舞台『宇宙戦艦ティラミス』校條拳太朗×高本学×磯貝龍虎インタビュー!思春期男子「あるある」に思わず共感!?

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2018年7月25日(水)に開幕した舞台『宇宙戦艦ティラミス』。宇宙歴0156年、地球連邦と宇宙移民組織“メトゥスの民”の抗争という壮大なテーマで描かれるSF作品・・・と思いきや、ひきこもりパイロットと彼を取り巻く人々との、どこか噛み合わないやり取りや、下ネタ、中二病的ギャグが満載の、爆笑スペースオペラとして上演されることに!?

眉目秀麗で成績優秀な若き天才エースパイロット、スバル・イチノセ役の校條拳太朗、スバルの兄で敵対組織の幹部イスズ・イチノセ役の高本学、宇宙戦艦ティラミスの艦長ヴェンチュリー・ルロワ役の磯貝龍虎に、本作の魅力や見どころ、ちょっと恥ずかしい自身の“残念エピソード”を語ってもらった。

舞台『宇宙戦艦ティラミス』校條拳太朗×高本学×磯貝龍虎インタビュー

――まず、本作の第一印象を聞かせてください。

校條:宇宙空間を舞台に、ロボットや戦艦も出て来るスケール感のあるテーマで描くSFバトルもの・・・のはずなんですけど、世界観が独特なんですよ。ギャグ満載で、そのギャグがなかなか攻めてる感じで、めちゃめちゃおもしろいなと思いました。

高本:僕は原作を見て「これを舞台化するの?宇宙空間の戦闘シーンとか一体どうやって?」って思いました。それから、僕自身は本格的なギャグ作品に出演するのは初めてということもあり、果たして皆さんを上手く笑わせられるかな・・・という不安もありました。でも、稽古を重ねる中でおもしろさが生まれている手ごたえがあり、今は日々の稽古が楽しいです。

磯貝:ギャグの中には「ここに陰毛が落ちている」といった下ネタも多く盛り込まれているんですけど、けっこう爽やかなのでいやらしさがないんですよ。中学生男子が考えるような内容で、好感が持てるというか、信用出来るなって思いました。

校條:「青春時代に自分も通ってきた道」みたいな感じでしょうか?

磯貝:そうそう。31歳になっても子供の心を忘れずにいる僕が、共感できる作品に出会えました(笑)。ギャグですけど、地球連邦と宇宙移民の戦争を描く“生き死に”の話がベースにあるので、シリアスと笑えるシーンの緩急がすごいんですよ。でもそういう作品、僕は大好きですし、稽古を重ねる中で最終的にどうなるのか楽しみです。

舞台『宇宙戦艦ティラミス』校條拳太朗×高本学×磯貝龍虎インタビュー_3

――それぞれ演じるキャラクターの魅力を教えていただけますか。

校條:僕が演じるスバル・イチノセは、地球連邦の宇宙戦艦ティラミス所属のパイロットです。真面目で素直な青年なんですけど、人との付き合いが苦手でひきこもりという残念な感じ(笑)。具体的に、どう“残念”なのかというと、例えば原作1話目の「出撃まで120秒」という状況で、スバルは「120秒あれば1本はいける」って串カツを食べようとするんです。ソースをつけようとしたらコックピット内に串カツの衣が飛び散って、慌ててティッシュを取ろうとしたら今度はキャベツをバーンとぶちまけてしまったり。僕も居酒屋で「あと2分で席交代の時間です」というタイミングで「2分あればドリンク2杯はいける!」とギリギリを攻めるタイプなので、すごく共感できます。

高本:2分で2杯は攻め過ぎ(笑)。

校條:それから、舞台の本番前にコーヒーを飲んでしまって、お芝居の途中でトイレに行きたくなるとか(笑)。

――校條さん、まさかの“残念男子”!?

