劇作家・演出家の蓬莱竜太と井上芳雄がタッグを組んで取り組む大人のファンタジー『首切り王子と愚かな女』が2021年6月に上演されるが、このほどチラシビジュアルが公開となった。
本作は、蓬莱が手掛けるブラックで、しかし人間の真実に迫る“現代の寓話”。大人たちの欲望が先走る様子を、シニカルな笑いをまぶしながら描き出していく。
出演は傍若無人の“首切り王子”役の井上のほか、その王子に慕われ、世話係にまで上りつめた貧しい村の“愚かな女”役の伊藤沙莉。高橋努、入山法子、太田緑ロランス、石田佳央、和田琢磨のほか若村麻由美が名を連ねている。
パルコ・プロデュース 『首切り王子と愚かな女』公演情報
上演スケジュール
【東京公演】2021年6月15日(火)~7月4日(日) PARCO劇場(渋谷PARCO 8F)
【大阪公演】7月10日(土)・7月11日(日) サンケイホールブリーゼ
【広島公演】7月13日(火) JMSアステールプラザ 大ホール
【福岡公演】7月16日(金)・7月17日(土) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
キャスト・スタッフ
【出演】
井上芳雄 伊藤沙莉/高橋努 入山法子 太田緑ロランス 石田佳央 和田琢磨
小磯聡一朗 柴田美波 林大貴 BOW 益田恭平 吉田萌美/若村麻由美
【作・演出】蓬莱竜太
【公式サイト】https://stage.parco.jp/
あらすじ
雪深い暗い王国ルーブ。
英雄であり人格者であった先王バルが早くに没して20年。女王デン(若村麻由美)は「永久女王」としてルーブを統治していたが、溺愛していた第一王子ナルが病に倒れてからは国のことを見なくなり、魔法使いを城に招き入れ、閉じこもるようになった。ルーブ国は統治者を失った国になっていた。国は呪われ、民は貧しさに疲弊し、反乱の気運が高まっていく。
そこで城に呼ばれたのが第二王子トル(井上芳雄)であった。トルは幼い頃から「呪われた子」とされ城から遠ざけられていたが、反乱分子を鎮圧するために再び城に戻される。使命に燃えたトルは、反乱分子の首を次々に落とし「首切り王子」として恐れられるようになる。
リンデンの谷に住む娘、ヴィリ(伊藤沙莉)は死ぬことにした。これ以上、生きる理由が見当たらなかったからだ。最果ての崖にたどり着いたヴィリが目にしたものは白い空と黒い海と首切りの処刑であった。
首切り王子トルは死を恐れないヴィリに興味を持ち、召使いとして自分に仕えるように命令する。
城に連れられていくヴィリが耳にしたのは王子の歌であった。美しくも悲しい歌。ヴィリはトルに深く暗い孤独を見る。
こうしてヴィリは召使いとして首切り王子に仕える日々を送り始める。
そこに見たのは野心や愛憎、陰謀が渦巻く人間たちの姿であった。