2016年11月に、21年間在籍した宝塚歌劇団を退団した元星組トップスターの北翔海莉。彼女の退団後初となるコンサート『The Vocalist Premium Concert Celebration Night』が東京・国際フォーラム ホールCにて開催された。北翔がホスト・ナビゲーターとなり、日本のミュージックシーンの各ジャンルを代表するアーティストを日替わりで迎える極上の一夜と6日間。歌、ダンス、演技のいずれにも秀でた実力を持つ彼女の新たな一歩となる公演に、多くのファンが駆け付けた。
プレミアムナイトと称した3月27日(月)のオープニングステージに登場した北翔。「卒業以来初のステージで大変ドキドキしていますが、この方がいれば怖くない!」とスペシャルゲストの石井竜也にバトンタッチ。1部のスペシャルコンサートである石井のソロステージがスタート。「もう一度あいたい」「未来の地図」「海の見える部屋」「愛してるだけじゃない」や、八神純子のヒット曲である「想い出のスクリーン」をしっとりと歌い上げた。曲の合間のトークでは、客席いじりからちょっときわどいトークまで、石井の真骨頂ともいえる話術が冴えわたる。大半が北翔のファンである“アウェイ”ながらも自分のペースに引き込み、1部最後の曲「きみがいるだけで」では客席はスタンディングで盛り上がった。
2部は北翔によるエンターテインメントショー。今年1月から練習を始めたドラムで石原裕次郎の「嵐を呼ぶ男」を披露。この“嵐を呼ぶみちこ(みちこ=北翔の愛称)”のサプライズ演出で、会場のファンの心をがっちりとつかみ、そのまま昭和名曲メドレーへ。「中高年の元気が出るメドレーを作りたかった」という北翔。「勝手にしやがれ」、「恋のバカンス」、「UFO」、「ブルーシャドウ」など18曲を盛り込んだメドレーをバンドマスターとの掛け合いやダンサーを従えてコミカルに歌って踊り、客席のファンも口ずさみ踊り出すほどの盛り上がりを見せた。そのあとは「青い影」「If we hold on together」を熱唱。退団後も変わらない歌声に客席はペンライトを振りながら静かに聞き入っていた。
この日の最後は、北翔と石井で米米CLUBの大ヒット曲「愛してる」「浪漫飛行」をデュエット。これまでになかった男性とのデュエットに若干照れ気味の北翔をファンは笑顔で見守った。石井の巧みなトーク術に終始感心しきりの北翔は、「これからは歌やパフォーマンスだけでなく、石井さんのようにトークでも惹き付けていかないといけないなと勉強になりました」とコメント。「今世界では色んなことが起こっているけれども、しばしいろんなことを忘れてこうやってコンサートで楽しめるって、僕らは幸せなんですね」と語る石井に、北翔も大きくうなずいた。
この公演の模様は、WOWOWで4月29日(土・祝)午後2時45分より放送される。
◆番組情報
『北翔海莉&石井竜也 The Vocalist Premium Concert Celebration Night』
4月29日(土・祝)午後2:45 WOWOWライブ
収録日・場所:2017年3月27日/東京 東京国際フォーラム ホールC
◆番組サイト
http://www.wowow.co.jp/detail/110590