校條:かもしれないです(笑)。でもスバルは一生懸命なだけに、そんなところも愛らしいキャラクターなんです。

高本:僕が演じるイスズ・イチノセは、スバルのお兄ちゃんなんですけど、地球連邦と敵対する宇宙移民組織“メトゥスの民”の幹部という、ちょっと複雑な関係です。頭も良くて組織を指揮する立場にあるのに、特注の高価なゴーグルをしょっちゅうなくしたり、ちょっと抜けているところがあるんですよ。

――その点、やっぱりスバルとDNAが一緒というか、「お兄ちゃんも残念だったか」と納得です(笑)。

高本:でも、イスズの方がスバルよりも抜けてるように感じます。それも愛らしいキャラクターだなって思いますけどね。そんなイスズの残念な感じは僕自身と似てる気もしますし。

"舞台『宇宙戦艦ティラミス』校條拳太朗×高本学×磯貝龍虎インタビュー_4

――具体的に、高本さんにはどんな残念なエピソードがあるのでしょうか?

高本:家を出て仕事に向かう途中、信号を渡るギリギリぐらいで「あ、忘れた」って思い出して携帯を取りに戻ったりとかはしょっちゅうです(笑)。そんな感じで、イスズの真面目ゆえの残念さは、自分も似ているなって思いますね。

――そして、磯貝さんが演じるのが・・・。

磯貝:宇宙戦艦ティラミスの艦長、ヴェンチュリー・ルロワです。艦長らしいことを言っているようで実は的外れ。威厳がありそうで、そうでもないという残念で愛らしいおじいちゃんですね。ほかにもこの作品は愛らしいキャラクターで溢れています。

――磯貝さんの“愛らしい残念エピソード”は何でしょう?

磯貝:愛らしいかどうかは聞いた人が決めることで自分では決められないので・・・。(しばし考えて)そういえば最近、帽子を6つ買ったんですが、サイズが微妙に小さくて3つしかかぶれるものがなかったんですよ。あと今日もかぶっているキャップ、タオル生地でいいなと思って買ったんですけど、よくよく見たら「GOLF」って書かれているんですよね。

――買う時に気づかなかったんですか?一番目につくところですが・・・ちなみに磯貝さんは、ゴルフをしますか?

磯貝:まったくしないです!そんな貴族の遊び、僕はしませんよ。

校條・高本:(爆笑)!!

――続いて、稽古場での印象的なエピソードを教えてください。

校條:稽古初日の読み合せの時、台本を読んで「あ、なるほど」と読み進めて行く中で、さらに「これ、どう表現するんだろう?」っていう風にはなりましたね(笑)。スゴイことが書いてあるし、脚本家のなるせゆうせいさんの本気を感じました。

磯貝:本気でバカしてるよね(笑)。

校條:それがすごく伝わって来て、ますます楽しみになりましたね。キャストが7人なので「大変だろうな」と思っていたんですけど、そこはやっぱり大変でした。一人で2役以上演じる人もいますし、おもしろいシーンもたくさんあります。

高本:最初の顔合わせで「7人でこの舞台をやります」って聞いて台本を読んだ時に、逆に7人という少人数を強みにしているんじゃないかなって思いました。その後、立ち稽古をやって行く中で、演出の米山和仁さんが修正を入れて、強みが増した気がして。少人数だからあえてやることもいろいろあるので。いろんなキャラクターも登場しますしね。

――発表されている以外にも演じられる役があるということですか?

高本:そうですね。まぁ、最終的にどのキャラクターが登場するのかは、観てのお楽しみということで・・・(笑)。少人数だからこそ一致団結して熱量を伝えたいし、この7人なら絶対におもしろくなるはず。お客さんの想像を、いい意味で裏切れるんじゃないかと思います。

磯貝:本番でハプニングが起きて欲しいよね。ハプニングって、一番おもしろいじゃないですか(笑)。気持ち的には焦るけど、その上で上手い返しが出来ると、お客さんは楽しいし、リピーターの方は特に、それを期待して何度も来てくださっていると思うんですよね。

"舞台『宇宙戦艦ティラミス』校條拳太朗×高本学×磯貝龍虎インタビュー_5

――さすが百戦錬磨の磯貝さんです。

磯貝:いやいや!僕なんてまだまだです。ハプニングにも対処できる仲間が揃っているからこそなので。楽しみですね、ファンの皆さんも自分の推しキャストのかわいい面や困っているところ、頼りがいのある姿を観たいと思うので。ハプニングにも冷静に対処したら「学くんすごい!」ってなるじゃないですか。

――磯貝さんは高本さん推しですか?

