英国ロンドンのオフ・ウエストエンドで芸術性の高い上演作品に定評のあるメニエール・チョコレート・ファクトリー劇場と梅田芸術劇場が、日英共同制作として手掛けるミュージカル『Pacific Overtures(邦題:太平洋序曲)』の英国版キャストが発表され、メインキャストの香山弥左衛門役に大野拓朗が決定した。
大野は、2019年に俳優修業のため、単身ニューヨークに留学。滞在中にコロナ禍を経験するが、その中で語学力を磨き海外経験を積んだことが実を結んだ。今回、語学力はもちろん、演劇の本場オフ・ウエストエンドでの上演作品として高いスキルが求められる中、見事オーディションに合格。自身が目標に掲げていた、世界の舞台にチャレンジするという夢を掴み、英国で活躍している俳優、スタッフらと共に、英国キャスト版の一員として、初の海外ステージに挑む。
出演決定に、大野は「初めての日本国外での英語の芝居。まずは現地イギリスのオーディエンスにこの作品の物語をしっかりと伝えること。そして、日本人である自分にしか出来ない、日本の文化を体現できたらと思っています。自分自身初めての渡英なので、英語での芝居だけでなく慣れない環境への順応など、苦労することも多々あるかと思いますが、全力で楽しんで、日本の皆さんにもたくさんの刺激や夢を与えられるきっかけになれたらと思います」とコメントしている。
このミュージカル『Pacific Overtures』は、黒船来航を機に幕末の日本が鎖国を解き西洋化へと向かう動乱を巨匠スティーヴン・ソンドハイムの楽曲により描いた作品で、1976年のブロードウェイ初演以来、世界各地で上演されてきた。今回、この西洋の視点で日本を題材にした意欲作を、梅田芸術劇場とメニエール・チョコレート・ファクトリー劇場が日英共同で制作。2023年3月・4月に東京・日生劇場と、大阪・梅田芸術劇場メインホールで、日本キャストによる日本公演を果たした。
英国キャストによる英国公演は、2023年11月25日からのプレビュー公演の後、12月4日から2024年2月24日までメニエール・チョコレート・ファクトリー劇場にて本公演を行う。