ブロードウェイミュージカル『RENT』の日米合作版が、2024年8月に上演されることが決定した。
『RENT』とは?
『RENT』は、オフ・ブロードウェイ公演を経て、1996年4月にブロードウェイで幕を開けた作品。プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』をもとに、NYイースト・ヴィレッジに生きる若者たちの姿をビビッドに描き、ピュリツァー賞やトニー賞などに輝いたロック・ミュージカルの金字塔だ。
7年の歳月をかけて、『RENT』の作詞・作曲・脚本のすべてを一人で手がけたジョナサン・ラーソンは、待ちに待ったオフ・ブロードウェイプレビュー公演初日前夜、大動脈解離により、35歳の若さでこの世を去ってしまう。
「52万5600分。あなたは1年をどう数える?」と歌われる「Seasons of Love」、「今日という日は今日しかない(no day but today)」など、ジョナサンの思いが詰まったメッセージと名曲の数々は、今なお世界中の人々を魅了し続けている。
ブロードウェイでは2008年9月まで、12年にわたってロングラン上演され、計5,124公演を記録。2006年には映画化もされた。日本では1998年に初めて日本語版を上演。その時に主演としてマーク・コーエン役を演じていたのが山本耕史だった。
それ以降、日本語版はもちろん、来日公演も幾度となく行われてきた。そして、2024年夏、初の日米合同のキャストで上演される『RENT』が誕生することが決定した。
山本耕史、26年前に演じた同役に挑む
現在ではドラマ、映画、CMと多彩な活躍を見せる山本耕史が、自らの原点となった作品と話す『RENT』。1998年の日本語版初演時、初めてマークとしてスポットライトを浴びた瞬間、役者として、これまでに感じたことのない何かが弾ける感覚に衝撃を受けたという。
その時の感覚はいつまでも色褪せることなく「いつかまたRENTのステージに立ちたい」と強く願い続けていた。
日本語版で山本演じるマークを見たアメリカのプロデューサーから「本場ブロードウェイでの『RENT』出演に挑戦してみたら?」と助言を受け、アメリカに渡りレッスンを受けたこともあったそうだ。
その後、ジョナサン・ラーソンの人生を描いたミュージカル『tick,tick…BOOM!』で主演・演出を務めることで、より一層『RENT』への思いは高まっていく。
そしてこの夏、日本語版初演から26年の時を経て、ついに山本の想いが通じることになる。アメリカのクリエイター&キャストとともに立ち上げる日米合作『RENT』の上演が決定し、マーク役をオファーされたのだ。
全編英語、オリジナル演出版での上演
今回上演されるのは、1996年に作者ジョナサン・ラーソンとともに『RENT』を生み出したマイケル・グライフによるオリジナル演出版。ブロードウェイ版でマーク役を演じたこともあるトレイ・エレットが演出を担う。
ロジャー役には、最近ではブロードウェイで『ディア・エヴァン・ハンセン』(コナー・マーフィー役)に出演のAlex Boniello(アレックス・ボニエロ)が決定。
オリジナル版でイディナ・メンゼルが演じたモーリーン役をブロードウェイミュージカル『ピピン』日本語版に出演し、読売演劇大賞優秀女優賞を受賞したCrystal Kay(クリスタル ケイ)が演じる。
そのほか、エンジェル役には、『ヘイディズタウン』ほか多くのブロードウェイ公演に出演の Jordan Dobson(ジョーダン・ドブソン)などが来日する予定だ。
なお、本公演は全編英語での上演となる。
日米合作 ブロードウェイミュージカル『RENT』公演情報
上演スケジュール
【東京公演】2024年8月21日(水)~9月8日(日) 東急シアターオーブ
【大阪公演】2024年9月11日(水)~9月15日(日) SkyシアターMBS
スタッフ・キャスト
【脚本・作曲・作詞】ジョナサン・ラーソン
【演出】トレイ・エレット 【初演版演出】マイケル・グライフ
【振付】ミリ・パーク 【初演版振付】マーリス・ヤービィ
【出演】
山本耕史、Alex Boniello、Crystal Kay、Chabely Ponce、Jordan Dobson、Aaron A. Harrington ほか
※全編英語上演(日本語字幕あり)
チケット
【料金(税込・全席指定)】
S席:16,500円/A席:12,500円/B席:9,500円/エンジェルシート:8,000円
※エンジェルシートの販売方法は後日公式サイトにて告知あり
※大阪公演はB席の販売はなし
【主催先着先行】4月25日12:00~5月12日23:59
【一般発売日】6月23日(日)10:00~
『RENT』あらすじ
舞台は 20 世紀末の NY-イースト・ヴィレッジ。荒廃したアパートに住み、家賃(レント)も払えず貧しい生活を送るマークとロジャー。映像作家を目指すマークは女性弁護士ジョアンと付き合い始めた元恋人のパフォーミング・アーティスト、モーリーンに今も振り回されている。
シンガーソングライターを目指すロジャーは、曲が書けず悶々とした日々を過ごしているが、ナイトクラブダンサーのミミと出会い、互いに愛し合うものの、心はすれ違う。共に HIV ポジティブのエンジェルとコリンズは永遠の別れを迎える。
ある日、行方不明になっていたミミが手遅れの状態で発見される。真っ直ぐな気持ちでミミに向きあうロジャーが、やっと書き上げたラブソングを捧げると・・・。
公式サイト
【公式HP】https://rent2024.jp