『ハネムーン・イン・ベガス』開幕！伊野尾慧、初ミュージカルの会見で「光一くんが見えてきた･･･」

ブロードウェイミュージカル『ハネムーン・イン・ベガス』が、2024年4月9日（火）に東京・東京建物 Brillia HALL（豊島区立芸術文化劇場）にて開幕する。初日前日には公開ゲネプロと取材会が行われ、出演者より伊野尾慧、松田るか、岸祐二、霧矢大夢、そして演出の小山ゆうなが登壇した。

『ハネムーン・イン・ベガス』はドタバタな恋愛騒動を描くコメディミュージカル

『ハネムーン・イン・ベガス』は、1992年にニコラス・ケイジとサラ・ジェシカ・パーカーの出演で公開された映画『ハネムーン・イン・ベガス』を、映画版の監督・脚本を担当したアンドリュー・バーグマン自ら脚本を手掛け、2015年にブロードウェイで上演されたコメディミュージカル。日本ではこれが初上演となる。

演出を手掛けるのは、第25回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した小山ゆうな。そして、主演は9年ぶりの舞台出演となる伊野尾慧が務める。伊野尾は、これがミュージカル初挑戦。

伊野尾のほか、松田るか、岸祐二、上口耕平、小柳友、青野紗穂、霧矢大夢といった顔ぶれで、主人公・ジャックとジャックの彼女・ベッツィの結婚までのドタバタな恋愛騒動を描く。

取材会

ミュージカル初挑戦となった伊野尾は「初めてのミュージカルということで、本当に日々新しいことへの挑戦でした。僕もいろんな姿をお見せできたらと思っているんですが、ほかにもいろんなキャラクターがたくさん出てくるので、観に来てくださる皆さんに楽しんでいただけるようにがんばりたいと思います」と挨拶。

実は、ミュージカル挑戦に少ししり込みしていたという伊野尾。「33歳で新しいことにチャレンジするのは、結構緊張すると思うんです。普段、Hey! Say! JUMPとして歌わせていただいていますが、グループではみんなに支えられながら歌っているので、ミュージカルとなると話が全然ちがうじゃないですか（笑）。なので、最初は大丈夫かな･･･という心配がありました」と、出演が決定した当時を振り返った。

マネージャーから「ミュージカルの中ではそんなに曲数多くない方だから」と言われていたそうだが、グループのメンバーである髙木雄也に詳細を見てもらったところ、「いやいや、これは楽曲めちゃめちゃ多いよ！」と教えられ、“ミュージカル詐欺”にあったという伊野尾。しかし「共演者の皆さんがすごい方ばかりなので、日々のアドバイスや、いろんな言葉で形にして育ててくださいました」と、周囲の支えに感謝していた。

そんな伊野尾に対し、恋人役を演じる松田は「伊野尾さんの素直さが役にいい影響を与えてるなって思います。周囲の意見を聞いて、分からなかったらいろんな人に聞きに行って、しっかりお芝居に反映していく姿を見て、すごく素直な方だなと思いました」と印象を語った。

「恥ずかしながらミュージカルを全然知らず、あまり観たこともない1年生状態だったので、ただただ皆さんのお話をしっかり聞かなきゃと･･･」と伊野尾が言うと、岸が横から「観たことあるでしょ？」と、伊野尾の先輩である堂本光一が主演を務め、自身も出演していた『チャーリーとチョコレート工場』のタイトルを挙げた。

岸は、その『チャーリーとチョコレート工場』の上演時に堂本と食事をした際、「次（伊野尾を）よろしくお願いします」と託されていたそう。伊野尾が「岸さんと会話をしていると、ちょこちょこ光一くんの名前が出てくるんですよ（笑）。岸さんの話を聞いているようで、岸さんの後ろにぼんやり光一くんが見えるような･･･」と、偉大な先輩の幻影が見えたと笑った。

そして、霧矢からは「カップルを演じる時のリードの仕方」などを教わったという。伊野尾は、恋人としての距離感やイチャイチャしとした雰囲気づくりについて、霧矢から「まだダメ。カップルに見えない、もっとリードしなさい！」と厳しい指導を受けたと明かした。

役柄としては母と息子という関係だが「母としても、男役としても、しっかり彼女を抱いてくれ！とそういう心配もしていました」と霧矢。伊野尾も、霧矢仕込みの立ち居振る舞いをｗ「ぜひ注目していただけたら！」とアピールした。

演出の小山は「伊野尾さんにとって初めてのミュージカルで、いろんなナンバーでいろんな伊野尾さんの姿を見られると思います。お稽古後も、誰よりも遅くまで残って自主練をされていました」と明かす。

伊野尾は「やめてください、ハードル上がっちゃうから！」と照れていたが、「中心に立つ人としてのオーラも輝きもお持ちで、コミュニケーション能力もめちゃめちゃ高いんです。周りの人が自主的に『伊野尾さんをサポートするために何ができるだろう』って思うぐらい。ミュージカルという大所帯の中心に立つ人としてすごく合っていると思います」と、伊野尾が一生懸命に初のミュージカルと向き合ってきた姿勢を評価していた。

岸も「物語の中で、伊野尾くんが演じるジャックは落ち込んだり悔しがったりするんですけど、それが、ミュージカルと向き合っている本人とシンクロして、すごく説得力が増すんです」と、伊野尾の様子を語った。「それを自然体でやっているのがね、素晴らしいと思います」と語る岸を見つめる伊野尾は、「だんだん（岸さんが）光一くんに見えてきました･･･」と呟き笑いを誘った。

