田村孝裕(劇団ONEOR8)が手掛ける新作舞台『時子さんのトキ』が2020年9月11日(金)に東京・よみうり大手町ホールにて開幕。このほど舞台写真と共に、初日を迎えたキャストと田村からコメントが到着した。
本作の主演を務めるのは歌手デビュー30周年を迎えた高橋由美子。離婚後に旦那、息子と離れて一人で暮らしている女性・時子を演じる。そんな時子の心の隙間を埋める路上ミュージシャン翔真役として鈴木拡樹が出演。鈴木は時子の息子・登喜(トキ)役も一人二役で演じる。
その他出演者には矢部太郎(カラテカ)、伊藤修子(劇団拙者 ムニエル)、山口森広(劇団ONEOR8)、豊原江理佳が名を連ねている。
◆高橋由美子(時子役)
コロナウィルスが世界中で猛威をふるう情勢の中、こうしてお芝居の幕を開けさせていただける事に心から感謝を申し上げます。このような時に演劇を行う事へのご意見もあるかと思いますが、今私にできる事は駆け抜ける事だけ。皆様に楽しみにお運び頂き精一杯お迎え出来るよう精進いたします。
◆鈴木拡樹(翔真・登喜役)
9月11日から予定通り、舞台『時子さんのトキ』公演を開始致します。ご来場の皆様と特別な時間を過ごせる事を嬉しく思います。また今作はアフタートークショーがある公演回もございます。お時間よろしければアフタートークショーも楽しんでください。
◆矢部太郎(時子を取り巻く様々な人物)
今、マスクを外しあった他人が会話するところを目にすることは、ほぼなくなってしまいました。それは舞台の上にしか存在しないものかもしれません。でも舞台とは昔からそういうものだったかもしれないですね。はじめてのマスクあり、フェイスシールドあり、ケータリングなし!といった状況で稽古をしまして最新の注意を払いつつ上演します。みなさんは決して真似しないでください。
◆伊藤修子(時子を取り巻く様々な人物)
年内の演劇公演は難しいのではないかと思っていましたが、思いのほか早く公演にこぎつけることができました。今まで人がひしめき合って稽古する事が多かったのですが、少人数で衛生的で免疫落ちないように考慮された環境も心地よくなってきたりしています。公演中も何かあったら油断はできませんが無事公演を終了できたらと思っております。
◆山口森広(時子を取り巻く様々な人物)
公演が無事にやれること、そしてこんなご時世の中、劇場にお越し下さるお客様に感謝致します。このお芝居は、まさに今、この「時」にやるべき作品だと思います。また、お客様によって共感出来る人物が違う気がするので、そこもとても楽しみです。きっと当日は、マスクもしながら、席も離れたり、カメラもあったり、劇場全体に緊張感がすごく漂っていると思いますが、せっかくの観劇の日です!どうかこの 『時子さんのトキ 』 というヒトトキを、一緒に体感し、楽しんでくれたら嬉しいです!
◆豊原江理佳(時子を取り巻く様々な人物)
『時子さんのトキ 』 開幕まで秒読みとなりました。このような状況の中でお稽古が出来たこと、そして劇場に入り、本番を迎えられる事に感謝しかありません。何より、この状況の中で劇場に足を運んでくださる皆様、配信で観てくださるお客様に、感謝です。
『時子さんのトキ』 は、誰にでも起こりうるストーリーであり、誰の心の中にもある寂しさを題材にしていると私は思います。状況は違っても、きっと観てくださるお一人お一人の心の中の寂しさ、満たされない気持ちと向き合っていただける作品だと思います。この舞台を観終わった後、お家に帰ってそっと、自分の心を開けてみよう、そう思ってもらえるような作品になったら幸いです。少数精鋭のキャストで一丸となってがんばります。劇場でお待ちしています!
◆田村孝裕(作・演出)
自粛中、廃人になった私。人に触れていないと律せない自分や人 に必要とされることへの有り難みを改めて 感じ「時子さんのトキ」を書きました。人は人がいないとダメになる。でも 人をダメにするのも人である。そんなお芝居になりました。
そして今より多くのお客さまに演劇を感じていただきたいと思い、私が思う演劇的な手法をふんだんに取り入れています。映画にもテレビにもYouTubeにも小説にもない演劇独自の空間を劇場や配信で体感していただけたら幸いです。
初日の開幕にあわせて、主演を務める高橋自身のプロデュースによる初のベスト・アルバムのリリースが明らかになった。全24枚のシングル表題曲に加えて、ファンからのリクエストを参考に全36曲を収録。また、スペシャル・ボーナストラックとして、30周年記念の新曲「風神雷神ガール」も収められているとのこと。詳細は公式サイト(http://www.jvcmusic.co.jp/yumikotakahashi)にてご確認を。
舞台『時子さんのトキ』は、以下の日程で上演される。
【東京公演】9月11日(金)~ 9月21日(月・祝) よみうり大手町ホール
【大阪公演】9月26日(土)・9月27日(日) サンケイホールブリーゼ
<アフタートーク開催日>
9月13日(日)13:00回
登壇:矢部太郎、伊藤修子、山口森広
9月15日(火)14:30回
登壇:鈴木拡樹、伊藤修子、豊原江理佳
9月16日(水)18:30回
登壇:高橋由美子、鈴木拡樹、田村孝裕(作・演出)
9月17日(木)14:30回
登壇:矢部太郎、山口森広、豊原江理佳
9月18日(金)18:30回
登壇:高橋由美子、鈴木拡樹、山口森広
9月26日(土)17:00回
登壇:高橋由美子、鈴木拡樹、山口森広
【あらすじ】
それでもいいと思ってた。幸せだったから。
離婚後、疎遠になってしまった息子に重なる路上シンガーの男・翔真。私(時子)は、この男に多額のお金を貸している。これまで感じてきた心の隙間、寂しさを全部、翔真が埋めてくれている。ある日、NPO団体を名乗る柏木という男が店へとやってくると、翔真のことについて私にいくつか質問をしてきた。
「翔真という男に騙されているんじゃありませんか?」
翔真に貸したお金は、2000万を超えている。でも、あくまで“貸しているお金”だ。ばか。この無礼極まりない柏木の登場で、私の人生は大きく狂っていった・・・。
【公式サイト】https://tokikosan.com
【公式Twitter】@tokiko_stage
(C)舞台「時子さんのトキ」/岩田えり