2024年3月1日(金)に東京・銀河劇場にて舞台『弱虫ペダル』THE DAY 2(ザ・デイツー)が開幕した。本作は、2008年より「週刊少年チャンピオン」(秋田書店刊)にて連載されている渡辺航の人気漫画の舞台化シリーズ(通称:ペダステ)最新作。主人公・小野田坂道にとって初となるインターハイレースの2日目を描く。
舞台『弱虫ペダル』とは?
2022年に、舞台化10周年を迎え、これまでのシリーズで手嶋純太を演じてきた鯨井康介が演出を担当する新たな「ペダステ」がスタート。小野田坂道役の島村龍乃介、今泉俊輔役の砂川脩弥、鳴子章吉役の北乃颯希をはじめ、総北高校、箱根学園のキャストが全員続投しているほか、京都伏見高校には御堂筋翔役の新井將に加え、石垣光太郎役として鐘ヶ江洸、水田信行役として田口司が加わった。
前作「THE DAY 1」では、坂道たちが属する総北高校、王者・箱根学園、ダークホース・京都伏見の3校が異例の同着というリザルトとなっていた。しかし、表彰式のその裏で、スプリントリザルトを獲得した3年の田所迅(滝川広大)が突然の体調不良に見舞われていた。同じく3年の巻島裕介(山本涼介)はそれに気づいたが、田所から「このことは誰にも言うなよ」と口止めされる。
公演レポート/千秋楽日にライブ配信あり
見えないピンチを抱えながら、スタートを切る選手たち。先頭の主将・金城真護(川﨑優作)と今泉を追いかける巻島たちだったが、やはり、田所は大きく遅れを取ってしまう。待とうと主張する鳴子に、「田所は置いていく」と苦渋の決断を告げる巻島。それを聞いた坂道は・・・。
インターハイ2日目は、3日間の中で最も長丁場となるステージ。そのスタートを切る前に、冒頭で「The Cadence!」「THE DAY 1」で描かれた内容がダイジェストで差し込まれている。シリーズ作品は途中を知らないと不安に思うこともあるかもしれないが、ペダステは安心設計。まさに、レース中の選手たちの精神を反映するように「2日目」へといざなってくれる。
みんなに見えないところでうめく田所・・・という衝撃的なシーンで終わった「THE DAY 1」。圧倒的マイナス要素の情報を劇場全体で抱えながらも、容赦なくレースは始まっていく。そんな中、坂道が見せる笑顔は妙に強度を持っていた。それは、小野田坂道を演じる島村自身の成長が重なって見えたからかもしれない。
「The Cadence!」で、新人として主演を担う大役を務めた島村。「THE DAY 1」では、フレッシュさだけではなく“走り切る”意地を感じさせた。そして、「THE DAY 2」ではさらに“楽しさ”をまとっているように見えた。それは、島村自身の成長と坂道自身の成長がオーバーラップするからだろう。それ故に、今回の島村が見せる「坂道の笑顔」には、ものすごく背中を押される感じがした。
そして田所を演じる滝川は、熱い想いを迸せる と同時に、心の動きを丁寧に表現していた。冒頭、心配になるぐらい汗をかいて登場した様は実にリアルだった。島村との呼吸もぴったり。重ねた信頼の数だけ、さらにギアを上げていくことだろう。
ほかにも、王者・箱根学園の新開隼人と京都伏見高校の御堂筋翔がぶつかるスプリント戦、総北高校・金城真護と箱根学園・福富寿一のキャプテン対決、京都伏見高校、石垣光太郎のチームへの想いや、今の御堂筋を作り上げた過去など、様々なドラマがレースの中で浮彫りになっていく。
箱根学園は、新開隼人役の百成瑛が稽古中の怪我により一部シーンのみの出演となった。その無念は計り知れないが、パズルライダーとしてもシリーズに出演している村上渉が、今作では新開としてゼッケン「4」を受け継ぎ走っている。なお、百成も冒頭シーンに登場する。“7人”の箱根学園は、きっと強い。
公演を重ねるにつれて、レースを重ねるにつれて、新たな座組は密度をぐんぐん上げている。孤独だった坂道少年が感じる「誰かと走る喜び」が、あちこちに広がっていく。その純粋な喜びは、きっと観ている客席も笑顔にしてくれることだろう。
舞台『弱虫ペダル』THE DAY 2は 3月10日(日)まで東京・ 天王洲 銀河劇場にて上演。上演時間は約2時間15分(休憩なし)。
なお、千秋楽日の3月10日(日)12:00・17:00公演ではLIVE・アーカイブ配信が行われる。詳細は下記にてご確認を。
詳細はこちら:https://www.theater-complex.town/articles/5BCzsJZ15w5ET2TJCqtfdc
舞台『弱虫ペダル』THE DAY 2公演情報
上演スケジュール
2024年3月1日(金)~ 3月10日(日) 東京 天王洲 銀河劇場
スタッフ・キャスト
【原作】渡辺航『弱虫ペダル』(秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載)
【脚本・レース演出メソッド創作/監修】西田シャトナー
【演出】鯨井康介
【音楽】manzo
【劇中歌】
舞台版『恋のヒメヒメ☆ぺったんこ』
作詞:渡辺航 作詞補佐・作曲・歌:桃井はるこ
【レース演出協力】河原田巧也
【出演】
<総北高校>
小野田坂道役:島村龍乃介
今泉俊輔役:砂川脩弥
鳴子章吉役:北乃颯希
巻島裕介役:山本涼介
金城真護役:川﨑優作
田所迅役:滝川広大
<箱根学園>
福富寿一役:髙﨑俊吾
荒北靖友役:相澤莉多
東堂尽八役:フクシノブキ
新開隼人役:百成瑛、村上渉※
泉田塔一郎役:青柳塁斗
真波山岳役:中島拓人
※新開隼人役は百成瑛、村上渉の2名が務める
<京都伏見高校>
石垣光太郎役:鐘ヶ江洸
水田信行役:田口司
御堂筋翔役:新井將
<パズルライダー>
監督:伊藤玄紀
パズルライダー:山口拳生 若林佑太 岩澤健三郎
公式サイト
【公式サイト】https://www.marv.jp/special/pedal/
【公式X(旧Twitter)】@y_pedalstage
【プレミアムバンダイ】https://p-bandai.jp/?rt=pr
(C) 渡辺航(秋田書店)2008/ 舞台『弱虫ペダル』製作委員会