2025年12月27日（土）に東京・博品館劇場にてオリジナル Reading Act『スクルージと呼ばれた男』が開幕した。本作は、イギリスの国民的作家チャールズ・ディケンズの小説「クリスマス・キャロル」を原作に、男性キャスト6人のみで再構築した作品。「Reading Act（リーディングアクト）」と銘打たれた本作は、朗読劇をベースにしつつも、演劇的な要素や演出を多分に取り入れたスタイルが特徴となっている。
新木宏典「新しくて説得力のある朗読劇を準備した」
開幕前日には公開ゲネプロと取材会が行われ、出演する新木宏典、林光哲、前川優希、三井淳平、三本木大輔、河相我聞が厳かな黒の衣裳で登壇し、意気込みを語った。
主演を務める新木宏典は、本作について「いろいろなエンタメの形で表現された『クリスマス・キャロル』を、朗読劇に作り変えて皆様にお届けします」と挨拶。稽古を通して感じたこととして、「演劇の稽古をしているような感覚で、短い稽古日数でやるにはあまりにも情報の多いものであった」と吐露しつつも、「“これが朗読劇の理想の形じゃないかな”と強く感じるぐらい、僕たちは新しくてすごく説得力のある朗読劇を準備してまいりました」と自信をのぞかせた。
また、クリスマス直後の上演となることについて、「皆さんにとってもクリスマスを体験した上でこの作品をお届けするという、とても想像しやすい環境で上演期間を設けられたことをとても幸せに思っています」と語った。
「おもちゃ箱」のようなギミックと熱量
本作の演出は下平慶祐が担当。「おもちゃ箱のような物語にしたい」という演出意図のもと、舞台上の小道具を役者たちが動かすなど、朗読劇の枠を超えた表現が見どころだ。
三井淳平は「朗読劇として声で表現する部分と、一般的なストレートプレイの僕たちが体を使ってお客様にお芝居を届けるところの“いいとこ取り”の作品」とアピール。林光哲も「朗読劇なので身体表現があまりない分、演出の下平さんのセリフや、テクニカルの解釈の部分がめちゃくちゃ面白くて、そういった部分で補っている」と語り、目まぐるしくもやりがいのある演出について触れた。
ベテランと若手の化学反応
会見では、キャスト間の和やかな雰囲気も垣間見えた。三本木大輔は、河相我聞が台本に「上手・下手」ではなく「右・左」と書き込んでいたエピソードを披露。「いい意味で隙を見せてくれるので、僕たちもすごく溶け込みやすくて、質の高い稽古場だった」と振り返った。その河相我聞は、来年の抱負として「皆さんのような若い方とご一緒させてもらうと、体力の違いを感じる。来年は体力をつけて、また皆さんと一緒にできるように頑張りたい」と笑顔を見せた。
一方、座長の新木は「河相さんを始め次世代を担っていく若い子たちと共演していると、何を託していこうか考えてしまう」とコメント。「理想の追いかけたい背中を来年も見せられるように必死こいて生きていたい」と、力強い言葉で締めくくった。
Reading Act『スクルージと呼ばれた男』は、2025年12月30日（火）まで東京・博品館劇場にて。
Reading Act『スクルージと呼ばれた男』公演情報
| 公演情報 | |
|---|---|
| タイトル | Reading Act『スクルージと呼ばれた男』 |
| 公演期間・会場 | 2025年12月27日（土）～12月30日（火） 東京・博品館劇場 |
| スタッフ | 原作：チャールズ・ディケンズ 翻訳・脚本・演出：下平慶祐 |
| キャスト | 新木宏典 林光哲 前川優希 三井淳平 三本木大輔 河相我聞 |
| チケット情報 | S席：11,000円 A席：9,900円 U-18：5,500円 （全席指定・税込） |
| 公式サイト | https://xmascarol-scrooge.com |
| 公式SNS | 公式X：https://x.com/readingactstage |
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