絶賛放送中の超次元革命アニメ『Dimensionハイスクール』。補習中の男子高校生たちがひょんなことから次元(=Dimension)を超えて、アニメの世界に飛ばされてしまうことから始まり、アニメの世界と実写の世界を行き来しながら展開する学園ファンタジーだ。
声優×2.5次元俳優が共演する本作には、若手男性声優の石井孝英と大塚剛央、2.5次元舞台などで活躍する俳優の橋本祥平、財木琢磨、染谷俊之がメインキャストで出演。声の出演で江口拓也と諏訪部順一が参加している。
さらに、声優の蒼井翔太が「次元の使者」役としてナレーションのかたちで毎話出演していたが、2月21日(木)放送の第7話から実写パートにも登場。染谷が演じる桃谷先生の亡くなった親友・大出紫郎役として回想シーンに登場し、8話以降の物語に関わってくる。一体、どんな人物なのか?蒼井に、本作のキーとなる謎解きなどを語ってもらった。
――新しいジャンルの作品ですが、今回の出演が決まった時の感想は?
高校生役ということで年齢的なものもあって、まず、「え?!僕でいいんですか?」という感じでした(笑)。だけど、親友役の相手が染谷くんという、とても仲良くさせていただいている方でしたので、安心感もありました。しかも同い年なんですよ。内容としてはとてもおもしろいですね。ナレーションの収録や実写パートの撮影が終わったあとでも、どういう仕上がりになるのか分からなくて、放送を楽しみにしています。
――染谷さんとの共演シーンの撮影はいかがでしたか?
設定としては、言いたいことがたくさんあるんですけど、言えないことばかり・・・(笑)。染谷くんとは別の作品でもいろいろとご一緒させていただいていたんですが、親友として感動的なシーンを演じることはまだなかったので、とても新鮮でした。舞台やドラマでやってこられていた染谷くんの演技に対して間近でキャッチボールしてみて、彼の今までのものを全部受け取った感じがしましたね。アニメやゲームのアフレコでは緊張してらっしゃる姿を見たことがあるんですけど、今回の撮影では、すごく頼れる先輩に思えました。僕はドラマが初めてだったので勝手が分からず不安だったんでしたが、染谷くんについて行くだけで楽しく撮影できた気がします。
――お芝居の面でも染谷さんがリードしてくれたのでしょうか?
役的には僕が引っ張るほうなのかもしれないですね。きっとほかの人だったら違う感情が出てくるんでしょうけど、染谷くんが相手だったということによって、染谷くんだからこその大出くんができたのかなと思いました。
――実写パートの撮影に参加されてどう感じましたか?
原作があってアニメ化、そのアニメが舞台化されるとか、舞台化の次にアニメ化されるとか、そういうことはあったと思うんですが、今回はある意味で“交わる”というところが新しいなと思いました。僕も、アニメやゲームの声のお仕事のほかに、舞台もやらせてもらったり、あるいは別作品ですけどアニメの中に実写で出たりとか、いろいろなことをしてきたので、僕が実写パートに出演することでそういうイメージが強くなってしまわないか、ストーリーが入ってこなかったりしないか、変な印象を与えたりしないかと少し不安だったんですよね。だけど、監督とも話し合う中で「大丈夫だよ」と背中を押してもらった感じがしています。だからこそ、ドラマのシーンでも、アニメのシーンであればナレーションでも、僕が培ってきたものすべて出していきたいという前向きな気持ちにはなりました。
――撮影を終えた手応えは?
スタッフの皆さんの準備のおかげでもあるんですが、撮影は結構サクサク進みました。ただ、アニメでは自分で納得いかないなということがあったら、「すみません。もう一回、ここをやらせてください」と言える時があるんですが、ドラマってなかなか言えないんだなと思いました(笑)。「OKです」と声がかかると、そのシーンの撮影が終わってしまうので。撮り直すとすると、演技の掛け合いをする時はお互いに出ている人たちと一緒にまた改めてやり直さないといけないですから、何回も撮り直すことはできないですよね。だから、1回の本番で自分でも納得がいくものを出さないといけない難しさを、身をもって知りました。
――舞台と映像で何か違いを感じたことはありましたか?
