主人公達、登場人物の葛藤、時代背景 etc。見どころ満載です。
ジェローム家一同、劇場でお会い出来る日を楽しみにしております。
神保悟志(ジャック役)
前回の『ブライトン・ビーチ回顧録』から四年の月日が流れました。
そしてまた、ニール・サイモンの作品に関わる事が出来るのは、最高の幸せです。
しかも続編とは、こんなに嬉しい事はありません。
前回も演じながら、ニール・サイモンのセリフ劇の面白さや奥深さを痛感しましたが、今回もそんな体験が出来ることは、俳優としてこの上ない喜びです。
最高の共演者、最高のスタッフ、最高の演出家と共に、この幸せにドップリと浸かりたいと思います。
小島聖(ブランチ役)
演出家の小山ゆうなさんとご一緒できること、パルコ劇場に立てることをとてもうれしく思います。2年前、小山さんの演出で『ビロクシー・ブルース』、3部作の2作目に関わりました。その時は単独の戯曲の中の主人公、ユージン、でしたが、ブライトンビーチ回顧録、今回の戯曲と読んでみると、私の中でユージンだけではなくそれぞれの登場人物の個性、置かれている状況、関係性、いろんなことが物語として豊かになりました。前回はユージンと外からの関わりを持ち、今回は家族としてユージンと内側で関わる。ブランチという女性が私の視点とユージンの視点といろんな角度からどんな女性として存在できるか、楽しみです。
浅野和之(ベン役)
ニール・サイモンの作品に出演したのは、2002年の『おかしな2人』が最初でした。次は2020年の『23階の笑い』そして今回の『ブロードウェイ・バウンド』となります。どれもニューヨークを舞台にしています。ニール・サイモンと言うとコメディを思い出しますが、人生の苦い部分を扱った作品も結構あり、この作品もそうですが彼が描くと苦味だけでなく、ちょっと甘さと酸っぱさも感じる洒落た作品になっています。そしていつも感じるのは、ニューヨーカーである彼が描いた作品の中に居ると、そこに居る気分になって、何故かNYCに行きたくなるのは僕だけでしょうかね。
『ブロードウェイ・バウンド』公演情報
公演情報 | |
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タイトル | PARCO PRODUCE 2025 『ブロードウェイ・バウンド』 |
公演期間・会場 | 【東京公演】2025年9月4日(木)~9月28日(日) PARCO劇場 【大阪公演】2025年10月2日(木)~10月13日(月・祝) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール |
スタッフ | 作: ニール・サイモン 翻訳: 青井陽治 演出: 小山ゆうな |
キャスト | 佐藤勝利 松下由樹 入野自由 神保悟志 小島聖 浅野和之 |
チケット情報 | 【東京公演】 発売日: 2025年7月26日(土) 料金:12,500円(全席指定・税込・未就学児入場不可)【大阪公演】 発売日: 2025年8月31日(日) 料金: 12,500円(全席指定・税込・未就学児入場不可) |
公式サイト | https://stage.parco.jp/program/broadwaybound |


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