一色洋平×小沢道成『巣穴で祈る遭難者』が、2016年3月26日(土)より東京・下北沢Geki地下Libertyにて上演される。本作は、俳優として活動をする一色と小沢(虚構の劇団・EPOCH MAN)の二人が、企画・演出・出演・舞台美術を担う演劇企画の第2弾。第1弾の『谺は決して吼えない』が2014年9月に上演され、二人芝居で600人の動員を記録した。
今回はそれに続く形で、脚本を須貝英(monophonic orchestra)、音楽をオレノグラフィティ(劇団鹿殺し)といった“俳優の肩書きを持つスタッフ”と再びタッグを組み、“俳優の創る演劇”の創造に挑む。
最新作で描くのは「文化の埋もれた未来」。西暦は3000年を越え、文明が一度完全に滅んだ後の世界、すなわち「二巡目の世界」から物語は始まる。この「二巡目の世界」に設けられた大きなルール。それは、「新しい物を生み出すことを禁じる」というものであった。クレバスに落ちた2人の男が、この世界のルールを巡って争い、説き伏せ合い、己の正義を懸けて未来と戦おうとする壮大な物語を二人芝居で描く。
今回の舞台美術のテーマは「箱」。このテーマについて、小沢は「東京ディズニーランドに行く時に近いあの感覚を、劇場で体感してみたい。テーマである“箱”から何が出てくるのか、何が起こるのか、中身が見えない箱から生まれるワクワクを、劇場いっぱい使って遊ぼうと思います」と語っている。
前回公演『谺は決して吼えない』舞台美術
前回も驚きの舞台美術を生み出した二人の発想が、今回どんな遊び心で劇場を埋め尽くしてくれるのか、ぜひ劇場で体感してほしい。
またもうひとつ大きな取り組みとして、毎ステージ配役を入れ替える“完全反転上演”を行うという。これは、ナショナル・シアター・ライブ『フランケンシュタイン』(演出:ダニー・ボイル出演:ベネディクト・カンバーバッチ/ジョニー・リー・ミラー)の2バージョン公演から得た方法。一色と小沢は、役を入れ換えることによって台詞一つ一つの印象、役の印象、ひいては物語全体の印象、味わい方までがまるで変わるという点に感銘を受け、今回挑戦に踏み切った。
一色は、「回によって配役を完全反転させることはとても大きな挑戦です。敢えて自分達にかけてみた負荷でもあります。お客様には是非とも2バージョン共堪能して頂きたいです。“演じる俳優がチェンジするだけで、こうも違うものか!?”と。興味深い演劇体験をしてもらえるよう、万全の準備を整えます」と意気込み十分だ。
上演時間は約80分を予定。一色洋平×小沢道成『巣穴で祈る遭難者』は、2016年3月26日(土)から4月4日(月)まで下北沢Geki地下Libertyにて上演される。なお、アフターイベントも開催予定。スケジュールは以下のとおり。
◇アフタートーク開催日程◇
3月26日(土)19:00開演 「初日だョ!全員集合」
一色洋平×小沢道成×須貝英×オレノグラフィティによる、初の4人トーク開催。
3月27日(日)19:00開演 「一色洋平×小沢道成による、お喋りの時間」
3月28日(月)19:00開演 「一色洋平×小沢道成による、お歌の時間」
3月31日(木)19:00開演/4月1日(金)19:00開演 「遭難体験!ステージツアー!!」
演劇ならではの仕掛けが盛り沢山の今作。もう一歩踏み込んで楽しみたいお客様へ向け、ステージツアーを開催。