佐久間大介が山寺宏一、井上和彦、梶裕貴との共演に感激! 『Fiend/Friend in 20faces』レポート

当ページには広告が含まれています
ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

2025年1月30日(木)に東京・THEATER MILANO-Zaにてノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』(リーディングエコーズ『フィーンド/フレンド イン トゥエンティフェイシーズ』)が開幕。初日前日に公開ゲネプロと囲み取材が行われ、山寺宏一、井上和彦、梶裕貴、佐久間大介(Snow Man)、野坂実(演出・構成)が登壇した。

目次

ノサカラボ初!オリジナルストーリーの朗読劇

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

本作は、日本の推理小説の祖といわれる江戶川乱歩の作品「少年探偵団シリーズ」の第一作目「怪人二十面相」をモチーフに、作品に登場する日本三大名探偵の一人と言われる「明智小五郎」と、その弟子の「小林芳雄」、そして2人と対峙する大怪盗の「怪人二十面相」と、オリジナルキャラクターを中心に描いたノサカラボ初のオリジナルストーリーの朗読劇。

演出・構成は、ミステリーを専門に舞台を制作しているノサカラボの代表であり、これまでも『アガサ・クリスティ作品』や『神津恭介シリーズ』など重厚な作品を手掛ける演出家・野坂。脚本は、演劇ユニット「Moʼxtra」の主宰の須貝英が務める。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

稀代の大泥棒で変装の名人「怪人二十面相」の遠藤平吉役を山寺宏一と山口勝平がWキャストで演じるほか、名探偵・明智小五郎役をWキャストで井上和彦と大塚明夫、さらに明智の優秀な助手・小林芳雄役に梶裕貴と、人気実力派声優陣が名を連ねる。

さらに、お人好しで涙もろく情に厚い警官で、明智と二十面相の狭間で揺れ動く本作オリジナルキャラクター燕谷麟太郎として佐久間大介が出演する。

【取材会】レジェンド声優陣との共演に思いが実った佐久間が「食らいついて頑張る!」と意気込む

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

囲み取材では、まず登壇者たちから挨拶が行われた。山寺は「今の格好は遠藤平吉というサーカス団員ですが、果たしてその遠藤平吉が怪人二十面相なのかどうか。ぜひ劇場でお確かめください」と呼びかけながらも、すでにキャスト発表で怪人二十面相役として発表されていることから、「ぶっちゃけ怪人二十面相です!」と発言し、会場を笑いに包んだ。

そして改めて、「朗読劇で変装するってってどんなだろうと思うでしょうが、きっと楽しんでいただけるんじゃないかと思います。この素晴らしい劇場に初めて立たせていただくんですけども、もうやる気満々でワクワクしております」と胸の高鳴りを語った。

明智役の井上は「子供の頃からをずっと読んでいた作品で、明智小五郎に憧れて、その役ができて、しかもこんな素敵な衣装で作っていただいて、本当に生きていて良かったなと思います」と笑顔を見せた。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

少年探偵団の小林を演じる梶は「原作は知っていましたが、今回は佐久間くん演じる麟太郎というオリジナルキャラクターが登場するということで、どんな物語になるのかすごくワクワクしていましたが、皆さんに絶対に楽しんでいただける内容になっています」と自信を覗かせた。

加えて、梶の「小林少年は、劇中ですと大体12歳前後という感じなんですが、私は今年で40歳になります(笑)」との言葉に、佐久間が「えっ!? 見えないじゃん!」と驚きの声を上げると、続けて梶は「そこは声優ならではというか、朗読劇だからこそ超えられる垣根であり、面白さかなと思いますので、その辺のファンタジー性も含めてお届けできればと思っております」と意気込んだ。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

麟太郎役の佐久間は「警察官なんですけれども、なぜ警察官になったのかとか、生い立ちがすごくあるので、それをこの舞台の中で紐解いて、ここからどう成長していくのかというのが、楽しみになるようなキャラクターです。麟太郎と一緒にこの舞台をどんどん続けていくうちに成長できたらいいなと思っております」と期待を寄せた。

初日を迎えて、野坂は「一緒にやりたかった役者さんたちと公演ができることがものすごく幸せです。役に関しては、この役はもうこの役者さんに任せたいとお話しながら作ってきたので、ぜひともこの素敵な役者さんたちを楽しんでいただければなと思います」と訴えた。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

さらに、本作の製作のきっかけとして、野坂が「以前に、佐久間くんと喋っていて、一緒にやりましょうという言葉がきっかけでした」と裏話を披露すると、佐久間は「6年前ぐらいに野坂さんが演出される舞台で一緒になりまして、その時からずっと一緒に舞台をやりたいという話をしってくださっていて、僕もやりたいという話で、今回やっと実りました」と待望の作品であることを告白した。

そんな佐久間について、野坂は「『山寺さんと勝平さんとで役の作り方が全く違うから、こんな面白いことはないです』と佐久間くんが言っていて、先輩たちの芝居が圧倒的に違うから、それを受けられるのが幸せだと言っていたのが印象でした」と語った。

佐久間と付き合いのある梶は「ずっとお芝居で共演したいと言っていて、それで初共演というのが本当に感慨深くて」と思いを明かし、「初めてですけど、息ぴったりといいますか。呼吸のテンポ感とかすごく気持ちよくて、小林少年と麟太郎との掛け合いも、ちょっと注目していただきたいです」と2人の見どころをアピールした。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

