2015年5月29日(金)から東京・明治座にて『滝口炎上』が上演される。『滝口炎上』は、ブレイクが期待される若手俳優・滝口幸広を主演とし、若い世代も共感できる“時代劇”の新たな幕開けとして企画された公演だ。初日を目前に控え行われた囲み取材には、主演の滝口のほか、大河内奈々子、安西慎太郎、山崎銀之丞、小川菜摘、村上ジョージ、山村紅葉、大和田獏が登壇した。
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今回、タイトルに自身の名前を冠し座長に挑む滝口は「滝口の“滝”は、さんずいに竜と書くので、いつも祖父から水竜様が守り神と教えられてきました。(外はあいにくの雨ですが)雨が降っていることが、自分にとっての吉兆だと思って本番に臨みたいと思います」と挨拶。大河内は「滝口くんのファンの方と同じように、ドキドキしながら最後まで演じられたら」と笑顔を見せ、若手の安西も「この先も続いていく作品になるように、僕自身もがんばりたい」と意欲を示した。
ベテランの山崎は「キャストスタッフ一丸となり、やれることはやってきたと思います。すべてを信じて、みんなで楽しんで本番を迎えたい」と自信を見せ、山村は「若手の時代劇スターを育てる公演ということで、私も育てて頂けるんだ!と思って来たら、育てる方でした(笑)」茶目っ気たっぷりに語り報道陣の笑いを誘った。
これまで3度滝口と共演経験のある大和田は「正直、最初は大丈夫かなと思った。短い公演でも明治座という大きな舞台に座長として立つことは、相当なプレッシャーになりますし」と気遣いつつ、「でも、落ち込むことなく撥ね退けていく逞しさがあった。過去2回よりもはるかに成長を遂げて、頼もしい座長になっています」と称えた。
それに対し、滝口が「プレッシャーもたくさんありましたけど、先輩方、僕よりも若いメンバーが本当に支えてくれて。このまま、稽古してきたものをすべて本番で出して(小川演じる)実母のお江さんに裏でしばかれないように…」とコメントすると、小川から「あの!一度もしばいてないですからね!!」とツッコミが入る一幕も。コミュニケーションの良さが伺えた。
そして、本公演の初日は滝口30歳の誕生日。前日に還暦を迎えた村上から「がんばったところでなるようにしかならんというのが、だいたいの人生ですから!」とざっくりとしたアドバイスをもらうと「歳を重ねるごとに人生が楽しくなっていっているんです。ショージさんと同じように素敵な人生が送れるように精進していきたい」と抱負を述べた。
会見終盤、今井雅之の訃報について話が及ぶと、遺作となってしまった『かぐらめ』(2015年7月公開予定)で共演した大河内は「すごくエネルギーのある方だったので、お亡くなりになったことがまだ実感が湧かなくて…」と目を潤ませた。またこの日訃報がもたらされた今いくよについて、村上は5月初旬に会ったばかりと言い「あらゆる情を持った本当に素敵な人でした。すごく寂しい」と語り、小川も「思い出されるのは笑顔しかない」と哀悼の意を述べた。
『滝口炎上』は、2015年5月29日(金)・30日(土)に東京・明治座にて上演される。