大竹しのぶ「ともに生き抜く覚悟」で臨む3度目の『ピアフ』開幕

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2016年2月7日(日)から東京・シアタークリエにて『ピアフ』が開幕した。本作は、1978年にロンドンで初演された、イギリスの劇作家パム・ジェムスによる作品。フランスが最も愛した歌手“エディット・ピアフ”の疾走する47年の人生を描いており、日本では2011年に初演され2013年に再演、そしてエディット・ピアフ生誕100周年イヤーとなる今年、3度目の上演となる。初日前日には通し稽古が行われ、囲み取材に大竹しのぶが応じた。

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いよいよ初日を迎えるにあたり「いよいよ幕が開くんだなと・・・。今回すごくロングランなので、身体に気をつけて、ピアフとみんなとともに生き抜いていこうという覚悟です」と心境を語った。2013年の東京公演は33公演すべて連日超満員。今回は41公演と公演数を増やしたが、それでも残席わずかという状態だ(完売日も当日券の取り扱いは有りとのこと)。

『ピアフ』2016公演写真‗2

初演時には、大竹が読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞、演出を手がける栗山民也が芸術選奨文部科学大臣賞を受賞するなど、その年の演劇賞を総なめにした本作だが、「栗山さんが今回も細かく新たな演出をつけてくださっているので、もっと豊かになっています。どこまでもどこまでも、追求していける作品なんだなと」と、大竹の言葉からは、さらなる高みを目指し重ねられてきた稽古の様子がうかがえた。

前回、美輪明宏が観劇に訪れた際に「(ピアフが)そこにいたわね」と言われたそうで、「降りてくるという感覚は、私は美輪さんではないのでないんですけど・・・(笑)」と笑いつつ、「美輪さんが観ていらっしゃった時は、顔の半分が痺れているなあと思って」と不思議な体験をしたという。

見どころについては「場面転換がすごく早いし、みんな何役も演じています。歌に込められたピアフの生き方、ステージに立つ時の“魂”を感じてもらえたら」とアピールし、「完全というのは永久に来ないと思います。追求してもしきれないというか・・・。全部がパーフェクトという日はなかなかないですけど、パーフェクト目指すだけですね」と意気込みを語っていた。

『ピアフ』2016公演写真‗3

劇中では、『愛の讃歌』『バラ色の人生』『水に流して』『愛はなんの役に立つの』など、ピアフ珠玉のナンバー14曲を歌い上げる。大竹は“ピアフ―小さな雀”の愛称が付けられたばかりのはすっぱな若き日の姿から、モルヒネ中毒となった晩年の壮絶な姿まで、その時、その瞬間のピアフの姿を舞台の上に蘇らせていく。

生涯の友人トワール(梅沢昌代)や盟友マレーネ・ディートリッヒ(彩輝なお)、マネージャーのルイ・バリエ(川久保拓司)、ピアフが見出し、国民的歌手へと育てあげたイブ・モンタン(大田翔)とシャルル・アズナブール(伊礼彼方)、ボクシングチャンプで最愛の恋人であったマルセル・セルダン(横田栄司)、そして生涯最後の恋人となる若きテオ・サラポ(碓井将大)との関係の中で、震える魂が生み出す絶唱の数々。

『ピアフ』2016公演写真‗4

愛し、歌い、生きたピアフの“人生”が、大竹の身体を通し、再び幕を開ける。エディット・ピアフ 生誕100年『ピアフ』は、2016年2月7日(日)から3月13日(日)まで東京・シアタークリエにて上演。その後、大阪、広島、名古屋、愛知にて公演が行われる。詳細は、下記のとおり。

2月7日(日)~3月13日(日) 東京・シアタークリエ
3月19日(土)~3月21日(月) 大阪・森ノ宮ピロティホール
3月23日(水) 広島・JMS アステールプラザ大ホール
3月26日(土)・3月27日(日) 愛知・中日劇場

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