佐久間はプロフィールにボイスサンプルを入れていて、声優業にも力を入れているという。その話に、井上は「声優としてすっかり馴染んでいて、どこかのスタジオで会ったっけみたいな。うますぎて新人って感じじゃないです。それにエネルギーがすごくてセリフが刺さってくる。将来楽しみというか、あんまり声優業をやってほしくないです(笑)」と冗談を交えながらも絶賛。

怪人二十面相役の山寺の変装による早着替えの話題となると、佐久間は「本当ににすごくて、1分ちょいで着替えるんです。それってSnow Manが着替えるレベルのスピードで、『山寺さん、Snow Manだったんですね!?』みたいな(笑)」と驚きを明かした。佐久間に対して、山寺は「6年目からSnow Manが1人増えるな(笑)」と応えて笑いを誘いながら、「佐久間くんにもビックリする着替えシーンがありますので期待していてください」と佐久間の早着替えも見どころとして挙げた。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

そして公演を楽しみにしているファンヘメッセージとして、山寺が「日本初期の推理物をこの朗読と、それだけじゃない、このセットを見ていただいてお分かりになるとおり、いろんな仕掛けがございまして、いろんな方に楽しんでいただけるエンターテインメントになってなっていると思いますので、ぜひ劇場に足を運んでください」と呼びかけ、佐久間は「野坂さんと素晴らしい偉大な大先輩たちと一緒に立てることがすごく嬉しいこと。その先輩たちにどれだけ食らいつけるかが、今回僕の中のテーマというか、頑張らなきゃいけないとこだなと思っていますので、よりこの作品にのめり込んで、皆さんにいろんな感情のジェットコースターを届けられたらいいなと思っております」と会見を締めた。

上質な演者とダイナミズムな演出によるノサカラボならではの朗読劇ならぬ響読劇

ゲネプロは遠藤平吉役を山寺、明智小五郎役を井上のバージョンで公開された。

ちまたを騒がせる稀代の大泥棒で変装の名人である怪人二十面相。その大怪盗と対峙する名探偵・明智小五郎と助手の小林少年。彼らの対決が繰り広げられる中で、警察官の燕谷麟太郎は怪人二十面相を逮捕するための特捜班に配属され、明智と小林少年と協力しながら、怪人二十面相を追い詰めていく。しかし、麟太郎には運命的な過去があったのだった・・・。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

人気演出家・野坂を中心に2021年より始動した、世界中にある名作ミステリーを舞台化・上演し、読書とはまたひと味違うミステリー体験を届けるプロジェクトである「ノサカラボ」。朗読劇ならぬ響読劇(リーディング・エコー)として創り上げられた本作は、豪華絢爛な衣装に身を包んだ演者たちが高低差のある立体的なセット上でシーンによって立ち位置も大きく変えつつ上質な声と演技で魅せながら、照明や効果音にスモーク、そして江戶川乱歩の耽美な世界観を醸し出す巨大な紙灯籠のようなセットを用いるなど、臨場感あふれるダイナミズムな演出がプラスされ、ノサカラボならではの作品となっている。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

山寺は7色の声を持つと評される実力派声優だけに怪人二十面相はハマリ役。囲み取材でも語られた衣装の早着替えだけでなく変装なども交えて、数々の役柄を演じ分ける姿はまさしく怪人二十面相だ。さらに、単なる悪役ではなく、遠藤平吉としての物語で語られる麟太郎との人間模様も深みのある演技として披露してくれる。

その麟太郎を演じる佐久間は、怪人二十面相の新たな側面を描くキーとなるキャラクターとして、怪人二十面相と明智の間で揺れ動く運命的な役どころを感情豊かに演じ上げながら、レジェンド声優陣に引けを取らない声と演技で鮮やかな存在感を放つ。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

井上は声優界のレジェンドとして重厚感のある演技に加えて艶のある演技で観客を魅了しながら、名探偵と怪人二十面相との緊迫感のある対決を山寺との演技合戦で盛り上げる。そして、小林少年役の梶は、探偵助手としての優秀さと少年的なかわいらしさを併せ持つ演技で好演。そんな梶の明智に認められた麟太郎への少年らしい嫉妬心を垣間見せながら、佐久間演じる麟太郎との掛け合いは見どころの一つだ。

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

怪人二十面相はFiend(悪魔)か、それともFriend(友人)か。ミステリー小説界のレジェンドによる代表作を、レジェンド声優陣とフレッシュなキャストによる見応えのある朗読劇ならぬ響読劇として仕上げている本作。アニメで怪盗キッドという怪人二十面相を彷彿させる役柄を演じている山口と、大塚明夫が出演するバージョンも期待を抱かせる公開ゲネプロとなっていた。

佐久間大介の関連商品はこちら(Amazon)

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』はいつどこで上演される?

【東京公演】2025年1月30日(木)から2月2日(日) THEATER MILANO-Za
【大阪公演】2025年2月6日(木)~2月9日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

【公式サイト】https://nosakalabo.jp/FF20/
【公式X(Twitter)】@nosakaFF20f

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

ノサカラボ Reading Echoes『Fiend/Friend in 20faces』舞台写真

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

目次