磯貝:学、かわいいんですよ。かわいくて、かわいくてしょうがない!

高本 えぇぇ~!怖い、怖い~(笑)。

磯貝 男は強くならんとイカンですよ。僕は父親のつもりで、二人に思いっきりボケを振っていきます!

校條・高本:(爆笑)!!

――原作で特にお気に入りのシーンはありますか?

磯貝:僕はスバルが陰毛と話すシーンがすごく好き。僕も自分の陰毛と会話したいです。

校條:僕もスバルが陰毛としゃべるシーンが好きですね。仲間と上手くコミュニケーションがとれず引きこもっている彼が、幼馴染と話をするような感じで生き生きと自分の陰毛と会話をしているのがすごくおもしろい(笑)。ほかにも宇宙チワワの回は、僕も子どもの頃に猫を拾って親に「元のところに置いて来なさい」と怒られた悲しい経験があるので、「その気持ち分かるよ、スバル!」って感じでした。そんな一般家庭っぽい出来事が宇宙規模で繰り広げられるんですから、本当にスゴイ作品ですよね(笑)。

高本:僕はスバルを“メトゥスの民”に連れ帰ったイスズが部下たちにいじられるシーンが好きです。「やめろよ~」って言いながらも嬉しそうっていう、かわいそうだけど、かわいいイスズのシーンを観ると「うん、うん。分かる、分かる」ってなります。

――個人的に、宇宙戦艦ティラミスの乗組員で最新汎用人型兵器“デュランダル”の整備スタッフ、シゲルコさんのシーンが好きなのですが・・・。

磯貝:シゲルコさん、いいキャラですよね。勝手にデュランダルのコックピットを模様替えしちゃったり、座席の下にスバルが隠していたHなDVDをジャンル分けして順番に並べたり。「おかん、余計なことを!」っていう・・・。

高本:おかん(笑)!

校條:おかんだよね~(笑)。

――そういうところが、男性の方々には身に覚えがある出来事だったりして、余計に親近感が湧くんでしょうね。

校條:スバルにとって、コックピットは“自分の部屋=聖域”。そこは思春期男子の「あるある」ですよね。

舞台『宇宙戦艦ティラミス』校條拳太朗×高本学×磯貝龍虎インタビュー_2

――最後に、上演を楽しみにしている皆様にメッセージをお願いします。

校條:ほかに類を見ない舞台になると思います。原作の魅力と、僕らが演じる意味を込めて一生懸命演じるので、ぜひ楽しみに劇場にお越しください。

高本:本番で皆さんに盛大に笑っていただけるような舞台になるように、僕らキャストは熱量高く稽古をしています。観てくださるお客様が「楽しい時間を過ごせたな」と思っていただけたら幸いです。

磯貝:一つ一つのシーンでも、笑いが練り込まれています。お客様のために面白い舞台にしようという気持ちで僕らがんばっているので、ぜひぜひ優しい目で観て欲しいなと(笑)。キャスト一同、劇場でお待ちしております!

舞台『宇宙戦艦ティラミス』

◆公演情報
舞台『宇宙戦艦ティラミス』
【東京公演】7月25日(水)~7月31日(火) シアターサンモール
【岐阜公演】8月4日(土)・8月5日(日) 岐阜市文化センター
【大阪公演】8月11日(土)・8月12日(日) ABCホール

【原作】宮川サトシ 伊藤亰(新潮社「くらげバンチ」連載)
【脚本】なるせゆうせい
【演出】米山和仁(劇団ホチキス)

【出演】
スバル・イチノセ:校條拳太朗
イスズ・イチノセ:高本学
ヴォルガー・ハマー:上田悠介
スバルB:伊藤孝太郎
リージュ・ルロワ:藤本かえで
アンサンブル:正木航平
陰毛:未発表
ヴェンチュリー・ルロワ:磯貝龍虎

(C)宮川サトシ 伊藤亰・新潮社/「宇宙戦艦ティラミス」製作委員会
(C)舞台「宇宙戦艦ティラミス」製作委員会

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