4日間のプレビュー公演を経て、2015年4月17日(金)に帝国劇場で開幕したミュージカル『レ・ミゼラブル』。初日の開演前にはジャン・バルジャン役を務める福井晶一、吉原光夫、ヤン・ジュンモの三人に加え、ジャベール役の川口竜也、ファンテーヌ役の知念里奈、エポニーヌ役の笹本玲奈、マダム・テナルディエ役の森公美子らが舞台衣装で登場し、報道陣と一般公募で選ばれたオーディエンスに向けて熱い思いを語った。
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この日、サプライズゲストとしてバルジャン役の三人に花束を渡したのは、3月17日に帝劇で開催された『レ・ミゼラブル』×帝劇「のどじまん・思い出じまん大会」の出場者である浦野夏梨ちゃん(8歳)と夏帆ちゃん(4歳)姉妹。当日のパフォーマンスが『レ・ミゼラブル』出演者の間で大人気を博したため、今回白羽の矢が立った。
花束の贈呈後、開幕に向けての意気込みを聞かれると、まずはマダム・テナルディエ役の森公美子が「いやあ、わたくし18年間この役をやらせて頂いているんですが、何とプレビューで歌詞を間違えてしまいました」と告白。現場の緊張感がほぐれた所でバルジャン役のヤン・ジュンモが「稽古期間中から日本でどれだけ『レ・ミゼラブル』という作品が愛されているのかひしひしと感じていました。素晴らしい俳優の皆さんと一緒に舞台に立たせて頂く事を光栄に思います」と話し、同じくバルジャン役の福井晶一は「2013年に続き、また帝劇の舞台に立たせて頂ける事を大変嬉しく思います。カンパニーの絆を深めながら9月の大千秋楽まで頑張っていきます」とさまざまな思いを噛み締めていた。
また、バルジャンとジャベールの二役を演じる吉原光夫は「この作品の舞台に立たせて頂くという事で身が引き締まる思いです。今回も二役をやらせて頂きます。自分なりに考え、良い(相乗)効果が出るよう稽古をしてきたのですが・・・やっぱりキツイですね(笑)。今日が本当の意味でのスタートですので、9月まで気を引き締めて、真剣に実直に作品と役に向き合いたいと思います」と新たな決意を口にした。
1987年の日本初演以来、2800回以上の上演回数を誇る『レ・ミゼラブル』だが、9月の静岡公演期間中に上演回数が3000回に達する。その事について報道陣から質問が飛ぶと、バルジャン役の福井が「偉大な先輩たちが作り上げた作品という事で、(作品に参加する)責任を感じています。3000回という回数も通過点に過ぎないとは思いますが、カンパニーの皆で誠心誠意、大千秋楽までやり遂げたいと思います」と大記録に向けての思いを語り、森が「日本では28年目の上演になりますが、毎回新たな発見がある作品だと思います。今回もまた”新しいレミゼ“に出会って頂けたら嬉しいです」と言葉を添えた。
最後に東京公演終了後の各都市公演について意気込みを聞かれた森が「地方には魔物が棲んでいます!ご覧の通り、私リバウンド中ですので、美味しい魔物(食べ物)から逃れられるか・・・でもまだファンテーヌ役は狙っていますから!」と会場を爆笑させる一幕も。出演者の作品に賭ける熱い思いとカンパニーの仲の良さが伝わる会見となった。
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ミュージカル『レ・ミゼラブル』は東京・帝国劇場にて2015年6月1日(日)まで上演。東京公演終了後は名古屋・福岡・大阪・富山・静岡の各地で公演が行われる。
撮影:上村由紀子