2019年4月27日(土)WOWOWライブにて元花組トップスターの蘭寿とむが主人公ダニーを演じた『オーシャンズ11』が、蘭寿と北翔海莉の副音声解説付きで放送される。
2013年に花組で上演された本作は、ラスベガスにあるカジノホテルを舞台に、11人の男達がホテル王を出し抜き金庫破りに挑むハリウッド映画『オーシャンズ11』をミュージカル化したもの。北翔は当時専科所属で、主人公ダニーの相棒ラスティーを演じていた。
収録中、公演の映像を見ながら二人はほぼ笑いっぱなし。約3時間の収録を終え、蘭寿は「笑ってしかいなかったけど大丈夫ですか?」、北翔は「ちゃんと副音声で使えますか?」と心配するほど。
特に北翔が演じたラスティーが、ハゲのかつらを被り、白衣姿でニセの医者に扮するシーンでは、二人とも大爆笑。当時、北翔は毎ステージ、アドリブで異なるネタを披露しており、しかも「雰囲気や客層に合わせて、第2幕の間にネタを考えていた」んだとか。このシーンの相手役を務める望海風斗にバレないように、小声で練習していたとのことで、蘭寿は「皆より先に、楽屋でネタ練習をしている様子を見せてもらったこともありました」と懐かしそうに振り返る。
蘭寿は『オーシャンズ11』を「自分たちの学年だから出せた色もあったし、私自身、この公演で退団を意識したくらい、ダニー役に入り込んでました」と想起し、特に宙組時代を共に過ごした北翔との“コンビ”に関しても「あの時代に一緒だったみっちゃん(北翔)が、隣りにいてくれる安心感がすごくあった」と語った。
北翔も「専科に移って、自分がこれからどうやっていくか?ある意味で試練の時期でした。そういう時に、専科だったからこそ、また蘭寿さんと同じステージに立てたというご縁に感謝しました。本当は、宙組のときに蘭寿さんが羽根を背負っているのを下で見たかったけど、花組に組替えになって、寂しい思いがありました。それが、また違う形で夢がかなったのも嬉しかったです。ラスティーはダニーを支え、何かあれば必ずサポートする相棒。役柄としてもサポートできたことが嬉しくて・・・今日、(自分の姿を)見ててもすごく嬉しそうでした」と明かす。
普段、過去の自分の公演を見返すことは「まずない」と語る二人だが、6年という歳月を経て、もう一度見たからこそわいてきた感慨も。同公演で敵役のベネディクトを演じ、その後、雪組のトップスターになった“だいもん”こと望海など、後輩たちの姿について「新人の学年だった子たちが、この後組替えを経験したり、試練を乗り越えて成長してて・・・」と北翔。蘭寿も「重ねてきた公演が(頭の中を)巡るね・・・。後輩たちがかっこよく成長している姿が嬉しいですね」と、現在の後輩たちの姿と重ね合わせてコメントした。
なお、現在宙組による再々公演が行われているが、蘭寿はダニーを演じる真風涼帆とラスティー役の芹香斗亜が2011年の星組新人公演でも同じコンビを演じている点に触れ「それってすごいことだと思うし、どんなカラーになるか楽しみ」と笑顔を見せる。芹香は2013年版でも、ダニーの仲間で新米のライナスを演じているが、北翔は「2013年版に出てた芹香が、いろんな時代を経て今回の役をやるのはすごく楽しみ!私たちも再演でしたが、役者が変わると全然出来上がりも違うし、チームのカラーも違ってくるのでまた新鮮に見られると思う」と期待を寄せていた。
宝塚への招待『オーシャンズ11』―蘭寿とむ×北翔海莉 副音声解説付―は、WOWOWライブにて4月27日(土)13:00より放送される。
(写真/オフィシャル提供)