北原里英、味方良介、小松準弥らが熱量高くつかこうへい作品に挑む!『新・幕末純情伝』FAKE NEWS稽古場取材会レポート

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2018年7月7日(土)より東京・紀伊國屋ホールにて上演される『新・幕末純情伝』FAKE NEWS。その稽古場取材会が6月10日(日)に行われ、出演者より北原里英、味方良介、小松準弥、田中涼星、松村龍之介、増子敦貴、演出を手掛けるフジテレビドラマ制作部ゼネラルディレクター・河毛俊作が登壇し、意気込みを語った。

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本作は、幕末の京都を舞台に「新撰組の沖田総司が実は女だった」という、つかこうへいのユニークな着想のもと、1989年8月に誕生した作品。以降、『熱海殺人事件』『飛龍伝』と並ぶつかこうへいの代表作として愛され、幾度となく上演され続けている。

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取材会では、まず冒頭に、本作のダイジェストシーンを公開。土方歳三役の小松と桂小五郎役の田中が長台詞をマシンガンのように放つ中、爆音と共に、沖田総司役の北原が滑り込み、刀を天高く突き上げる。真っ赤なジャージを身にまとい、真っ直ぐに前を見据える大きな目には、この作品にかける力強い意思が宿って見えた。

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そんな総司に寄り添い語りかける新撰組隊士二宮役の増子、総司に襲いかかる男たちを切り払っていく岡田以蔵役の松村。そして、以蔵が指差した先からは、坂本龍馬役の味方が「ジェットストリーム」に乗って、悠然と入ってくる。

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まだ稽古に入ったばかりと聞いたような気が・・・と思っていると、味方が少し台詞を噛んでしまったと反省しながら「今ご覧いただいたのは、稽古4日目の状態です!本番は噛みませんので(笑)」と強調した。公開されたのは7分程度のシーンで、役者たちは汗が止まらない状態に。それほど、熱量高く稽古を進めていることを感じさせた。

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取材会では、まず演出の河毛が「僕は、つかさんのことをよく存じ上げていて、いろいろお世話になりました。この『新・幕末純情伝』をやらせていただけるということで、毎日楽しく稽古させていただいています」と挨拶。

また、稽古4日のダイジェスト版については「皆よくやったと思いますよ。特に北原さんは、ほぼ初舞台で、生まれて初めて殺陣をやるわけで。最初大丈夫かな?と思ったけど、よく仕上げています。稽古が始まったばかりなので、お芝居を練り上げていくのはまだこれから。何倍も力強いものになっていくと思います」と評価し、自信を見せた。

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十代目の沖田総司役となる北原は「今までそうそうたる方たちがやってきた役なので、私で大丈夫かなと思いましたし、すぐに挫折してしまわないか心配だったんですけど、(稽古が始まった今は)とても楽しいです」と、明るくコメント。

ほぼ初舞台、殺陣も初心者ということで、稽古が始まる前に2日間一人で秘密の特訓をしたという。また、この春にNGT48を卒業したばかりということで「男性ばかりの現場は慣れないんです。しかも、年下の男の子が多いから、どう接したらいいか悩んでいて・・・」と明かした。

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ちなみに、出演者たちの間で北原を何と呼ぶか考えた結果、「はらちゃん」になったそうだが、本人は「認めていないです!」と拒否。しかし、稽古の休憩明けなどに「はらちゃん待ちですか?」と自ら名乗っていると周囲からツッコまれ、和気あいあいとやっている様子が垣間見えた。

そんな北原について、演出の河毛は「僕の中にある総司のイメージは、“目と唇”にあるんですよ。北原さんは、それにぴったり。演出する上で、壊すことと受け継ぐこと、それを同時にやらなければいけない苦しみもありますが、それがつかさんの作品をやるということ。その素材として、北原さんの沖田はやりがいがある」と絶賛した。

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味方は、2年前にも同作に桂小五郎役として携わり、つかこうへい作品の金字塔『熱海殺人事件』にも続けて出演をしている。つかこうへい作品の経験者として「教えられたことを伝えていって、この世代がつかこうへいさんの思いを背負っていけるようにと思いながら稽古をしています」と、あくまでもフラットに決意表明。

今回演じる坂本龍馬役については「偉大な、たくさんのものを背負った役。名に恥じることは絶対にしないんですが、コイツがやったらこの役はこうなるんだ!と思ってもらえる龍馬を作り上げ、そして何より、総司が美しく輝くために死んでいきたいなと思っております」と語った。

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そして、総司が最初に恋の相手・土方歳三役の小松は「大役をいただけて、本当に光栄です!」と元気いっぱい。「今回、つか作品初挑戦なので、丁寧に泥くさく、土方と一緒にがんばって、北原総司、そしてお客さんに、土方が一番かっこよかったと言ってもらえるように、精一杯がんばっていきたいと思います」と意気込んだ。

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竜馬を支える岡田以蔵を演じる松村は「初日から熱がこもっていて、切磋琢磨しているすごく雰囲気のいい稽古場です。個人的には、岡田以蔵として坂本龍馬先生を愛し、一俳優としては一役者、味方良介を愛していこうかなと。これからよろしくお願いします!」と思わぬ(?)告白をすると、味方も「嬉しいです、愛してます!」とにっこり。

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「見てのとおり汗だくなんですけど、心も熱く、ホットにがんばりたいと思います」と切り出した桂小五郎役の田中。なんと「稽古初日から熱く飛ばしすぎて、声がガラガラになってしまった(笑)」そうで、照れ笑いを浮かべていたが「前回、桂を演じた良介くんにもアドバイスをもらったりしているので、感謝感激です。しっかりそれを受け止めながら、自分なりの桂を作り上げていきたいなと思います」と気合いをみなぎらせた。

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座組最年少で、新選組隊士二宮を演じる増子は『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』に続くつか作品への出演。「二宮は夢を持っている青年です。僕も夢を追っているので、二宮になりきって、そのままの僕でやりきりたいなと思っています。とにかく大きな声でがんばります」と元気に振る舞った。

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今回の上演バージョンでは、去年まではカットされていた関係性が復活していたり、登場人物の絡みがあったりするという。最後に、北原は「つかこうへいさんの生誕70年記念でもありますし、一層パワーアップしたものを見せなければいけないなと思っています。河毛さんが、今回は“ハードエロティック”な部分も出していきたいとおっしゃっていたので、今までのどの沖田総司よりも、一番抱きたい沖田総司になれるように、がんばっていこうと思いますので、皆さん楽しみにしていてください!」と呼びかけ、取材会を締めくくった。

伝統と新しさを混ぜ合わせながら、脈々と受け継がれていく作品の魂。どんな『新・幕末純情伝』が生み出されるのか、楽しみだ。

『新・幕末純情伝』FAKE NEWSは、7月7日(土)から7月30日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて上演される。

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【公式HP】http://shin-bakumatsu2018.com

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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