舞台でもずっと僕を見てくれている人がいるだろうと意識して、いつ見られてもいいようにはしているんですけど、バッとカメラで抜かれる時はちょっと緊張しました(笑)。だから、前日はスマホで自分の演技を動画で撮って、どういう顔をしているんだろうと確認していました。声を張る時に眉間のシワが必要なく寄ってしまわないか、とか。ドラマって見た目にも情報量が多いじゃないですか。だから、無駄に情報を流したせいで、後半に向けて、台本の内容が見ている方の心や頭の中に入ってこなくなったら、もったいないなと思うんですよね。そこはちょっと引き算とかもできたらなと考えていました。
――なるほど、引き算ですか。
やってみたら、なかなか引き算も難しいんだなと思いました(笑)。日頃、アニメとかゲームで声の演技をやらせていただいていると、ナチュラルでリアルな演技を求められた時に、どうしてもその時の演技の仕方が声で出ちゃうんですよ。だから、「これは実写だ・・・実写だ・・・」となるべく思うようにしたし、飾りすぎないように心がけました。
――監督からはどのようなディレクションがありましたか?
台本の中に大出くんに関して、体が弱いと思わせるような台詞があるんですけど、「親友の前では、絶対にそういう素振りを見せないようにしたい」ということを言っていただきました。アニメとは違って前もって絵もないので、やっぱり監督さんと一緒に作っていくというか、コミュニケーションを取って、ドンドンと演じる役のことを聞き出さないといけないなと。
撮影前に、大出くんのイメージを持ってはいたんですけど、おもしろいシーン、おもしろい台詞回しの時は、一つの道筋だけじゃなくていろいろと遊べたりということもあったので、「ここは遊んでいいんですか?」とか、「ここはちょっと人間離れしてそうなところを出してみても、いいかもしれませんよね?」みたいなことを細かく質問しました。
――実写ということで、実際に学ランを着られましたが、ご感想は?
僕、小中高と学ランだったんですよ。だからとても久しぶりに着ました。感想は「いや~、この年になって着るか?」みたいな感じでした(笑)。髪の毛も長いので、鏡で自分の姿を見て「こんな高校生いないだろう・・・」と。でも、ヘアメイクさんがちゃんと高校生に見えるようにしてくださいました。
染谷くんとも一緒にいる時が何回もあったからでしょうけど、久しぶりに会ったという感じもしないので、彼の学ラン姿も違和感がなかったですね。この仕事をしていると、いろんな役をやらせていただけるので、すごく若返っている感じがするんですよ(笑)。さすがにもう着る機会はないんだろうなと思いつつ、この瞬間を大事にしようと思いました。
――ファンの皆さんにも、学ラン姿を披露されたことはないんですか?
イベントなどで、いろいろな格好はしますが、学ランはないかな・・・。蒼井翔太として、学ラン着て「皆さん、どうも~」という機会はあってもおかしくないですけど、今回は高校生を“演じる”ということなので、身も心も高校生として立ち振る舞うことは、そうそうないと思いますね。・・・ちゃんと高校生に見えたらいいんですけど(笑)。
――高校生役を演じたことで、何か思い出がよみがえることはありましたか?
最近、自分は大人になったなと思うんですよね。声優としてゲームやアニメのお仕事をさせていただいていると、まだまだ若くいられるという意識が心のどこかであるので、そんなに昔のことを思い出すというようなことはなかったんです。でも、染谷くんが演じる桃谷さんといろいろ会話していくうちに、「こういう友達いたな・・・」とか、思い出したことがありました。
――大出と桃谷の関係にはすごく強いつながりがあるそうですね。
親友として「二人でがんばろうぜ!」と言えるような仲ってなかなか築けないと思うんですよね。今の世の中だと、友達はいるけど、そんなに多くいない時に「自分には友達がいないから・・・」と言ってしまいがちだったり。そういうところから思い出してみて、大切な友達が少なくても何人かいるという事実を大切に受けとめて、つながりを大切にしたいなと改めて思いました。
――大出の台詞回しは男らしい感じなので、蒼井さんのイメージとは少し違いますね。
「○○だぜ!」みたいなね。僕の声は高めなので、大丈夫かなという不安はありました。だけど、台詞の言い回しなどでその不安が払拭されていたのかなと撮影を終えて思っています。それが“俺”とかじゃなくて“僕”だったりちょっと弱々しいと、桃谷との関係性もまた違ってくるだろうし、後半に向けての展開につながってくるのかなと思いましたね。だから、自分としては男らしい台詞回しで新鮮でしたし、そういう役で良かったなと演じさせてもらって感じました。
――クラスの中で人気者のようなキャラクターですね。
結構、お調子者な感じでやっています(笑)。おちゃらけていて、笑いを取るみたいなね。
――大出として染谷さんとの共演シーンがありますが、他の出演者の方々の印象は?
