2027年に創立40周年を迎える音楽座ミュージカル。その大きな節目に向けた新たなフェーズとして、名作『マドモアゼル・モーツァルト』の上演が決定した。今回は、現在行われている本作のオーディションの真っ只中にある森彩香と安中淳也にインタビューを実施。作品への想いはもちろん、カンパニーの裏側や、「節目で上演されてきた作品を18年ぶりに上演する決意」まで、リラックスした雰囲気でたっぷりと語ってもらった。

予定調和ではない、音楽座ミュージカルの「今」を映す作品選び
――音楽座さん40周年ということで、おめでとうございます。記念すべきタイミングで、音楽座さんでは久しぶりの『マドモアゼル・モーツァルト』の上演となりますが、どのような流れでこの作品が選ばれたのでしょうか?
森:代表から指針をもらって、コアメンバーで作品選びを行い『マドモアゼル・モーツァルト』にしました。でも、結構一度決めたことが変わることも多いんです。昨年の『リトルプリンス』を作りながら、社会的なテーマや自分たちの問題に向き合っていく中で、今回も挑戦していきたいことがどんどん変わっていきました。でも一巡して代表自身が最終的にこの作品に決めました。
安中:率直に「これが選ばれたのか」と驚きました。演劇はその時々の世相を映すものですが、まさに『マドモアゼル・モーツァルト』が生まれた時代と今は、全く物事の捉え方が違うじゃないですか。今、この作品を選んだということに、代表の「挑戦しに行く」という気概を強く感じました。
森:『マドモアゼル・モーツァルト』は、音楽座ミュージカルの解散や復活という節目節目で選んできた作品です。そういう意味でも安中が言った通り、覚悟を持って「新しい音楽座ミュージカルにする」というような公演にできたらいいなと願っています。
ギリギリまでオーディション!「答えのない」世界への挑戦

――お二人は『リトルプリンス』の中心キャストであり、今回『マドモアゼル・モーツァルト』の出演候補者となっていますが、今、どういう気持ちで挑戦されていますか?
森:私はちょうど入団10年目になるのですが、カンパニーとしても創立者の相川レイ子から相川タローへ代表が変わって10年、二人とも駆け出しの10年間でした。その中でも、2025年は「自分たちが今やりたいこと」に飛び込んだ年だったと思うんです。苦しくて、苦労もしたけれど、その感覚って『マドモアゼル・モーツァルト』のモーツァルトと重なる気がして。「今この瞬間を生き切った」と言えたら、人生がすごく豊かなものに変わるんじゃないか。今、役に向かいながらそんなことを考えています。
――安中さんは前回とは違う役の候補になっていると伺いました。
安中:自分は「なぜミュージカルをやっているのか」と常に自問してしまう人間なのですが、音楽座ミュージカルと出会ってからは作品に育てられているという実感を持つようになりました。『リトルプリンス』で「飛行士」役をやっている最中も、晴れやかな気持ちになる瞬間は一度もないんです(笑)。同時に、葛藤しながら続けている僕を通したものが、皆さんに波動のように伝わっていくなんてことが「あるといいな」と常に願っています。今度の『マドモアゼル・モーツァルト』、違う役になってもそのことを向き合うことになるのだろうと思います。
「真似る」ことは「学ぶ」こと――オーディションへの向き合い方

――音楽座さんはいつもギリギリまでオーディションをされていますが、皆さんはどういうスタンスで向き合っていらっしゃるのですか?
森:私は、自分の生まれ育った土地に音楽座ミュージカルの作品を持って帰りたい、自分たちでお客様を集めて公演を成立させたいという気持ちをずっと持ち続けているんですね。役をやれるかやれないかではなく、「作品を持っていきたい」「届けたい」という気持ち。誰と比べるものでもなく、そこだけは負けない自分のプライドと信念だと思って、いつもオーディションには向かっています。
安中:僕は、「オーディションは勝ち取るものだ」と、いかに相手よりも優れた要素を見せるかという点に終始していた時期が長かったんです。でも、音楽座に参加したあと前代表に「(同役候補の)演技を真似してごらん」と言われまして。俳優として誰かの真似をするというのは受け入れがたい部分があったんですが、素直にやってみたら「それだ」と言われたんです。「同じことをやっても、個性が違うから絶対同じものにはならない」と、はっとしたことがありました。
その頃から、誰かと役を取り合うという場ということは変わらないのですが、いかに楽しんで臨めるか、役と向き合えるかという点を大事にするようになりました。同じ役の候補がやっているのを見て、「いいな」と思ったらその場ですぐ真似してみる。貪欲に切磋琢磨できるというのは、自分にとってはプラスの要素でしかないと思っています。
KAORIaliveの振付が描く「生々しさ」