作品タイトルになぞらえて、伊野尾自身の結婚観について話が及ぶと「ジャックは亡くなったお母さんから『結婚しないで！』という呪いをかけられているんですけど、僕もファンの方々の想いを背負っているので、もう少しファンの方々を幸せにできたらいいなと思っています。でもいつかは･･･と思っています」と回答。岸が「じゃあ、光一くんが結婚してから」と付け加えると、「それは何とも言えないですよ！」とちょっと困り気味だった。

伊野尾がミュージカルに初挑戦するように、4月は入学、入社シーズンということで、新たな生活をスタートさせた方も多い時期。「新しいことにチャレンジすることって、年齢を重ねるとどんどん減ってしまって、チャレンジすることから逃げることも覚えてしまうと思うんです。だから、新入生、新社会人をはじめ、新しい環境に飛び込んだ方は、今しかない環境だと思うので素敵なチャレンジをしていってほしいと思います」とメッセージを送り、「僕も本当にドキドキですけど、観に来てくださった方々が楽しかった！と思える1日になるように、スタッフ・キャスト一同、公演を続けていきたいと思っています」と締めくくった。

『ハネムーン・イン・ベガス』のあらすじは？

ジャック（伊野尾慧）は5年越しの恋人ベッツィ（松田るか）との結婚を夢見ているが、死んだ母親ビー（霧矢大夢）から言われた「誰とも結婚しないで！」という言葉に縛られ、結婚指輪を買うことさえできずにいた。

そんな母の呪いから逃れ、結婚式を挙げようと訪れたのはラスベガス。滞在先のホテル・ミラノでは、ロック歌手のバディ・ロッキー（上口耕平）がカジノでショーを披露し大盛り上がり。そこに居合わせたギャンブラーのトミー・コーマン（岸祐二）は、死んだ妻に瓜二つのベッツィを見つけると、ジャックからベッツィを奪うため、子分のジョニー・サンドイッチ（小柳友）とともにジャックを陥れ、ベッツィを連れてハワイ旅行に出かけてしまう。

ジャックも二人を追ってハワイへ向かうが、そこにマヒ（青野紗穂）という名の女性が現れ･･･。果たしてジャックは彼女を取り戻し、無事に結婚することができるのか！？

冒頭、ビッグバンドの軽快な音楽に乗って、大階段の向こうから伊野尾演じるジャックが登場すると、一気に場が華やいだ。華やかだが、演じるのはあくまでも「結婚」に対して極度の恐怖心を抱く平凡な男。等身大の青年の心情を、表情やちょっとした仕草で丁寧に表現していた。恋人のベッツィ役を演じる松田をリードする姿にも注目だ。

ベッツィを演じる松田は、結婚への憧れと喜びの一方でジャックのしでかした“ある出来事”に激怒したりと、振れ幅の大きな感情をくるくると変わる表情でキュートに見せる。ベッツィに瓜二つというトミーの「妻」を演じるシーンも楽しい。

トミー役の岸は、歌声の面でもカンパニーを引っ張る。会見で岸が「上口耕平くんの大活躍を観てください！と本人に言ってくれと言われました（笑）」と言っていたが、カジノシーンでは岸と上口の軽快なビッグナンバーが作品を大いに盛り上げている。

霧矢演じるジャックの母ビーは、なんと冒頭で死んでしまう（数年前に病死している）のだが、非常にコミカルであり、インパクトのある登場シーンとなっている。母の呪い、いや、想いはどこへいくのか･･･霧矢がどこで登場するのかもお楽しみに。

ラスベガスとハワイを股にかけて繰り広げられるとんでもないトラブルの中で、ジャックがどんな結末にたどり着くのか。春にぴったりなハッピーコメディを、伊野尾の新しい挑戦と共に見届けたい。

ブロードウェイミュージカル『ハネムーン・イン・ベガス』は、4月9日（火）から4月29日（月・祝）まで東京・東京建物 Brillia HALL（豊島区立芸術文化劇場）、5月6日（月・休）から5月19日（日）まで大阪・SkyシアターMBSにて上演。上演時間は1幕70分、休憩20分、2幕70分の計2時間40分を予定。

（取材・文・撮影／エンタステージ編集部 1号）

ブロードウェイミュージカル『ハネムーン・イン・ベガス』公演情報

スタッフ・キャスト

【東京公演】2024年4月9日（火）～4月29日（月・祝）　東京建物 Brillia HALL（豊島区立芸術文化劇場）
【大阪公演】2024年5月6日（月・休）～5月19日（日）　SkyシアターMBS

スタッフ・キャスト

【脚本】アンドリュー・バーグマン
【音楽】ジェイソン・ロバート・ブラウン
【翻訳・訳詞】高橋知伽江
【演出】小山ゆうな
【音楽監督】清水恵介
【振付・ステージング】TETSUHARU

【出演】
伊野尾慧　松田るか　岸祐二　上口耕平　小柳友　青野紗穂　霧矢大夢
佐々木誠　堀部佑介　福永悠二　堀江慎也　柴原直樹　中桐聖弥
天野朋子　鈴木昌実　三浦優水香　石井千賀　中嶋紗希　酒井比那
横田剛基（スウィング）　ルイス魅麗セーラ（スウィング）

公式サイト

【公式サイト】https://www.honeymoon-musical.jp
【公式X（Twitter）】@honeymoon_msc

HONEYMOON IN VEGAS
is presented through special arrangement with Music Theatre International (MTI), New York, NY, USA.
All authorized performance materials are also supplied by MTI. www.mtishows.com

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