石井さんとはそれほど一緒に時間を過ごしたという仲ではないんですが、(撮影の)直前に別の番組でご一緒させていただいていたんですよ。でも、声優がドラマに出演するということを自分が同じ空間で目の当たりにすると、より強い仲間意識が芽生えますね。はじめましての相手だと距離を作ってしまうこともあるんですけど、同じ境遇なんだなとか、一緒に初めてを経験すると考えると、年の差はあるけれどすごく身近に感じます。大塚さんとはこの作品がはじめましてだったんですが、俳優さんかな?と思うぐらいの好青年ですね。若くてすごい子たちが下からドンドン出てきているんだというような波を感じましたし、こちらもまたがんばろうとパワーがわきましたね。
――橋本さんや財木さんという2.5次元舞台で活躍されている方たちの印象は?
橋本さんは、実は僕が会いたかった方の一人でもあるんですよ。別作品ですが、僕が演じさせていただいているキャラクターの好きなキャラクターを舞台で演じられていた、ということがありまして。だけど、その舞台は観に行けなかったんです。やっとお会いできたので、すごく嬉しかったですね。
財木さんも含めて、皆さんに感じたのはフレッシュさ。学ランを着ると、大丈夫なのかなという不安で押しつぶされそうになっていたんですが、若い方たちとお仕事をしているとそのパワーをもらえて、自分がドンドン若返って、逆に学ランに追いつく!みたいな感覚になるんですよ。楽屋に戻って皆さんと交流して、また撮影をして、ということを繰り返す中で、すごく助けられたなと思いました。
――そういう時は蒼井さんから声を掛けたりするんですか?
そうですね。昔は人見知りでしたけど、はじめましての人でも話しかけられるようになったので、普通に自分から話しかけにいきます。休憩中、視線を感じたので「なんだろう?」と話しかけてみると、「すごくイイなぁ~と思って見ちゃっていました」とか言ってもらえたりして(笑)。そういう嬉しさもテンションに加わったりね。なんか不思議です(笑)。
――本作のアニメパートでは謎解きが行われますが、謎解きは好きですか?
脱出ゲームとか好きで、よく行っているんですよ。仲の良い声優仲間と脱出ゲームとか謎解きに行って、一日中、入り浸ったりすることもあって(笑)。この作品には謎解きがありますけど、きっとそれぞれ推しメンもいるでしょうし、推しメンを愛でながら、一緒に謎解きするという楽しみ方もできるので、すごく新しい作品だなと思います。バラエティで謎解きをする番組などもありますが、アニメで謎解きができるというのは、アニメ好きとしてはすごく嬉しいものです。
――共演者の皆さんと謎解きの機会があると、また楽しいかもしれませんね。
やってみたいですね~。せっかく、そういう要素のある作品に皆で出るわけですから!僕は、この作品ではアニメパートの謎解きに参加していないからこそ、この作品に関連したイベントとかで、何か皆さんとできることがあったら、そこで一緒に謎解きをしてみたいです。
もっと言えば、この番組を見てくださったり、楽しみにしてくださっている方とも、放送が終わった後などに、新しい謎解きを皆でやるみたいな機会があったらハッピーですよね。
――石井さんや大塚さんは謎解きがあまり得意じゃないそうなので、その時は蒼井さんがリードするということで(笑)。
計算的なものは苦手ですけど、ひらめき問題は任せてください! 普段は何も考えていない頭がきっと作動すると思います(笑)。でも、台本に謎解きの問題が書いてあるんですけど、この番組の問題は難しかったですね・・・。何度もヒントを見てしまいました(笑)。
――最後に、本作を見ている方へメッセージをお願いいたします。
蒼井翔太としましては、大出紫郎役として、ある意味で重要な役を演じさせていただきました。大出紫郎を含め一人一人がおもしろく、そして時にはパワフルに場面を展開していく、とても楽しい作品になっています。きっと何回見ても、笑ってしまうような楽しめる作品になっていますので、染谷くんが演じる桃谷との感動的なシーンも含めて、楽しんでいただけると嬉しいです。
◆作品情報
超次元革命アニメ『Dimensionハイスクール』
TOKYO MX:毎週木曜22:00~
BSフジ:毎週日曜25:00~
J:COMテレビ:毎週木曜22:30~
GYAO!ほかにて見逃し配信中
※放送日時は変更となる場合あり
【原作】明日見 優
【監督・脚本】アベユーイチ
【キャラクターデザイン】Izumi
【音響制作】ダックスプロダクション
【音楽】大石憲一郎
【制作】アスミック・エース/ポリゴンマジック
【出演】
石井孝英 大塚剛央 橋本祥平 財木琢磨 染谷俊之
蒼井翔太 江口拓也 諏訪部順一
【公式HP】http://dimension-hs.com
【公式Twitter】@dimension_hs
(C)Dimensionハイスクール製作委員会