武士道でもなく意地でもないけれど、友達のためのみならず、他人様のために命をも掛けて闘う“馬鹿な”男たちの生き様を描いた『阿呆浪士』が、戸塚祥太(A.B.C-Z)主演で2020年1月より東京と大阪の2都市で上演されることが明かされた。
喜劇作家・鈴木聡の代表作『阿呆浪士』。初演は1994年に劇団「ラッパ屋」の公演として青山円形劇場で上演、日本人が愛する赤穂浪士のドラマを「巨大な落語」として喜劇的に描いた大胆な構想が評価され、岸田戯曲賞候補作にもなった。1998年の再演の折には、稀代の浪曲師・国本武春を迎えて劇場を江戸の歌舞伎小屋に大改造して上演されている。
そして2020年、同作が戸塚が演じる主役の八をはじめ20~30代の若い俳優たちを中心に、本作のもつ“青春物語”の側面をフィーチャーして蘇る。演出は読売演劇大賞優秀演出家賞受賞の実績も持つラサール石井。鈴木とは『燃えよ剣』『その男』の2本の時代劇でタッグを組んでいる。
出演は戸塚のほか本当の赤穂浪士の一人、田中貞四郎にふぉ~ゆ~の福田悠太、八が惹かれている長屋こまちのお直に南沢奈央、大石内蔵助の娘・すずに伊藤純奈(乃木坂46)、さらに、本作には欠かせない浪曲、三味線を担う浪曲師の玉川奈々福、おかね(喜多川の母親)に竹内都子、大石内蔵助には小倉久寛が名を連ねている。
◆戸塚祥太(A.B.C-Z)
ひょんなことから赤穂浪士になり、討ち入りまでしてしまう阿呆浪士を演じさせていただきます。嘘八百で、酒に女にとだらしがないけれど、どこか愛らしい八という役どころを骨の髄まで味わい尽くすつもりです!
素晴らしい仲間と粋な座組を作り、2020年の幕開けをステージの上で謳歌したいと思います。みなさま、舞台「阿呆浪士」をお見逃しなく!
【あらすじ】
時は元禄。
とある長屋に住む魚屋の八(はち)は、ある日ひょんな取り違いから赤穂浪士の血判状を手にしてしまう。お調子者の八は、⾧屋小町のお直の気を引きたい一心で、自分が本物の赤穂浪士だ、と嘘をついてしまう。
一方、大石内蔵助は、風車売りに身をやつし、飄々と暮らしている。大石内蔵助の娘・すずは、いつまでも討ち入りを決行しない父に業を煮やして赤穂から江戸に乗りこんで来る。すずは、お調子者の八を利用し、集まってきたニセモノの赤穂浪士たちと討ち入りを決行しようとするが・・・。
赤穂浪士は赤穂の殿様に忠臣したが、阿呆浪士は阿呆の神様に忠臣する。
武士道でもない、意地でもない。ノリよく、楽しく、正直に、あっぱれ散った、花の元禄。乞御期待、『阿呆浪士』。
『阿呆浪士』は以下の日程で上演される。
【東京公演】2020年1月8日(水)~1月24日(金) 新国立劇場 中劇場
【大阪公演】2020年1月31日(金)~2月2日(日) 森ノ宮ピロティホール
【公式サイト】https://stage.parco.jp/