2016年4月に、ミュージカル『グランドホテル』が上演されることが決まった。1989年にブロードウェイで初演された際には、トミー・チューンの演出・振付、ロバート・ライト&ジョージ・フォレストという往年の作詞作曲家コンビに、『ナイン』『タイタニック』『ファントム』などで知られるモーリー・イェストンも作詞作曲で参加し、1990年度のトニー賞で5部門を受賞。上演回数1017回を記録する大ヒットミュージカルとなった。
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舞台は1920年代の大都市ベルリン。若く美しく、だが貧しいフェリックス男爵は、ギャングによる借金の取り立てから逃げている。帝政ロシアで一世を風靡したバレリーナ、グルシンツカヤは座員を養う引退興行のためにベルリンへ。重い病を患う会計士オットー・グリンゲラインは、これまでの貯金をすべて使って、人生の最期の日々を豪華なホテルで過ごそうとしていた。傾きかけた織物工場の娘婿社長プライシングは、会社を立て直す会合のためにホテルへ。ハリウッドでスターになることを夢に見るタイピストのフラムシェンはプライシング社長の私設秘書に誘われる。偶然にもグランドホテルで出会い、それぞれの人生が変わるような一夜を過ごす人々―。
日本では1993年に、当時の宝塚歌劇団月組トップスター・涼風真世の退団公演として、演出・振付にトミー・チューンを迎えて初上演された。今回の演出は、ミュージカル『タイタニック』(2015年)の心に深く残る新演出で絶賛されたロンドンの気鋭演出家トム・サザーランドが手がける。
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キャストは、GREEN(以下G)とRED(以下R)の2パターンに分かれて、グランドホテルに集う人々の人間ドラマを描き出す。物語のキーマンとなるオットー役には、中川晃教(G)と成河(R)。フェリックス男爵役には、本作がミュージカル初出演となる宮原浩暢(LE VELVETS)(G)と伊礼彼方(R)。バレリーナのエリザベータ役は、元宝塚歌劇団花組トップスターの安寿ミラ(G)、バレエ界の至宝・草刈民代(R)がWキャストで挑む。その他にも個性豊かなキャスト陣が集結し、愛と狂騒の1920年代に『グランドホテル』で起こるの様々な人間模様を描き出す。
ミュージカル『グランドホテル』は、2016年4月9日(土)から4月24日(日)まで東京・赤坂ACTシアターにて、5月5日(木・祝)から5月8日(日)まで、大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演される。