――今回の『マドモアゼル・モーツァルト』は新演出ということで、『リトルプリンス』と同様にKAORIaliveさんが振付されますよね。お二人は『リトルプリンス』を経てKAORIaliveさんの振付をどう感じていますか?
森:私は入団してから外部の振付家の方にゼロから振りをいただいたのが初めてだったんです。これまでは、もともとある振付を起こしたり、カンパニーの振付だったりしたので。外部の方から世界観をいただくというのは特大のプレゼントで、すごく嬉しくて!カンパニーのみんなもすごく喜んでいるのですが、その一方で、「できない!」という現実も突きつけられて(笑)。KAORIaliveさんは「どこで歌を歌うのか、どこで声を出すのか」というポイントを考慮して、振付を調整されるんです。でも、私たちはもう全部やりたくて!『リトルプリンス』では、「削らないでください、全部やるんで!」みたいな感じでしがみついていった感覚がありました。
安中:これまでの振付は上島雪夫さんが手掛けてくださっていたのですが、上島さんの振付は「オフバランス」というか、浮遊感をとても大事にされているなという印象でした。
森:男性と女性の違いみたいなのもあったりするのかもしれませんね。『リトルプリンス』では、花たちのシーンなどでは、人間が根底に持っている欲深さのような・・・抗えない、コントロールできない、普段はひた隠しにしている部分をものすごく露出している振付になっていた感じがあって。振付の世界観自体はすごく「ザ・ミュージカル・エンターテイメント!」なんですけれど、根底にあるのは「人間力」というか、「生命力」だなと。ファンタジーを、ある意味で裏切ってくれる振付の香りがありました。『マドモアゼル・モーツァルト』をKAORIaliveさんは振付でどう表現されるのか、楽しみです。
「イントロが長い?」世代間ギャップが生む小室サウンドの新鮮さ

――『マドモアゼル・モーツァルト』は小室哲哉さんの楽曲というのもすごく強い個性になっていますよね。
安中:僕はTM NETWORKが大好きで小室サウンド世代だったので、『マドモアゼル・モーツァルト』の音楽を最初に聞いた時はびっくりしました。小室さんといえば、テクノのイメージが強いじゃないですか。クラシックのコンチェルトが現代風にアレンジされていて衝撃を受けました。「ジャジャジャジャーン」から急にダンスナンバーが始まるというのは全く予想しなかった展開で。小室哲哉さんという方は、やはり稀有な才能をお持ちの方なのだと痛感しました。
森:初演は1991年ですが・・・私の中では「最先端」に聞こえるんですよ。耳馴染みがないというか、逆に馴染まないので「新しいな」っていう感じがすごくあって。
――確かに、今の音楽はイントロが短いものが多いですからね。
森:確かにイントロが長いですね!ずっと「いつ歌いだすのかな?」と思っていました。でも、歌い出しに行くための気持ちを高める上で、イントロって大事なんだって再認識しました。「平成レトロ」とか「昭和レトロ」とか、リバイバルで新鮮に捉える今、すごくぴったりなんじゃないかなと思いました。
安中:『マドモアゼル・モーツァルト』の中でも、当時の最先端の音楽が世に広まっていきますよね。だから、小室サウンドを最先端と感じている森がモーツァルトを演じたら、ジャストでハマるというか、非常に強い追い風になるような気がします。
「選択」の物語を、今届ける意味

