2019年6月28日(金)より公開される『劇場版パタリロ!』。これを記念し、6月7日(金)に「~全部見れます!映画!舞台!舞台!~「パタリロ!」オールナイト上映会」を開催。その舞台挨拶に、加藤諒、佐奈宏紀、監督を務めた小林顕作、原作者の魔夜峰央が登壇し、公開に向け喜びを語った。
「パタリロ!」は、10歳のマリネラ国国王パタリロ・ド・マリネール8世(通称:パタリロ)が巻き起こす騒動を描く魔夜の代表作の一つ。2016年12月に初舞台化され、2018年3月に第2弾となる「★スターダスト計画★」を上演。その開幕と同時に映画化も発表し、話題を呼んだ。この日の上映では、劇場版と合わせてこの舞台2作品を出演者らのオーディオコメンタリー付きで観ることができるイベントとなっており応募殺到、500席が即完売。
そんな“パタリロ漬け”の時間を心待ちにするファンの前に、まず小林が劇中曲「ダンシングナマハゲボーイ」に乗り登場。「本日はお集まりいただきありがとうございます!」と挨拶。そして「今日いらしてくださっている方をはじめ、僕もそうなんですが、公開できると思っていませんでした。誰しもが絶対に無理だと思っていました。でも、話すと長くなってしまうんだけど、いろんな奇跡的なことが起こって、今日この日を迎えられました!泣けちゃう人は泣けちゃうよね。大公開試写会、こんなことができるなんて。すごいですね!チケットが取れなかった方もたくさんいらっしゃったと聞きます。皆さん、今日を目一杯楽しんでください!!」と感慨深げに、深々と度も頭を下げた。
続いて呼び込まれた魔夜は「こんな遅い時間にお客さんが集まってくれるのか、心配していたんですが・・・よくまあ、これだけの方が集まってくださいました」と驚きつつ、「これだけまとめてパタリロを見られるというのは、嬉しいような苦しいような・・・(笑)」と、劇場版と舞台の連続上映という規格外のイベントに苦笑い。
主演の加藤も、企画を聞いた時は人が集まるのか不安があったそうで「パタリロのグループLINEで、皆さんに宣伝してください!って執拗にお願いしていました」と明かす。「番宣活動を一人でやることも多かったので、孤独を感じていたんです・・・。でも、佐奈くんをはじめ、みんながこのオールナイト上映のことを広めてくださったのがすごく嬉しくて。応募もたくさんいただけたと聞いて、この日が来て本当によかったな!と思っています」と喜びを噛み締めていた。
佐奈は、これが舞台挨拶初体験ということもあり「マライヒ役の佐奈宏紀です!」と回転しながら自己紹介をするなど、テンション高め。そして「僕らみんな、キャスト陣もスタッフさんも、パタリロが大好きなんですよ。パタリロを愛しているんです。なので、祝!公開なんです。そういう祝いの場に集まってくださった皆さん、応援してくださっている皆さんと、パタリロへの愛を感じる一日にしたいです!」と投げキッスし、さらに盛り上げる。また、佐奈は「ポップコーンのいい匂いがしますね。こんな香ばしい匂いを劇場で感じたのは初めて」と、改めて“映画”であることを実感した様子。
と、ここで小林が「フードを頼みたい人は、金井成大に頼めばいいよ!」と提案。実は、客席にはタマネギ部隊の一人として、舞台にも劇場版にも出演している金井の姿が。舞台上からの突然のイジりに「こっちはマイク付いてないんだよー!!」と大きな声で応え、会場を沸かせた。
劇場版の上映に向け、舞台との違いを聞かれると「大きくは変わっていません。舞台をちょっと映画っぽくしてみました、という感じだから。何しろ、(小林は)映画撮るのが初めての人ですから。現場で“バジェット(予算)”という言葉を聞いて、なあに?って言ってましたからね」と魔夜。すると、小林は「舞台はバジェットなんて言わないですから。“金”って言います(笑)」と、その文化の違いをネタにしていた。
本作には、舞台版の出演者はもちろん、西岡徳馬、哀川翔といった驚きの顔ぶれも出演。しかし、宣伝用のポスターには加藤の名前しか書かれておらず、本人は「そうそうたる方がいらっしゃる中で、申し訳なくて・・・!」としきりに恐縮。しかし、一人で作品を背負えてしまうぐらい、加藤のパタリロ愛は深い。「ずっと携わっている作品なので、もう作品を客観的に見れないんですよね。劇場版も、お客さんの反応がずっと気になっています。今日の感想も、Twitterなどで書いていただければ!僕、エゴサーチするの大好きなので読みます。何でもどんとこい!って感じです」とにっこり。
さらに加藤は「こんなに大きなクリーンで観られるなんて、信じられない!」と喜ぶ。すると、魔夜が「最後、諒くんが○○するところはどうするんだろう?」とポツリ。これに小林は「ネタバレしちゃったよ(笑)!しかも、最後のところ!そうです、最後に○○します!」と大爆笑。さらに、加藤が「パロディやオマージュがいっぱい入っているので、皆さん、探しながら見ていただけたらなと思います」と言うと、「大好きなものは真似したい!」と、ドヤ顔の小林だった。
舞台挨拶の最後には、500人の観客と共に記念撮影(マスコミのフォトセッション時は観客も撮影可)。なお、入場特典として「タマネギ帽子(タマネギ部隊のお面)」が配られており、観客は全員タマネギ部隊に新規入隊となり、殿下(加藤)からは「今日のこの写真、拡散しろーーー!!!」と命令が下っていた。なお、原作内でタマネギ部隊はおよそ400名在籍とされており、500人の観客が扮するタマネギ部隊の図はリアルで壮観だった。
上映に向け、魔夜は「何も考えずに笑ってください。それで結構です!」、小林は「オーディオコメンタリーでは、僕らずっとしゃべってますから。深夜のカラオケ状態で楽しんでくださいね。話すことなくなったら(客席に)インタビューに行っちゃうかも!」、佐奈は「みんなで宴を楽しみましょう!」とメッセージ。
加藤も「長い時間ですが、パジャマパーティみたいな感じで、楽しくワイワイできたらいいなと思っております!」と呼びかけた。
劇場版『パタリロ!』は、6月28日(金)よりTOHOシネマズ 新宿ほか、全国順次ロードショー。
◆劇場版『パタリロ!』
【原作】魔夜峰央「パタリロ!」(白泉社刊)
【脚本】池田テツヒロ
【監督】小林顕作
【出演】
加藤諒/
青木玄徳 佐奈宏紀/
細貝圭 金井成大 石田隼 吉本恒生 三津谷亮 小林亮太/
松村雄基 近江谷太朗 木下ほうか 池田鉄洋/
須賀健太 鈴木砂羽/
魔夜峰央/
西岡德馬/
哀川翔 ほか
(C)魔夜峰央・白泉社/劇場版「パタリロ!」製作委員会2019
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)