その名を背負って時代劇に挑む!『滝口炎上』滝口幸広インタビュー「将軍の余裕、滲ませたい!」

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る・ひまわり×明治座が日本のエンターテイメントの原点に戻って、今再び時代劇ブームに火をつける!2015年5月29日(金)から2日間上演される『滝口炎上』で、主役徳川家光に挑むのは、ブレイク必至と呼び声の高い若手実力派、滝口幸広。和服に身を包み、江戸のオーラを纏う滝口に、作品への意気込みや時代劇への想いを聞いた。

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『滝口炎上』滝口幸広

――今回徳川家光ということで、そのキャラクターを演じるにあたって、何か発見はありましたか?

今まで他の舞台などでも武将の役を頂く機会も多くて、色んな人物をやらせてもらったんですよ。真田幸村や伊達政宗、柴田勝家に織田信長。そんな中で今回徳川家光に挑んでみて、一言で言うと、今までの人物とは根本的に違いますね。

――なるほど。具体的には?

大きな違いでは、武将というより将軍ということ。そして、自分で天下を取ったのではなく、天下のあるところに生まれたという部分です。その違いは大きいですね。劇中のセリフでもあるんですけど、『生まれながらの将軍』という言葉そのもの。逆に言うと、サラブレッド故になんですけど、もしかしたら本人は将軍になることを望んでなかったかもしれないし、町人になりたかったかもしれない。そういう意味合いでも、今まで天下をとった人間とはキャラクターが本質的に違いますね。

――たしかに。そういった場合演じるにあたってはどうですか?役柄という意味合いで何か工夫などはされるんでしょうか?

そうですね、将軍故の余裕。それを滲ませたいというか、意識はしますね。周りの人間が切羽詰まったり慌てたりしている時にも、黙って座っている、動じない。そういうことでさらにその人間が大きく見えるというか。これも今までの”上から物を言う”といったものとは、違ったアプローチの仕方です。

――作品やストーリーはどうですか? 読んでみてどんな印象でしたか?

役柄やアプローチは自分的に新しい部分もありますが、物語自体はシンプル、いわば王道。落語って先が見えるじゃないですか?結末も分かってるのに、その人のテクニックややり方でつい笑っちゃいますよね?分かっているけど見入ってしまう、それを待ってる自分がいる。僕にとって、時代劇も同じなんです。

『滝口炎上』滝口幸広

――“勧善懲悪”ですね?

悪い奴がいて、騙される町人がいて、それを叩く正義がいる。どうなるか分かってるんだけど、叩かれるのを今か今かとみんな待ってる。人々が求める原点的なもの。それが”王道”ってやつなのかなって。

――王道、奥が深いですね。稽古場の様子はいかがですか?錚々たる顔触れですが…。

そうなんです。刺激を頂きつつ、楽しくやらせてもらっています。歴史や時代の知識は稽古前に調べたりするんですけど、それでは全然足りないので、指導の方に教わったり、立ち回りを先輩方に助言を頂いたり。稽古を見ていると、何が違うんだろうなって自分で考えるようになりますし、そういうことがとても大きいと思います。

『滝口炎上』滝口幸広

――二幕には“滝口幸広ショー”もあるとか?

そうですね…おかげさまでね、全然眠れないんですよ!(笑)。この滝口幸広ショーっていう名前もね、相談受けてなかったですし…ね!(プロデューサーさんに向かって)
だいたいやることは決まってるんですけど、そのプレッシャーですね。何より”滝口幸広ショー”っていう名前に対しての!(再びプロデューサーを見ると、プロデューサー小声で「滝口さんの名前で勝負させていただこうと!」)
…だ、そうです(笑)

――舞台のお名前も『滝口炎上』ですもんね!

タイトルに名前をつけていただいたのは、こんな機会って役者をやっていても滅多にないので、すごく嬉しいです。タイトルに名前があるから、色んな人が食いついてくれるっていうのは結構あって、さっきも峰竜太さんのラジオに出させてもらったんですけど、その現場でも食いついてもらってきました。それで、タイトルの後に、で、滝口幸広ショーって何なんだ?!と引き続き食い付いてもらえる、と。(笑)

――なるほど!(笑)では、そんなショーも含めて、最後に公演に向けての意気込みを聞かせてください!

原点に戻ったところでの時代劇の良さをみなさんに感じてもらえたら嬉しいです。同時に、作品はオリジナルストーリーでもあるので、現代要素と時代劇の融合を楽しんでもらえたらと思います。あと、やっぱりここまで大御所の方々と若手が一緒に作品を作っていく機会も滅多にないですし、そういった部分もみどころなので、楽しんでください!

『滝口炎上』滝口幸広

■プロフィール 滝口幸広(たきぐちゆきひろ)
1985年5月29日生まれ。千葉県出身。2004年にテレビドラマ『WATER BOYS2』で俳優デビュー。ドラマや舞台など幅広く活躍中。若者中心のる・ひまわり作品では、往年の時代劇スターに匹敵する二枚目とどこか独特の雰囲気、持って生まれた天性のカンの良さで観客の心を仕留めるトーク力に定評があり、絶大な支持を得ている。

■『滝口炎上』あらすじ
これは幕府が天下泰平の世を目指して様々な政策・制度を作り出しているころの物語。 舞台は3代将軍家光の治世。 若くして将軍となった徳川家光は優秀な部下達に支えられて、天下泰平を目指し日夜奔走…していなかった。身分を隠して城を抜け出し、お調子者でいい加減、とても将軍とは思えない家光は、誰にも気付かれることはなく、あげくの果てには、実母のお江が経営する居酒屋でのんべんだらり。そんな家光に次々と問題が降りかかる。恋愛!反乱!幽霊!?どうする家光!家光は江戸幕府を守れるのか!「笑顔が一番。みんなでがんばればなんとかなるよ。そうだ三つまとめて解決しちゃおう!」どうするどうなる江戸幕府!どうするどうなる徳川家光!

■公演日程 2015年5月29日(金)~30日(土)東京・明治座

■出演 滝口幸広、大河内奈々子/山崎銀之丞、小川菜摘、村上ショージ/山村紅葉、大和田獏 ほか

■脚本 毛利亘宏

■演出 板垣恭一

■主催 る・ひまわり/明治座

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