昨年7~8月に東京・天王洲銀河劇場で上演され、あたたかい感動を残した舞台『小野寺の弟・小野寺の姉』。舞台版ではオリジナル脚本に基づき上演されたが、このたび、原作小説を元に映画化されることになり、10月25日(土)からの上演が決定した。
本作は、“一見似ていなさそうだけれど、なんだか似ている”姉弟の恋と人生の行方を描いたもの。早くに両親を亡くしてから、ずっと二人きりで一緒に暮らす小野寺進(弟/33歳)と小野寺より子(姉/40歳)が主人公。モテないワケではないのに引っ込み思案で恋に奥手な弟と、こだわりが強く生命力の強い姉。弟は失恋の痛手から抜け出せないことを姉にとやかく言われながらも、一つ屋根の下にイイ距離感を保ちながら暮らしていた。ある日、小野寺家に1通の誤配達の郵便が届く。その手紙をきっかけに進とより子、それぞれの恋と人生が動き始める。お互いを大切に想い合う不器用な姉弟のそれぞれの幸せの行方は―。そして、弟が抱える、ある大きな想いとは―。
主人公の小野寺姉弟を演じるのは、舞台版に引き続き、向井理と片桐はいり。このほか、山本美月、及川光博、ムロツヨシ、寿美菜子、麻生久美子、大森南朋らが出演する。なお監督は、原作小説「小野寺の弟・小野寺の姉」の著者でもある脚本家・西田征史。これが初監督作品となる。
先日、完成披露特別上映会が開催され、向井、片桐、山本、及川、そして西田監督が舞台挨拶を行った。向井は、舞台版から作り上げていた関係性に触れ、「はいりさんは尊敬する先輩の俳優であり、冗談抜きで日本一のコメディエンヌだと思っています。この作品だけでなく、他の作品でもこんなに色々にじみ出てくる女優さんというのは、いるだけで本当に面白いと思います。コメディエンヌとして全てを備えていると思います。舞台でははいりさんの背中を見て勉強もさせてもらい、今回は映画ではいりさんに恩返しできたのでは、と思っています」とコメント。これに対して片桐は向井を“一億人の弟”と評しつつ「私は実際に弟がいるのですが、向井さんは本当に理想の弟です。普段も、向井さんは弟として姉をうまく転がしてくれるんです」とベタぼめだった。
映画『小野寺の弟・小野寺の姉』は、10月25日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー。