舞台『弱虫ペダル』島村龍乃介×滝川広大インタビュー「全力で引っ張ってもらいたいです!」

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舞台『弱虫ペダル』島村龍乃介×滝川広大インタビュー「全力で引っ張ってもらいたいです!」

2024年3月1日(金)より上演される舞台『弱虫ペダル』THE DAY 2。2023年8月にTHE DAY 1としてインターハイ1日目が上演され、今作では2日目の激闘が繰り広げられる。公演を前に総北高校・小野田坂道役の島村龍乃介と田所迅役の滝川広大に前作THE DAY 1の振り返りを中心に次回公演への意気込みを聞いた。

舞台『弱虫ペダル』島村龍乃介×滝川広大インタビュー「全力で引っ張ってもらいたいです!」

――インターハイが始まった1日目を描いた前作の舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1を振り返ってみて、当時の心境を教えてください。

島村:自分で言うのもなんですが・・・よく走りきったなって思いました。1公演1公演、本当に自転車を漕いでいるというか、毎日新鮮な気持ちでTHE DAY 1を走り切りました。走り切ったと思えたことは、自信にも繋がりましたし、“よく走り切った!俺!!”って、めちゃくちゃ自分を褒めましたね(笑)。

滝川:自分としては、皆の支えがないと己の限界を決めてしまう部分が強かったので、「自分だけでは走りきれなかった」という思いが強いですね。全員が互いに応援しながら、助け合いながら“走った”という感覚がTHE DAY 1ではありました。

――THE DAY 1の公演を重ね、総北高校の結束力など変わった部分はありましたか?

島村:前々作のThe Cadence!の時からすごく仲が良くて、僕は勝手に総北の皆を家族みたいだなあって思っていたんです。でもTHE DAY 1が始まるとハコガク(箱根学園)や京伏(京都伏見高校)というライバル校がいて、公演を重ねるごとに「ハコガクに勝とう!」という意識が強くなって、総北としてのチーム感が増してきたなと感じました。

滝川:ライバル校だからバチバチしている、というわけではなく、座組全体としてすごく仲が良いんです。でもTHE DAY 1の時は、本読みの時からめちゃくちゃ痺れたんですよ。初演(The Cadence!)の時に比べて「何が起きたんだ!?」って驚くくらいにみんなが熱くなっていて、「負けたくない!」「自分が勝ちたい」という欲が、本読みの段階からすでに強く伝わってきたんですよ!優作(金城真護役・川﨑優作)とも「今日の本読みやばかった!」って話しながら帰ったくらいで(笑)。

稽古、本番を経て、もっと全力をぶつけたら相手はどう出てくるんだろう。そうやってみんなで高め合えたことによって、素晴らしいレースを届けられたんじゃないか。それが、結果的にTHE DAY 1全体の熱さに繋がったんだと思います。

――THE DAY 1の時の取材で、ハコガクのお二人が「学校ごとでぜんぜん色が違う」とおっしゃっていました。

滝川:面白いくらいに違いましたね。でも、THE DAY 1では座組が「チーム」として協力しないと成しえなかったんですよ。チームごとの色やアプローチの仕方は違っていても、初演ではなかった「みんなで話し合う」という時間が増えたことによって、作品の厚みや力が生まれていったのだと思います。THE DAY 1で、ペダステカンパニーとしてもまた新しい色が生まれた気がします。

――全体の結束力がさらに高まったんですね。

滝川:そうじゃないと、インターハイ初日が迎えられなかった。というか、スタートを切ることが出来なかったと思います。最初の頃、足りない部分が自分だけでは見つけられなくて壁にぶち当たっていた時期がありました。だけど、稽古後半に優作や鯨井さん(演出・鯨井康介)と話していて、それぞれのチームのやり方はあるけど、1回みんなで話し合って、みんなで1から考えてやっていったら、分からなかったことが一気に解決したんです。今振り返ってみても、あそこで道が開けたのは大きかったですね。

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――では、THE DAY 1の稽古場や本番中で一番記憶に残っているエピソードを教えてください。

島村:最後の表彰台のシーンで颯希くん(鳴子章吉役・北乃颯希)と僕の足がブルブル震えている・・・・というシーンがあったんですが、そこで「どっちが震えていることをより顔で表現出来るか」ということを本番中にこっそり競っていました。客席からは見えないんですけど、お互い変な顔をしていて、顔を合わせるところでめっちゃ笑いそうになっちゃって(笑)。笑ってしまうと背中から伝わってしまうと思って、毎公演必死に我慢していました。映像にはどう残っているかなあ。

滝川:俺は、稽古場を振り返ると優作の存在がめっちゃでかかったと思っています。

島村:すごく分かります!めっちゃでかかった・・・。

滝川:オンの時もふざけすぎて、俺に怒られる時もあったんですけど(笑)。でも、アイツのいつも全力なところが場を引っ張っていってくれました。鯨井さんとのやり取りや、新しいことをやろうとなった時に、分からなくて誰かが立ち止まっても、まずアイツがその状態をかみ砕いてくれるんですよ。アイツは自分のことを「俺は何にも出来てない」って言うんですけど、その行動や言動に救われていたなって思います。普段、めっちゃふざけてますけど(笑)。でも、そうやってみんなを笑わせてくれることが、ペダステを支えてくれているんだと思います。舞台上や役としてだけでなく、“部長”として僕らを助けてくれていますね。

――3年生は川﨑さんを中心にまとまっていったんですね。

滝川:そうですね。THE DAY 1では、シンプルにチームの時間をたくさん作れたんです。稽古帰りとかも、絶対一緒じゃないと帰らないっていうぐらい(笑)。帰り道、歩きながら「明日はこうしよう」とか話していた時間が、めちゃくちゃ大切な時間でしたね。毎日のその15分が、どんどんチーム感が高めていった気がします。それぞれの意見をただ話したり、思ってることを知るだけでも、結論が出なくても次の日に何か変化しているのを感じました。自然と成長できている日々の実感が嬉しかったですね。

――島村さんたち1年生役の皆さんもその姿を見ていました?

島村:The Cadence!の時は「三年生」と「信号機(1年生)」で分かれている感じだったんですが、THE DAY 1は総北一丸となっているのを感じました。今、広大くんが言ったとおり、稽古の前半から優作さんを中心に話し合ったりしている姿は、正に3年生の先輩!って感じで、「かっけ~・・・!」って思ってました(笑)。

滝川:(笑)。

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――では、島村さんと滝川さんは、お互いのシーンで好きな場面やすごいなと思ったところなどありますか?

島村:めちゃくちゃあります!ペダステって走りながら移動とか動きの確認をすることが多いから、稽古入りたての頃なんて僕は今自分がどこにいるかを考えるだけで頭がいっぱいになっちゃうんです。だから、頭で確認しながら始めるんですけど、広大くんは最初から全力なんですよ!僕にはまだ出来ないから、すごいな~って思っていました。そして、THE DAY 1のスプリント勝負にはいつも元気をもらってました。鼓舞されるというか・・・田所さんの「バッコーン!」がめちゃくちゃ好きなんですよね。

滝川:俺は・・・The Cadence!の頃のりゅうって、まだ俳優として新人だったから弱い部分もあったんです。それを周りがサポートして、応援して支えている感じだった。でも、THE DAY 1では、あんまり応援していなかったんですよ。優作は変わらず最初から最後まで応援してましたけど。俺は、「りゅうはもう立派に成長して強くなっているから、支えがなくても走れるな」って感じていたんです。本番中、(舞台)袖に捌けてからまた舞台上に出て行く姿なんかを見ていても、めちゃくちゃ強くなったなって思いました。唯一、声を出して応援したのは後半かな。どんなに精神的に強くなっても、肉体的な疲労とかどうにもできない瞬間ってあるんです。その時には、言った俺自身もびっくりするくらいの大声で応援していました。

島村:皆さんの応援、すごく効きました。

滝川:俺の「バッコーン!」も効いていたのかな(笑)。

島村:(笑)!

滝川:The Cadence!、THE DAY 1を通して、りゅうの成長がすごくよく分かるんですよ。坂道の成長に、りゅうの成長が重なっていっているんだと思います。

――THE DAY 1のラストは、田所の大ピンチで終わりますよね。あの終わり、滝川さんはどう感じていらっしゃいますか?

滝川:実は、今までにない違う感覚を抱いてるんです。THE DAY 2はベストな状態からではなくマイナスなところからスタートする。勝負できるのか、走れるのか・・・。自分の中にもっと田所迅を落とし込んでいった時に、どんな感情が生まれるのか、すごく楽しみなんです。

――島村さんは、前作のラストではどう思われましたか?

島村:もう、田所さ~ん!って泣きそうになりました。でも、あの時点ではまだ、坂道は田所さんの状況を知らないですからね。田所さんも、広大くん自身も、しんどい時を見せないんですよ。だからこそ、THE DAY 2では絶対に引っ張っていきたいなって思いました!

滝川:頼もしいね!(優しく微笑む滝川さん)

――THE DAY 2の稽古に向けてどのように取り組みたいとか今考えてらっしゃることはありますか?

島村:THE DAY 2での坂道と田所のシーンは、THE DAY 1でのスプリント勝負のように序盤で観客の皆さんの気持ちをアゲる場面だと思うんですよ。一層気を引き締めて取り組もうと思ってます。本番まで「ラブ☆ヒメ」をめちゃくちゃ聞きまくります(笑)!もっと上手く歌えるようになって、広大くんを引っ張ります!

滝川:(爆笑)!!あのシーンは坂道の見せ場だよね。坂道が先輩を「引く」のは、観ている側としてもいろんな感情が湧く大事なシーンだと思います。坂道を立たせるためにも、田所としても全力で引っ張っていってもらえるようにサポートしていきたいですね。もちろん自分たちのシーン含め、他にもめちゃくちゃ大変な人たちがいるのでサポートしていきたいです。

舞台『弱虫ペダル』島村龍乃介×滝川広大インタビュー「全力で引っ張ってもらいたいです!」

――ちなみに、坂道くんにおける「ラブ☆ヒメ」のように、お二人が自分を奮い立たせるものってありますか?

島村:僕は本番前によく音楽を聴いています。緊張していたり気持ちが落ち着かない時には音楽を聴いて「よし!いこう!」って気持ちを奮い立たせるのがルーティーンのようにになっています。

――ちなみに、どんな曲、ジャンルかお聞きしてもいいですか?

島村:HIPHOP系です。坂道とは全然結びつかないんですけど・・・(笑)。

滝川:(笑)。自分は作品によって全然違うんですよね。ペダステとかは、自分の努力や今まで積み重ねてきたことを前提に目指したいものがあるので、それに向かって全力を出すって感じです。スポーツ物の作品だと「負けたくない」「勝利を掴む」っていう気持ちだけで奮い立ちます。

どの作品にも共通しているのは、きれいごとで言っているわけではなく、観に来てくださるお客様が、その日を楽しみして来てくださる気持ち。皆さん、忙しい中、仕事とかがんばって足を運んでくださっているわけじゃないですか。そういう皆さんに、満足して帰っていただきたいんです。皆様が楽しみに劇場に来てくださる想いを考えると、毎公演、自然とその気持ちに全力で応えたい!って奮い立ちます。

――観客の皆さんからの期待や応援が、しっかり届いているんですね。

滝川:本番が終わって、拍手を浴びてお客様の顔を見る瞬間って、言葉にしがたい達成感があるんですよ。優作や涼介(巻島祐介役・山本涼介)と、顔を見合わせて「終わったな!俺たちがんばったな!」って言い合ったりするんですけど、あの瞬間が一番自分を奮い立たせてくれるものですね。

――今後が益々楽しみです。最後にTHE DAY 2に向けて意気込みをお願いいたします。

滝川:とにかく、全力で引っ張ってもらいたいです(笑)!

島村:がんばります!!

滝川:先ほど言ったとおり、りゅうは坂道を通してめちゃくちゃ強くなってます。次はどんな坂道を見せてくれるか楽しみです!また新しいメンバーと最高のレース、自分も味わったことのない感覚を得られるかもしれないと、自分の中でも楽しんで、全力の二日目を皆さんにお届けできたらと思います。

島村:新キャスト2名も増えてTHE DAY 2はもっとヒートアップすると思います。正直THE DAY 1も限界を超えていたんですが、その限界をさらに超えていくのが自分の課題です。もっともっと良い作品にしたいですし、お客様に鳥肌がわっと立つくらいの、そんな瞬間を作りたい。ライバルでもあり、仲間でもある皆さんと切磋琢磨してがんばっていきたいです!!

(取材・エンタステージ編集部1号、文・一本柳歌織)

目次

舞台『弱虫ペダル』THE DAY 2公演情報

上演スケジュール

2024年3月1日(金)~ 3月10日(日) 東京 天王洲 銀河劇場

チケット

【オフィシャル先行(抽選)】
受付中:~2024年1月5日(金)23:59まで

【プレリクエスト先行(抽選)】
2024年1月6日(土)12:00~1月14日(日)23:59まで
一般発売(先着):2024年1月27日(土)12:00~

スタッフ・キャスト

【原作】渡辺航「弱虫ペダル」(秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載)

【脚本・レース演出メソッド創作/監修】西田シャトナー
【演出】鯨井康介

【音楽】manzo
【作詞・歌】桃井はるこ

【レース演出協力】河原田巧也

【出演】
<総北高校>
小野田坂道役:島村龍乃介
今泉俊輔役:砂川脩弥
鳴子章吉役:北乃颯希
巻島裕介役:山本涼介
金城真護役:川﨑優作
田所迅役:滝川広大

<箱根学園>
福富寿一役:髙﨑俊吾
荒北靖友役:相澤莉多
東堂尽八役:フクシノブキ
新開隼人役:百成瑛
泉田塔一郎役:青柳塁斗
真波山岳役:中島拓人

<京都伏見高校>
石垣光太郎役:鐘ヶ江洸
水田信行役:田口司
御堂筋翔役:新井將

パズルライダー監督:伊藤玄紀
パズルライダー:村上渉 山口拳生 若林佑太

公式サイト

【公式サイト】https://www.marv.jp/special/pedal/
【公式X(Twitter)】@y_pedalstage

(C) 渡辺航(秋田書店)2008/舞台『弱虫ペダル』製作委員会

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この記事を書いた人

ひょんなことから演劇にハマり、いろんな方の芝居・演出を見たくてただだた客席に座り続けて〇年。年間250本ペースで観劇を続けていた結果、気がついたら「エンタステージ」に拾われていた成り上がり系編集部員です。舞台を作るすべての方にリスペクトを持って、いつまでも究極の観客であり続けたい。

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