和田雅成、荒牧慶彦らサクセス荘の住人大集合で裏話!『映画演劇 サクセス荘』舞台挨拶レポート

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『映画演劇 サクセス荘 〜侵略者Sと西荻窪の奇跡〜』の大ヒット公開記念舞台挨拶が、2022年1月3日(月)に東京・イオンシネマ板橋にて開催された。出演者より、和田雅成髙木俊spi有澤樟太郎荒牧慶彦定本楓馬玉城裕規寺山武志唐橋充(劇中部屋番号順)の9名が勢揃いで、撮影の裏話などを和やかに語った。

2019年7月に、テレビ東京ほかにて放送スタートした新感覚ドラマ『テレビ演劇 サクセス荘』。2.5次元舞台のパイオニア・ネルケプランニングと『おっさんずラブ』で注目を浴びた脚本家・徳尾浩司がタッグを組み、“本番一発勝負”の「テレビ演劇」を、3期に渡って放送。その3期までの全キャスト総出演で映画化が決定し、さらに新たなゲストを迎えて、昨年12月31日(金)にイオンシネマほかにて全国公開の運びとなった。

 

この公開に向け、宣伝隊長を務めていた寺山は「とうとうこの日が来たか!という気持ちでいっぱいです。僕、宣伝活動としてイオンモール川口でダスターを持ちながらテーブルの上を拭いたり、レジをしながらマダムの籠にチラシを入れたりしていたんですよ。ついこの間の大晦日は、池袋シネマ・ロサさんで一日館長をさせていただいたんですが、半分くらいの方が僕をスルーしていきました。手応えよりも全力でやったので、その姿がサクセスですよね」とその苦労を語った。この話に一同苦笑いだったが、楽屋で話した時は大爆笑だったそうで、「みんな、さっきみたいに笑ってよ~!」とねだる寺山に、客席から笑い声が上がった。

映画化については、「パンパカパーン!で知った」と和田(とっさにくす玉という言葉が出てこなかった模様)。3期のクランクアップ時に、セットで割られたくす玉から出てきた垂れ幕で知らされた人が多かったようだ。

玉城は「僕、最終的に映画まで広げられたらとても幸せだなと思っていたんです。舞台になるよりも映画化ということに広がりを感じていたので、叶って本当に幸せでした」と期待がサクセスしたことを明かした。

「誰よりもはしゃいでいた自信がある」という有澤は、映画が公開された感動もひとしおだったようで、「だって映画化ですよ?これでスクリーンデビューした人もいるわけじゃないですか」と切り出す。しかし、未確認だったようで「・・・います?」とその場で確認しようとすると、「ここで確認するなよ~(笑)!」と総ツッコミを受ける羽目に。しかし、めげない有澤は「みんなの“映画に出る”みたいな夢もサクセスできたのかなと思って。次何します?」とマイペースに今後のことを考えていた。

ドラマは30分一発撮りだったが、映画は95分一発撮り。さらに長くなったが、3期までやってきたことが、出演者たちの自信につながっていたようだ。髙木は「テレビ版やってきたからこそ出来たと思いますし、映画として一本のストーリーがしっかりあったので、ストーリーに乗っかれる分、台詞何だっけ?となることはなく、すんなり気持ちでお芝居できた感じがしました。やっていてすごい楽しかった」と振り返った。

ただ、ドラマの時は、台詞や動きを自主的に合わせたりしていたそうだが、映画の本番前にはなく、少し空気が違ったようだ。荒牧曰く「合わせたかったんですよ。だけど、合わせるのも90分かかるから、合わせられなかったんです」と、やはりドラマと映画では少し勝手が違ったことを明かした。

本作には、ドラマに出演した面々のほか、謎の4人組「S4」として、佐藤流司、橋本祥平、北村諒、北園涼が登場する。一発撮りに対して、「流司は普通に楽屋きて普通に話しとったよ(笑)」(玉城)、「北園涼くんは緊張しすぎて足が細くなった(笑)」(和田)など、反応は様々だったが、一番緊張していたのは橋本だったという。

しかし、寺山はスタッフ陣が「橋本くんが空間の使い方が一番うまい」と褒めていたのを聞いていたようで、「僕の目の前で褒めるんですよ。ずっとやってきた僕は?と思ったんですけど(笑)。でも、そういう動きとかも注目ポイントなので、皆さんぜひ見てほしいです」と言葉を添えた。

ちなみに、“空間の使い方”は『サクセス荘』独特のものがある、と荒牧。「何十台もカメラがある中で、あの人を抜きたいんだろうなというタイミングで(その人の)あんまり近くにいると邪魔になっちゃうから、ちょっと避けたりするんですよ」と、一発撮りの“コツ”を語った。

また、今回の見どころの一つとして、和田演じるゴーちゃんと、荒牧演じるサーの対決が予告映像で披露されている。本番用の剣を使って殺陣を合わせたのは当日のことだったそうで、撮影当時を「めちゃめちゃ緊張した」と振り返った二人。

