2019年8月16日から18日(日)まで、東京・Bunkamuraオーチャードホールで直木賞・本屋大賞を受賞した恩田陸原作「蜜蜂と遠雷」コンサートシリーズの第3弾となる『蜜蜂と遠雷』リーディング・オーケストラコンサート~ひかりを聴け~が上演されている。音楽監督と指揮を千住明が務め、三浦大知、家入レオ、松下優也、中村中、木村優一がアーティストとして、湖月わたる、黒田こらんがストーリーテラーとして出演し、見事な歌声と朗読で観客を魅了。その模様をレポートする。
「蜜蜂と遠雷」とは、第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞した恩田陸の作品。3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台に、数多くの天才たちによって繰り広げられる競争、そして自らとの闘いなど、012768人間の才能と運命、そして音楽を描いている。 2019年10月には映画の公開も決定している。本作の演出は藤澤浩一、構成台本はモトイキシゲキが担当。
今回のコンサートでは、新たに作品を通じて誕生した「蜜蜂と遠雷」のコンサートのテーマ曲「ひかりを聴け」を披露。恩田が自ら作詞、千住が楽曲を創り小説の世界を歌で描いたこの楽曲を、オーケストラの迫力ある生演奏と美声の持ち主である歌い手たちが歌い上げている。
また、今回は三浦、家入、中村が自身の持ち曲を共演するアーティストと公演ごとに組み合わせを変えて披露。家入、松下らと自身の楽曲「ふれあうだけで~Always with you~」を歌っている三浦は、公演初日に行われた囲み会見で「皆さんが様々な新しい色を楽曲につけてくださるのは刺激的でした。音楽を通していろんな気持ちなどを教えていただいているような贅沢な時間だなと思います」と語っていた。
そして、家入は夏ということで「君がくれた夏」を三浦、松下と共に、中村は2007年にNHK紅白歌合戦でも歌った名曲「友達の詩」を家入、松下、木村と歌い、オーチャードホールに素晴らしい歌声を響かせた。
また、朗読パートでは、松下が「蜜蜂と遠雷」の登場人物である風間塵役を、そして「朗読劇に挑戦することも中々なかったのですが、新しい環境の中でとても楽しくやらせていただいております」と語っていた家入が元神童と呼ばれていたピアニスト・栄伝亜夜役を務め、ストーリーテラーである湖月、黒田らと共に物語を作り上げていった。
『蜂蜜と遠雷』リーディング・オーケストラコンサート~ひかりを聴け~は、8月18日(日)まで。上演時間は約2時間を予定。
(C)「蜜蜂と遠雷」リーディング・オーケストラコンサート製作実行委員会/田中亜紀
【公式サイト】http://www.reading-mitsubachitoenrai.com/
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 3号)