2021年8月28日(土)から9月12日(日)にかけてに『検察側の証人』の上演が決定した。出演は、小瀧望(ジャニーズWEST)、瀬奈じゅん、成河ら。
本作は、ミステリーの女王と呼ばれる世界的な推理小説家アガサ・クリスティの戯曲。演劇の造詣も深く、戯曲作家としても多数の傑作を残したクリスティの作品として、『ねずみとり』『蜘蛛の巣』などと並んで世界中で上演され続けている法廷ミステリーの決定版。クリスティも、自身の自伝の中で「これは私が描いた戯曲の中でも、お気に入りの一つであった」と語っている。
今回の翻訳・演出を手掛けるのは、読売演劇大賞 優秀演出家賞など数々の演劇賞を受賞する小川絵梨子。クリスティ作品を手がけるのはこれが初めて。
そして、第28回読売演劇大賞で杉村春子賞および優秀男優賞を受賞した小瀧は、起訴される青年レナード役。瀬奈は、彼のアリバイを証言する“はずだった”妻ローマイン役。そして、成河は事件を担当する敏腕検事マイヤーズ役を演じる。
物語は、容姿端麗な青年レナード(小瀧)が大富豪で独り身の婦人を撲殺した容疑で起訴されるところから始まる。彼は全くの無罪を主張しているものの、状況証拠は彼に不利なものばかり。
被害者とレナードは、道で困っているところを彼に助けられて以来交流があり、事件当日も被害者宅を訪ねていたこと。事件当時、彼は無職で金に困っていたこと。そして、彼には確実なアリバイが無いこと――。
レナードはあえなく逮捕され、敏腕検事のマイヤーズ(成河)が事件を担当することになる。彼を裁く法廷が開かれ、法廷弁護人と検事の答弁が白熱の応酬となる中、唯一のアリバイを妻ローマイン(瀬奈)が証言する、はずだった。しかし、法廷に立った彼女から口を突いて出た言葉は、彼から「婦人を殺した」と告白された、という「検察側の証人」としてのもので・・・。
このほか、大滝寛、浅野雅博、寺西拓人、斉藤直樹、林愛夏、西川大貴、阿岐之将一、那須佐代子、梶原善が出演。
『検察側の証人』は、8月28日(土)から9月12日(日)まで東京・ 世田谷パブリックシアター、9月16日(木)から9月20日(月・祝)まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、9月23日(木・祝)から9月28日(火)まで大阪・枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホールにて上演される。
チケットは、7月17日(土)より一般発売開始。
コメント紹介
◆小瀧望
作品のお話を聞いて、ぜひ!やりたいと思いました。改めて読んで、書かれたクリスティ自身も気に入っている作品というのも納得のとても面白い作品だと思いました。
演出の小川さんと稽古場で、色々話しながら作り上げていければと思います。小川さんとご一緒できる時間を楽しんで、また先輩方との芝居のコミュニケーションも楽しみです。
僕の演じる青年・レナードについては、節々に狂気的な愛を持った人物だな、と感じました。僕自身、知らない自分に出会えそうです。全く違った僕をお見せできると思います。
まだまだ、気の抜けない状況で、我慢をしていただくところもありますが、生で感じるエンターテイメントのすばらしさを伝えていくことも、僕の使命だと思っています。生の演劇に触れて、生の役者のパワーに触れて欲しいと思います。
劇場では、傍聴席にいるような気持ちで、ぜひ傑作ミステリーを楽しんでください。
◆瀬奈じゅん
このお話を頂いた時、とにかく興奮しました。
出演するのが夢であった「検察側の証人」という作品であること。
そして何より、小川絵梨子さんの演出であるということ。
今はまだその興奮が収まりきっていない状態ですが、共演者の皆様と共に、
しっかりと誠実に稽古を重ねて参りたいと思います。
このような状況下ではありますが、足をお運び頂けたら嬉しく思います。
◆成河
心から信頼する小川絵梨子さんの演出、頼もしく力強い共演者の方々と一緒に、新しい時代の『検察側の証人』を創れることを嬉しく思います。時代を経ても決して古びることのないアガサ・クリスティのこの法廷ミステリーを、さらに今回新翻訳で、より今の私たちに近しいエンターテイメントとして甦らせることが出来るのではないかと期待しています。出口の見えない不安な日々に少しでも、上質な娯楽、前向きで建設的な思考を、皆さんと共有出来るよう、気を引き締めて稽古に臨みたいと思います。お楽しみにお待ちください。
『検察側の証人』公演情報
上演スケジュール
2021年8月28日(土)~9月12日(日) 世田谷パブリックシアター
2021年9月16日(木)~9月20日(月・祝) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
2021年9月23日(木・祝)~9月28日(火) 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
スタッフ・キャスト
【配役・出演】
青年レナード・ボウル:小瀧 望(ジャニーズWEST)
ローマイン・ハイルガ―・ブロンドの娘:瀬奈じゅん
ウィルフリッド卿:大滝寛
首席秘書カーター・判事:浅野雅博
ハーン警部・警官:寺西拓人
ワイアット博士:斉藤直樹
グリーダ:林愛夏
クレッグ・看守:西川大貴
裁判書記・廷吏:阿岐之将一
ジャネット・マッケンジー:那須佐代子
事務弁護士メイヒュー:梶原善
検察マイヤーズ 成河
【作】アガサ・クリスティ
【翻訳・演出】小川絵梨子