「殺陣は、手を忘れないとかそういうものよりも、相手を傷付けないことがすごく大事なので、もしまーしー(和田)の顔にでも傷付けたらやばい・・・と思ってました」と言う荒牧に対して、「いやいや、それは俺の方が怖いよ!だってあなた、あれなんだから・・・フォロワーすごいんだから・・・」とSNSのフォロワー数を引き合いに出し、笑いを誘った。

実際に小道具を使って合わせられたのは、当日だけだったが、別現場が一緒だったため、入念な準備を行ってきたという二人。和田は「最終的にお互い飛んだら飛んだだし、その時の感じでやろみたいのがあったので、それがスクリーンにのっていると思います」と、いい意味でのライブ感が映像に残ったことをアピールした。

また、映画では玉城演じるムーさんの占いが物語のキーとなる。そのため、玉城は「死んでも嚙まん!と思っていました。さすがに『サクセス荘』と言えども、そこで噛んだら話が進まなくなるから(笑)。本当に命を掛けました」と気合いを入れて臨んだ様子。

これを聞いた寺山は、“あること”を思い出したようで、「まっきー(荒牧)のとあるシーン、“死んでも噛まない”がすごく出てるところあったよね(笑)」と振った。これに大笑いした荒牧は「リハで噛んだんですよ。めちゃくちゃ置きに行く台詞があるので、どこか当ててみてください」と明かした。置きにいって噛まなかった荒牧に対して、「置きにいって噛んだ人、ここにいるから」と唐橋が自己申告する事態になり、再び会場は笑いに包まれた。一発撮りの醍醐味だ。

そして、spi演じる虎次郎には、歌うシーンがたっぷり。「一人だけ紅白に出てるみたいなシーンがあった」と和田からツッコまれ、「めちゃくちゃ緊張しました。手に汗握ったグーで誰かを傷つけてしまうんじゃないかと思うほど」とボケつつも、立石俊樹演じるマカロンとのハモりがあり、「ハモってよて言ったら『分かった~』みたいな感じで」と、その場で軽く決まったことだったことを告白。

一同が「すごい!」と驚く中、和田が、spi、立石と一緒にいるシーンが多かったケニー役の小西詠斗が「何してた?」と問うと、spiは「『歌うまくなりたいです!』『歌うまい方が仕事増えますよね!』って言ってました(笑)」と小西のモノマネ(似てる)で答え、爆笑をさらった。

『サクセス荘』といえば、本番一発撮りだからこそのトラブルもつきもの。定本は「今回ももちろんありました。観ていただければ分かるんですが、『さすが、これぞサクセス荘だな』というハプニングがたくさん起きています。間違いなく『これはハプニングなんだろうな』と分かる部分もあるので楽しみにしていただきたいですし、そのハプニングを乗り越えての奇跡もたくさん起きています」と解説。

ドラマも映画も、定本と和田の、ハプニングからの回復力がすごかったようで、一同が感謝すると、「必死でしたね・・・あんまり覚えてないんです(笑)。本当に無我夢中でした」と、その苦労を伺わせた。

ハプニングについては、「演劇人は“何とかしなきゃ”という気持ちがあるんです」と唐橋。「トラブルはウェルカムではないですが、あったらあったで何とかしたい!という気持ちが溢れ、トラブルがあれば私に任せなさい!というような面々でございます」と胸を張った。

中でも有澤は、台本でも「これを映画でやるんだ」と驚いたシーンで、アクシデントも味方につけて、よりおもしろいシーンにしていたと一同。リハーサルでもアクシデントが起こってしまい、「これは越えられない」と思ったものの、本番でさらなるアクシデントが起き、有澤は思わずガッツポーズをしたという。

そして、物語の中では観ないと語れないサプライズもあるという。髙木は「まだ何も言えないんですが、話を聞いた時には『お、来んのか』って思いましたね。噂では聞いてる人もいるかもしれないけど、僕は嬉しかった。何かは言えませんけど」と煽っていた。

最後に、「2022年、皆さんの笑い初めの作品になったら嬉しい」と口々に語っていた一同。2022年にサクセスできるよう、年始から映画館でいっぱい笑いたいものだ。

『映画演劇 サクセス荘 ~侵略者Sと西荻窪の奇跡~』は、イオンシネマほか全国公開中。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

目次

コメント紹介(あいさつ順)

◆唐橋充(百鬼役)
何もかも初めてづくしで、映画演劇を最後まで見ていただいた時に「やっぱり映画演劇だ」ときっと分かっていただける瞬間がやってくるのではと思っております。私が生涯かけて語り継ぐ作品の一つになりましたので、皆さんもお力添えいただければと思います。ご来場ありがとうございました。

◆寺山武志(ヒッピ役)
1期、2期、3期と『サクセス荘』やってきたすべての小ネタやストーリーが全部詰まっています。全員が美味しいシーンが1つずつはあります(笑)。そういったところを均等に楽しんでいただければと思いますし、“夢”というテーマは皆さんにグッと刺さると思います。そちらも楽しんでいただけたらと思います。

