2014年、ニューヨーク・ブルックリンにあるTheatre for a New Audience(TFANA)で上演された舞台『夏の夜の夢』。日本では映画として、2015年11月13日(金)から日本橋と大阪で封切られ上演されるやいなや、大きな話題を呼んだ。見逃してしまったファンからの再上演を希望する声も多数寄せられ、2016年1月2日(土)よりBunkamura ル・シネマにてアンコール上演されることが決定した。
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本作は、ブロードウェイ・ミュージカル『ライオン・キング』でトニー賞を受賞したジュリー・テイモアが演出を手がけた作品。『夏の夜の夢』の劇中で、最も重要な役のひとつである妖精パックは、1991年に『貴婦人故郷に帰る』でローレンス・オリヴィエ賞最優秀女優賞を受賞したキャサリン・ハンターが演じている。野田秀樹演出『THE BEE』(2006年、2007年)、『THE DIVER』(2008年)への出演で、日本でも高い評価を得ているハンター。テイモア曰く“独特の身体表現による演技で定評のある彼女なしでは、表現したい世界が描ききれなかった”という。
映画化にあたり、生の舞台を複数のカメラで撮影するだけでなく、配置をコントロールできるよう撮影日を数日追加し、動くカメラとステディカムを駆使して撮影された本作。映画監督としても評価の高いテイモアに加え、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の撮影監督ロドリゴ・プリエトやアカデミー賞受賞作曲家エリオット・ゴールデンサールも参加している。舞台上のエネルギーやダイナミックさを余すところなくとらえ、観客の目の届かないシーンまで収めた映像は、2014年トロント国際映画祭でのプレミア上映で批評家からの賞賛を浴びた。
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映画としてスクリーンに蘇る舞台は、登場人物たちの心を深くとらえ、感情を揺さぶる。映画版だからこそ味わえるテイモアが織りなす魅力的な『夏の夜の夢』の世界を、ぜひ映画館で楽しんでほしい。『夏の夜の夢』は、2016年1月2日(土)から1月15日(金)まで、Bunkamura ル・シネマにて上映。上映時間などの詳細は、劇場ホームページにてご確認を。