漫画・アニメファンはもちろん、国内外のプロサッカー選手にも大きな影響を与えた高橋陽一の名作漫画「キャプテン翼」を初舞台化した、超体感ステージ「キャプテン翼」が2017年8月18日(金)に東京・Zeppブルーシアター六本木にて開幕した。
初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、元木聖也(大空翼)をはじめ、中村龍介(若林源三)、松井勇歩(日向小次郎)、鐘ヶ江洸(岬太郎)、鷲尾修斗(三杉淳)、渡辺和貴(若島津健)、輝山立(石崎了)、反橋宗一郎(松山光)、土井一海(早田誠)、加藤真央(新田瞬)、大曽根敬大(立花政夫)、廣野凌大(立花和夫)、皇希(次藤洋)の全日本代表メンバーと、田中稔彦(ロベルト本郷)、瀬川亮(見上辰夫)が登壇した。
本作は、舞台版としての完全オリジナルストーリー。フランス国際JR.ユースを制覇した大空翼と全日本メンバーが、次なる目標=W杯優勝を掲げ、さらにまい進しようとしていた矢先、世界のU20の選手たちが集結し結成された「RED STORM」が立ちはだかり、その初陣に全日本を指名してきた。中には全日本メンバーが過去対戦した強敵も加わっており・・・。
ゲネプロでは、大空翼の「ドライブシュート」、日向小次郎の「タイガーショット」、立花兄弟の「スカイラブ・ハリケーン」、松山光の「イーグルショット」、さらには石崎了の「顔面ブロック」まで、漫画でなければ表現できないと思われた登場人物たちの得意技の数々が、キャストたちの身体能力の高さや舞台機構を用いて、蹴った瞬間のポージングも含めステージ上で見事に再現。何より、サッカーに夢と希望、青春のすべてを注ぐ少年たちの熱の高さがステージ上からダイレクトに伝わってくる、見どころたっぷりの物語となっていた。
今回劇場内では「プレミアム体感シート」という特別な席が設けられている。ここに座る観客は、SONYの最先端インタラクションテクノロジーと融合させた世界初の試み・特注のハブティックウェアを装着することで、物語上でシュートを受けた衝撃やキックの感触をリアルに体感できる。ゲネプロで、実際に体験した人たちは「シュートを受けた瞬間に器具がブルルッと振動した」など、いずれも驚きを示していた。このほか、フレグランス演出システムを世界で初めて本格的に演劇空間に導入するなど、五感を刺激する新しい試みにも挑戦している。
初日を目前にして、元木が「今までに観たことがないものがお客さんの眼にどう映るのか、お客さんとどのような化学反応が起きるのかが楽しみです」と言えば、「映像として映るスタジアムにお客さんを連れていけるかは、僕たちの芝居力、ファッション、熱量によります。観に来たお客さん全員をスタジアムに連れていきたいです」と鐘ヶ江。松井も「全日本代表のチームワークとRED STORMのチームワーク、キャスト全員のチームワークに注目してほしいです」と続け、皆一様に幕が開くのを楽しみにしているようだった。
「役作りでやったことは?」という質問が飛ぶと、元木は「皆そうだと思うんですが、原作やアニメに役作りのヒントがいろいろ転がっているので、たくさん観ました」とコメント。するとその話を聞いていた松井は、シャツの袖を肩の上までまくり上げ「日焼けです!稽古中、ちょっとでも空き時間があると(稽古場の)横にあった広い駐車場で、サンオイルを塗って・・・」と、原作の日向小次郎ばりの褐色の肌を仕上げたエピソードを披露し、元木らを大笑いさせていた。
全日本チームと対決する「RED STORM」には「若き皇帝」カール・ハインツ・シュナイダー(北村悠)や、「鋼鉄の巨人」デューター・ミューラー(伊阪達也)、「フィールドのアーティスト」エル・シド・ピエール(西馬るい)、「サッカーサイボーグ」カルロス・サンターナ(AKI)も登場する。ファンにとってはたまらない設定も含め、ステージ上での熱い戦いに注目してほしい。
また、本作は総合演出を演出家・振付家・ダンスパフォーマーとして世界中で活躍するEBIKEN(蛯名健一)を手掛け、脚本・演出アドバイザーとして世界的ダンスパフォーマンスグループのメンバーでもある加世田剛が参加。さらに振付を、俳優や演出家としても活動し、ダンス世界大会ファイナリストに選ばれた松永一哉が担当している。松永は、エイブ・レオンというオリジナルキャラクターとして、同じくオリジナルキャラクター、ノエル・ポポロを演じる斉藤准一郎と共に、アクロバティックなダンスでカンパニーを牽引。サッカーを表現する卓越した動きにも注目だ。
超体感ステージ『キャプテン翼』は、8月18日(金)から9月3日(日)まで東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演。
なお、公演では蔵出しメイキング映像を収録し、キャストとのチェキ撮影会参加券の付いた「テイクアウトライブ」を発売する。チェキ撮影会には日替わりで各出演者が登場。登壇者の日程や、注意事項などの詳細は、公式HPにてご確認を。
※テイクアウトライブとは
QRコードを使ったデジタルコンテンツの配信サービス。専用アプリを使用し、テイクアウトライブQRコードを読み取るだけで、コンテンツがダウンロードできる
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)
(C)高橋陽一/集英社 (C)超体感ステージ「キャプテン翼」製作委員会