◆玉城裕規(ムーさん役)
サクセス荘の住人の個性や愛や信頼関係が本当に濃密に詰まっていて、その中で新しい風もビュービュー吹いております。そちらの方も楽しみにしていただけたらなと思います。よろしくお願いします。

◆定本楓馬(チャップ役)
『映画演劇 サクセス荘』という作品が皆さんが、皆さんが2022年を最高のスタートを切れる何かきっかけになれればと思っております。ぜひお楽しみにください。

◆荒牧慶彦(サー役)
本当に95分一発撮りっていうものは思っている以上に大変だったんです。それは、我々キャストだけでは、編集してくださるスタッフさんや、いろんな調整をしてくださった各事務所さんなど全ての力の結晶だと思っています。そんな僕らが大変な思いをしたこの『サクセス荘』が、皆さんの2022年の笑い初めの作品になったら嬉しく思いますので、最後まで存分に楽しんでください。ありがとうございました。

◆有澤樟太郎(アンテナ役)
とにかく本当に「西荻窪の奇跡」です。アクシデントも含めて奇跡ですし、みんなが集められたのも奇跡ですし、本当に最後見終わって、奇跡の瞬間見られたなって多分思っていただけると思います。2022年一発目にふさわしい映画になっていますので、皆さん最後まで楽しんでください。

◆spi(虎次郎役)
本日はありがとうございます。そして明けましておめでとうございます。こんな素敵な日に参加させていただき本当に感謝しています。たくさん笑って感動してください。そして、2022年一緒に素敵な一年のスタートを切りましょう。

◆髙木俊(ユッキー役)
集大成とも言えるくらい、素晴らしいものにみん なで作りあげました。スタッフさんの愛も本当に詰まっているので、細かいところにもこだわってやっているので、いろんなところを見て楽しんでいただければなと思います。そして、まだサプライズあるんだっていうね。本当にサクセス荘らしい、サプライズ告知しないんだ!って本当にびっくりしました(笑)。でも、そのくらいのサプライズが待っているので、皆様、そちらもぜひご覧になって楽しんでいただけたらなと思います。

◆和田雅成(ゴーちゃん役)
かっこいい仲間たちとスタッフさんの愛をぜひ最後まで余すことなく見届けてください。本日はありがとうございました。

あらすじ

都会の片隅にひっそりと佇む一軒のアパート「サクセス荘」。
そこには、“ひと旗あげたい”と成功を夢みる若者たちが住んでいて、いつか必ず夢を叶えて巣立っていくという伝説があった・・・。芸人、漫画家、占い師、料理人・・・ジャンルは違えど、成功したい気持ちは皆同じで、個性豊かな住人が集っていた。

新年早々、サクセス荘のリビングでは毎年恒例の餅つきが行われていた。その傍らではムーさん(玉城裕規)が今年の運勢を占っていて、何回やり直しても恐ろしい未来しか見えないと嘆いている。そして「サクセス荘に大きな亀裂が入り、隕 石が落ちて、降り注ぐ雪が真っ白に染めるだろう」と予言。

そんな不吉な予言を体現するかのように、この頃住人の間では揉め事が増え、ことある毎にギスギスしていた。そのトラブルのきっかけは、隣にグローリータワーレジデンスという大きなマンションが建ったことによる日当たりの悪さではないかと皆で話し合っていると、乱入者が・・・。

それはグローリータワーレジデンスに住む巷で話題のセレブ集団・通称S4(佐藤流司、北園涼、橋本祥平、北村諒)だった!突然乗り込んできたS4に住人たちは騒然とする中、彼らはサクセス荘からの立ち退きを命じる。こうしてS4の登場によりサクセス荘の平和な日常が一変し・・・。

『映画演劇 サクセス荘 ~侵略者Sと西荻窪の奇跡~』作品情報

【公開日】2021年12月31日(金) イオンシネマほか全国公開

【出演】
和田雅成 高橋健介 高野洸 髙木俊 黒羽麻璃央 spi 立石俊樹
有澤樟太郎 荒牧慶彦 定本楓馬 玉城裕規 寺山武志 小西詠斗 唐橋充
※劇中部屋番号順
佐藤流司 北園涼 橋本祥平 北村諒

【原案・プロデュース】松田誠(ネルケプランニング)
【脚本】徳尾浩司 川尻恵太(SUGARBOY) ニシオカ・ト・ニール
【監督】川尻恵太(SUGARBOY)
【主題歌】川尻恵太(SUGARBOY)「サクセスの魔法」

【公式サイト】https://www.tv-tokyo.co.jp/success_soum/
【公式Twitter】@tx_success_sou
【公式ブログ】https://ameblo.jp/success-sou-blog/

(C)「映画演劇 サクセス荘」製作委員会 2021



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この記事を書いた人

ひょんなことから演劇にハマり、いろんな方の芝居・演出を見たくてただだた客席に座り続けて〇年。年間250本ペースで観劇を続けていた結果、気がついたら「エンタステージ」に拾われていた成り上がり系編集部員です。舞台を作るすべての方にリスペクトを持って、いつまでも究極の観客であり続けたい。

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