一色洋平と小沢道成が8年ぶりにタッグを組み、須貝英(脚本)、オレノグラフィティ(音楽)などクリエイターたちと共に創作した新作舞台『漸近線、重なれ』が、2024年4月1日(月)に東京・新宿シアタートップスにて開幕した。
「漸近線」とは?
漸近線(ぜんきんせん)とは数学用語で、グラフ上に曲線があった時、その曲線と限りなく距離が近づくが、決して交わらない直線のこと。本作では、住人たちが時と共に入れ替わっていくアパートを舞台に、毎年訪れる4月を数年にわたって描く。
一色洋平と小沢道成、8年ぶりのタッグ
一色と小沢は、2014年に『谺は決して吼えない』、2016年に『巣穴で祈る遭難者』で創作を共にしており、今回8年ぶりにタッグを組んだ。演出と美術は二人が兼任。こだわりぬいた舞台美術は、見どころの一つだ。
物語は、アパートの壁面をモチーフに斜めにそびえたつ舞台装置の中で、主人公の“僕”と高校時代の親友であった“君”の手紙のやりとりを軸に、個性豊かな住人たちとのやりとりが繰り広げられる。
時が経つ中で、住む人が入れ替わっていくアパート。人々は何を機にそこで暮らし、離れ、そして離れた後そこには何が蓄積されていくのか。年月を積み重ねるからこそ獲得できるもの、失われるものを、温かみとエンターテインメント性を共存させた作品へと仕上げた。
重なりそうで重ならない、主人公をとりまく人生の物語。新生活が始まった4月にぴったりの演劇となっている。
一色洋平×小沢道成『漸近線、重なれ』は、4月7日(日)まで東京・新宿シアタートップスにて上演。上演時間は約85分を予定。
なお、EPOCH MAN公式YouTubeでは映像ディレクターの谷口恒平による創作活動に密着したディザー映像が公開されているほか、一色洋平×小沢道成シリーズの過去作『谺は決して吼えない』(2014年)と、『巣穴で祈る遭難者』(2016年)の舞台映像を期間限定で4月7日まで公開中。
(舞台写真/一色健人)
コメント紹介
一色洋平
8年ぶりの小沢くんとの企画。テイスト的に落ち着いた一作になるかと思いきやとんでもない。結果、むしろこれまでの2作よりも遊ばせて頂く形となりました。舞台上で、舞台裏で、はたまた舞台下で大変忙しくしております。須貝英さんの脚本、オレノグラフィティさんの音楽、小沢道成くんをリーダーに据えた演出、舞台中央でほぼ動かない僕。最新作は目まぐるしくも愉快に、温かくも残酷に4月を積み重ねていく物語です。
小沢道成
8 年ぶりの一色洋平くんとの二人芝居です。
お互いの進化したものと、変わらないものの良さを感じながらの創作時間でした。別々の場所にいたはずなのに、同じ時間をずっと過ごしてきたような不思議な感覚です。
数年に渡っての“春”を描く今作。懐かしさと、久しぶりに再会した時の喜びや揺れ動く感情を抱きながらも、演劇の遊びをふんだんに駆使してお贈りいたします。
今まさに、舞台美術が建って光と音が合わさり、劇場とチームの凄さを目の当たりにしています。
ぜひ、劇場でご覧ください。お待ちしています。
一色洋平×小沢道成『漸近線、重なれ』公演情報
上演スケジュール
2024 年 4月1日(月)~4月7日(日)
会場:新宿シアタートップス
スタッフ・キャスト
【演出・美術】小沢道成 一色洋平
【脚本】須貝英
【音楽】オレノグラフィティ
【出演】
一色洋平 小沢道成
公式サイト
【公式サイト】https://epochman.com/zenkinsen.html
【公式X(Twitter)】
一色洋平:@yohei_isshiki/小沢道成:@MichinariOzawa