黒澤明監督映画の世界初舞台化し、国産ミュージカルの金字塔との呼び声高い『生きる』。その再演の大千秋楽となった市村正親・鹿賀丈史のWキャスト両公演映像に、全楽曲の歌詞を字幕表記したスペシャルバージョンが、U-NEXTで配信されている。
ミュージカル『生きる』は、2018年の初演からさらにパワーアップして、2020年10月から日生劇場を皮切りに5都市で再演が行われた。愛知での大千秋楽公演では全編生配信を実施。
今回の歌詞字幕付き配信は、文化庁委託事業「文化芸術収益力強化事業」として行われる。日本発ミュージカルとして、こだわりを重ねて作りあげた歌詞を、歌と同時に文字で読むことによって、その歌が表現する物語や登場人物の心情をよりはっきりと感じられる。また、同時に複数の歌詞が歌われるナンバーも 字幕ですべてフォローされているため、作品をより深く楽しめることだろう。
なお、字幕は曲目によってその歌詞の内容に合わせた演出が施されているとのこと。コミカルな歌詞も、感情的な歌詞も、耳と目の両方で楽しんで頂ける仕掛けとなっている。
配信は、3月14日(日)23:59まで。購入から72時間視聴可能。なお、この歌詞字幕版を視聴できるのは今回の配信のみとなっているため、お見逃しなく。
コメント紹介
◆高橋知伽江(脚本・歌詞)
こんなにポップで愛ある字幕は初めてです!こういう字幕だと心も弾みますね。
配信が観劇の代用品だと思っていたのは間違いでした。
私たちは舞台の新しい楽しみ方を見つけたのですね!
◆市村正親(主演・渡辺勘治役)
あなたの手元で「生きる」が観れる。
新しい試み、 ぜひお楽しみください。
◆鹿賀丈史コメント(主演・渡辺勘治役)
大千秋楽の模様をまた新しい形で皆さんにお見せしたいと思います。
それは群衆シーンで賑やかな歌詞が出たり、 僕が若く見えたり(笑)。
ご覧になった方も、 初めてご覧になる方もぜひ楽しみにしていただけると幸せです。
ミュージカル『生きる』配信概要
【販売価格】4,800円(税込)
【販売期間】3月14日(日)23:59まで
【視聴期間】購入から72時間
※ダウンロード機能のあるメディアで購入した場合も、ダウンロード後のご視聴期間はご購入から72時間限定
【予定上演時間】120分
【配信メディア】U-NEXT
ほか、観劇三昧、360Channelでも取り扱いあり
スタッフ・出演
【原作】黒澤明 監督作品「生きる」(脚本:黒澤明、橋本忍、小國英雄)
【作曲&編曲】ジェイソン・ハウランド
【脚本・歌詞】高橋知伽江
【演出】宮本亞門
【出演】
渡辺勘治役:市村正親/鹿賀丈史(Wキャスト)
渡辺光男役:村井良大
小説家役:新納慎也/小西遼生(Wキャスト)
小田切とよ役/渡辺一枝役:May’n/唯月ふうか(Wキャスト)
助役役:山西惇
ほか
あらすじ
役所の市民課長・渡辺勘治(市村正親/鹿賀丈史)。
早くに妻を亡くしてからは男手一つで息子の光男(村井良大)を育てあげ、今は息子とその妻・一枝(May’n/唯月ふうか)と同居している。
毎日毎日同じことの繰り返し、 いわゆる“お役人”気質な助役(山西惇)を筆頭とする役所で、 淡々と仕事をこなす日々であった。
そんなある日、 渡辺は自らが胃がんであり、 残りの人生が長くないことを知る。
自らの生涯を振り返ると、そこにあるのは、意味あることを何ひとつ成し遂げていない人生。
愕然とした渡辺は、 現実逃避のために大金をおろして夜の街に出る。
しかし、30年間真面目一筋を貫いてきた渡辺には、金の使い道すらわからない。
そんな時、一人出向いた小さな飲み屋で、売れない小説家(新納慎也/小西遼生)に出会う。
渡辺の境遇に興味を持った彼は、“人生の楽しみを教えてやろう”と宣言し、2人は盛り場を何軒も渡り歩く。
しかし、渡辺の心は一向に晴れず、募るのは虚しさばかり・・・。
そんな渡辺の元へ、 役所の若い女性事務員・小田切とよ(May’n/唯月ふうか)が訪ねてくる。
はつらつとしたとよの初々しさに触れるうちに、渡辺は、自分の人生になかったものを見出すようになる。
これからでも、自分に何かできることがあるのだろうか・・・。
渡辺は、 第二の人生を歩みだす――。