三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

当ページには広告が含まれています
三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

2024年1月8日(月・祝)に東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて、舞台『オデッサ』が開幕した。本作は、三谷幸喜が3年半ぶりに書下ろし演出した新作舞台。宮澤エマ柿澤勇人迫田孝也が、密室で繰り広げられる男と女と通訳の会話バトルを繰り広げる。

物語の舞台は、アメリカ・テキサス州オデッサ。1999年、一人の日本人旅行客がある殺人事件の容疑で勾留される。彼は一切英語を話すことが出来なかった。捜査にあたった警察官は日系人だったが日本語が話せなかった。語学留学中の日本人青年が通訳として派遣されて来る。 取り調べが始まった。登場人物は三人。言語は二つ。真実は一つ――。

ある殺人事件の重要参考人として取り調べを受ける英語の話せない日本人旅行者を演じるのは迫田。鹿児島からやってきた旅行者なのだが、はたして事件に関係しているのか・・・彼の言動から目が離せない。本作で、迫田は鹿児島弁の指導も担っている。

三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

日本語の話せない現地の日系アメリカ人警察官を演じるのは宮澤。一見しっかりしていそうだがどこか抜けている警部をチャーミングに演じる。宮澤は本作の英語監修も担当。英語の台詞について演出家とともにディスカッションとブラッシュアップを重ねたという。

三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

警部と旅行者の通訳として急きょ派遣されてきた現地留学中の日本人青年を演じるのは柿澤。青年も鹿児島出身であり、同郷の旅行者とは鹿児島弁で会話をしていく。柿澤は通訳として膨大な量の英語と、鹿児島弁の台詞を操る。

三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

荻野清子の生演奏に載せて、三人の食い違った会話は進んでいく。また、英語、日本語、鹿児島弁と3つの言語が飛び交う構造ゆえ、英語台詞の場面では表現の工夫を凝らした日本語字幕が舞台上に登場する。

三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

開幕にあたり、柿澤は「最初に台本をいただいた時は、よくこんな設定を思いつくなあと、鬼の三谷幸喜だな・・・と思いました」と讃えながら、「鹿児島弁や英語を使った芝居をやったことが無かったので、まずはネイティブの鹿児島弁を浴びて少しでもそれに近づけるようにと鹿児島に行きました。稽古場でも迫田さんとエマさんに一言一句、台詞を全部CDに吹き込んでもらい、それを移動の車や稽古場で聞き続ける日々でした」と稽古の日々を振り返った。

三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

宮澤も「英語を喋りながら舞台に立つというのが初めてで、日本語と英語を喋っている私は同一人物ですが2つの役を演じているかのような気持ちになりました。それぞれの言語で私の喋り方や動作がすごく違うというのを改めて実感して、そこをどう統一させていくのかというのがすごく難しかったです」と語る。

また、「今まで翻訳劇をやる時に、日本語をより英語のニュアンスに近づけるという作業をしたことはありましたが、今回はその逆で、英語台詞を観客の皆さんが読む日本語字幕のニュアンスに近づけました。柿澤くんも膨大な英語を喋るので少しでも短く、分かりやすく、言いやすくなるようにしました。私の演劇人生での初めてが多く詰まった作品です」と、今回ならではの感覚を明かした。

三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

一方、三谷に「貴方はネイティブな鹿児島弁で努力も何もしていない」と言われたという迫田。「毎日稽古場に行くと、三谷さんとキャスト皆で丸くなって座って台本に対する意見を交わす“エマタイム”と呼ばれる時間があったのですが、そこでいかに『僕も一員だよ』という空気を出すのが大変でした(笑)」と冗談めかしつつ、「鹿児島弁は慣れ親しんだ言葉なので、何か他のことでがんばれないかなと思い柿澤さんの鹿児島弁を出来るだけネイティブに近づけられるように指導させていただきました。英語に関しては温かい目で見守らせていただいています」と“一員”であることをアピールしていた。

そして、三谷は「僕は演劇畑の人間なのですが、普段舞台を観ていない方にももっともっと観ていただきたいですし、そういう方に楽しんでもらえる舞台を作りたいなと思っています。『オデッサ』はそんな普段舞台を観ていない方にも楽しんでいただける、僕の『こういうものをやりたかった』というものができたかなと思います」と手応えを得た様子。

「面白い映画と面白い舞台なら、舞台のほうがより面白いという想いが強いのですが、つまらない映画とつまらない舞台なら舞台の方がもっとつまらないので、真剣に、命を懸けてやらないといけないなと思っています。また、舞台はお客さんの反応や笑い声があって初めて成立するんだなと改めて感じています。特に今回は字幕も大変で、台詞と合わせて字幕を出すタイミングを調整したり、みんなで必死になって作っています。今日から3月までお客さんの前でやることでどんどん進化して完成していくと思います。それが舞台の醍醐味だと思いますし、お客さんがいなければできないことだと思っています」と力説。

三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

最後に、柿澤は「日本語と鹿児島弁と英語、ある意味3か国語を駆使した作品になっていて、劇中の字幕もただ言葉を翻訳するだけでなく楽しく観ていただけるように演出されています。僕らにとっても、観てくださる皆さんにとっても、見たことのない新感覚の舞台になっているかと思いますし、本当に豊かな観劇体験になると僕は確信しております。ツアー公演を含めて全49ステージ一生懸命がんばりたいと思います。劇場でお待ちしております!」と意気込み、会見を締めくくった。

「言葉」がテーマの究極の会話劇。観客とともに進化を重ねる本作をぜひ劇場でご覧いただきたい。

舞台『オデッサ』は、1月28日(日)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて上演後、大阪・福岡・宮城・愛知を巡演する。上演時間は約1時間45分(休憩なし)。

東京公演は、各公演日の前日12:00 からホリプロステージにて「ベンチシート当日引換券」と「立見当日引換券」を先着販売。「キャンセル待ち」の受付も18:00から行われる。また、1月10日(水)11:00より追加席の販売あり。

(撮影:宮川舞子)

目次

舞台『オデッサ』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2024年1月8日(月・祝)~1月28日(日) 東京芸術劇場プレイハウス
【大阪公演】2024年2月1日(木)~2月12日(月・祝) 森ノ宮ピロティホール
【福岡公演】2024年2月16日(金)~2月18日(日) キャナルシティ劇場
【宮城公演】2024年2月24日(土)・2月25日(日) 東京エレクトロンホール宮城
【愛知公演】2024年3月2日(土)・3月3日(日) Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

スタッフ・キャスト

【出演】
柿澤勇人 宮澤エマ 迫田孝也

音楽・演奏:荻野清子
ナレーション:横田栄司

【作・演出】三谷幸喜

公式サイト

【公式サイト】https://horipro-stage.jp/stage/odessa2024/

[PR]






三谷幸喜の新作舞台『オデッサ』開幕!柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也が日本語と鹿児島弁と英語で繰り広げる会話バトル

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

エンタステージは、演劇初心者からツウまで、演劇に関する情報、ニュースを提供するサイトです。サイトを訪れたユーザーの皆さんが、情報をさらに周囲に広めたり、気になる作品や人物などを調べたり・・・と、演劇をもっと楽しんでいただける情報を発信していきたいと思います。

目次