――節目の良きタイミングで、また音楽座さんの『マドモアゼル・モーツァルト』が観れる日が楽しみです。
森:誰しも「自分は何者なんだろう」「どこに属するべきなのだろう」ということに直面する瞬間が必ずあると思います。この『マドモアゼル・モーツァルト』をお届けした時に、今まで自分がやってきたことの中だけで生きていくのではなく、作品と出会ったことで「人生の選択」が一つ増えたら、それだけでよいのではないかと思っています。この作品に出会ったことで「このカンパニーにまた会いにいきたい」って思ってもらうことが今年の私の願いです。劇場で、ぜひお待ちしています。
安中:『リトルプリンス』では、公演の映像をYouTubeで期間限定の無料配信していました。本当にたくさんの方、中でも音楽座を知らなかった方々にご覧いただきました。「音楽座ってどんなカンパニーなのだろう?」と興味を持っていただけた方もたくさんいらっしゃったと思うのです。そういった皆さんに響く作品にしていきたいなと。今回も『マドモアゼル・モーツァルト』をぜひご覧になっていただけたら嬉しいです。
『マドモアゼル・モーツァルト』公演情報
| 公演情報 | |
|---|---|
| タイトル | 音楽座ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』 |
| 【ホームタウンプレビュー公演】 | 5月24日(日)13:00 町田市民ホール 料金:S席11,000円 |
| 【大阪公演】 | 7月9日(木)13:00(高校生の団体有) 7月10日(金)14:30 7月11日(土)13:00 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 料金:SP席13,200円/SS席11,000円/S席9,900円/A席6,600円 |
| 【名古屋公演】 | 7月16日(木)18:30 Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール 料金:SP席13,200円/SS席11,000円/S席9,900円/A席6,600円 |
| 【広島公演】 | 7月19日(日)13:00 JMSアステールプラザ 大ホール 料金:SP席13,200円/SS席11,000円/S席9,900円/A席6,600円 |
| 【東京公演】 | 7月24日(金)18:30 7月25日(土)12:00/17:00 7月26日(日)11:00(終演後に中高生によるダンスイベントあり)/ 15:00 料金:SP席15,400円/SS席13,200円/S席12,100円/A席7,700円 U-25席2,750円 ※U-25席:ご観劇当日25歳以下の方に限ります。舞台の一部が見えづらい可能性があり、場面によってはご覧になりにくい場合もございます。会場にて身分証の確認をさせていただく場合がございます。 |
| チケット販売 | ・音楽座メイトプライム会員 【音楽座メイト第一次先行(先着)】 2月7日(土)10:00〜2月14日(土)23:59 【音楽座メイト第二次先行(先着)】 2月21日(土)10:00〜2月28日(土)23:59・音楽座メイトプライム会員・スタンダード会員 【音楽座メイト第三次先行(先着)】 3月7日(土)10:00〜3月14日(土)23:59 【音楽座メイト第四次先行(先着)】 3月28日(土)10:00〜4月4日(土)23:59音楽座メイト会員特別価格 ◇第一次・第二次プライム会員先行販売 【東京公演】 SS席:13,200円→11,000円 S席:12,100円→11,000円 【大阪・名古屋・広島公演】 SS席:11,000円→8,800円 S席:9,900円→8,800円◇第三次・第四次プライム・スタンダード会員先行販売 SS席・S席ともに550円引き【お支払いにかかる手数料】 ・クレジットカード決済:決済手数料 無料 ・コンビニ支払い:振込手数料 330円/1件【チケット受け取り(コンビニ発券)にかかる手数料】 ※ファミリーマート・セブンイレブン ・システム利用料 220円/1枚 ・発券手数料 165円/1枚※座席選択不可 ※音楽座メイト会員限定先行販売サイトURLは別途メールにてお知らせいたします。 ○音楽座メイトご入会はこちらから 【一般発売】4月18日(土)10:00〜 |
| 公式サイト | https://ongakuza-musical.com/ |
※イベントは追加する可能性あり
※Wキャスト予定


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