2020年12月に東京・本多劇場にて、M&Oplaysプロデュース『そして春になった』の上演が決定した。本作は、岩松了の新作公演。松雪泰子とソニン、片桐はいりと瀧内公美、2組4名の女優が朗読劇に臨む。
登場人物は、ある映画監督の妻である女性と、その監督の愛人であった女優。かつて一人の男をめぐって憎みあったが、時を経て、共感とも友情ともとれる感情を抱くようになった二人の女性が回想ドラマとして描く。
M&Oplaysプロデュース『そして春になった』は、12月8日(火)から12月13日(日)まで東京・本多劇場にて上演される。チケットは、11月7日(土)より一般発売開始。配信予定もあり。
【M&Oplays公式サイト】http://www.morisk.com
あらすじ
映画監督の別荘は別荘地の林の中にあった。別荘の窓からは湖が見え、その岸辺には一本の木が立っている。監督の妻(松雪泰子/片桐はいり)と、愛人であった女優(ソニン/瀧内公美)は、かつてこの別荘で互いを憎しみの目線でうかがいあったこともあった。いや、それは若い新しい愛人が監督につきっきりになった今でも憎しみの残骸となって二人に纏わりついてはいたのである。
しかし、ある日、ある出来事がきっかけで二人の関係が変化していく・・・。
コメント紹介
◆岩松了(作・演出)
『そして春になった』は私にとって新しい形態の演劇になります。もちろんきっかけはコロナ感染防止策によるのですが、今は新しいチャレンジの場を与えられたと思っています。出来れば朗読劇とか音楽劇とかの冠を付けたいところですが、どれが当てはまるものになるのか今は明言出来ません。出演者は二人の女性だけ。二人の間に起こったことの、二人による回想であること、それだけは言えます。
豪華な二組の出演者とともにチャレンジ出来ることが今は楽しみで仕方ありません。
◆松雪泰子
岩松さんの世界に、久しぶりに立たせていただきます。
心から嬉しく岩松さんの美しい言葉を身体を通して表現できる喜びを感じています。
岩松さんの美しい叙情的な世界独特の空気感、ヒリヒリとしたでも優しく、時には刺があり、その全体を包むものは淡くどこか白昼夢の中にいるような世界観、とても楽しみです。
岩松さんの戯曲、そして本多劇場、夢の様な企画です。
皆様に楽しんでいただけますよう本番に臨みたいと思います。
◆ソニン
岩松了さんの世界で自分が泳ぐことができること、大変光栄に思うと同時に、必ず新しい血が流れる感覚を味わうことが出来るだろうとワクワクと緊張で胸がいっぱいです。
松雪泰子さんとの初共演も考えるだけで興奮し眠りにつけません。
2人の女性が繰り広げるとおもしろいことになりそうな贅沢な設定、現実では体験したくないけど、それを目一杯体現出来ること、大変楽しみにしています。
◆瀧内公美
岩松さんと初めてご一緒させていただいたのは、ドラマの撮影でした。打ち上げの場で「舞台に興味はあるの?」と話しかけてくださり、「これからやっていきたいと思っているんです」とお答えさせていただいたことを憶えています。今回、お声をかけてくださり、本当に嬉しく思います。
わたしにとって朗読劇というのは、初めての挑戦です。
タイトルの『そして春になった』とは、どんな意味が込められているのだろうか、と今から台本が手元に届くことが楽しみでなりません。
生きていれば、予期せぬ何かしらが起きるものなんだと実感し、考えさせられている2020年ですが、その年の瀬に、皆様と何かを共有できる空間と時間を与えられたことに感謝し、精一杯楽しみ、がんばりたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
◆片桐はいり
岩松さんのお芝居は思う以上に運動量が多いのです。
飛沫を飛ばさないしゃべり方で劇場中にとどろく声を出し、たとえ座っていても舞台せましと舞い狂っているような、そんな朗読劇ができたらなあと思います。