『阿呆浪士』開幕!戸塚祥太と福田悠太が贈る、笑えて泣けて気分が上がるコメディ

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喜劇作家・鈴木聡の代表作を、主演・戸塚祥太(A.B.C-Z)、演出・ラサール石井で贈る舞台『阿呆浪士』が2020年1月8日(水)に開幕。初日公演前には、ゲネプロと囲み会見が行われ、戸塚、ラサールのほか、福田悠太(ふぉ〜ゆ〜)、小倉久寛が公演への思いを語った。

1994年に劇団「ラッパ屋」の公演として青山円形劇場で上演され、赤穂浪士の物語をベースに「巨大な落語」として喜劇的に描いた大胆な構想が評価され、岸田戯曲賞候補作ともなった本作が、パルコ・プロデュースとして蘇る。

戸塚祥太

コメディ作品初挑戦にして、主人公の魚屋の八を演じる戸塚は「稽古場から笑いが絶えなかったので、間違いない作品だと思っています。今回は、酒や女にだらしない、野暮なことを貫き通して生きているやつです。こういう役をやらせていただける機会はあまりないと思うので、とことん楽しんでやらせていただきます」とコメント。「2020年は、この作品で最高のスタートダッシュが切れたので、お客様にも最高の幕開けを、この作品でしてもらいたいです」とアピールした。

福田悠太

赤穂浪士の一人である田中貞四郎役の福田は「しっかりものの赤穂浪士の役です。めちゃくちゃ真面目」と自身の役柄について言及した。実は、福田は本作の稽古中、ほかの舞台作品への出演が重なったり、コンサートに出演したりと多忙を極めたため、稽古には1週間程度しか参加できていなかったという。

しかし、ラサールによると稽古に参加した最初の日から「セリフも動きも完璧」だったそうで、「とっつー(戸塚)も立ち稽古初日には全部セリフが入っていた。ジャニーズのプロ意識はすごいです」と絶賛。

舞台『阿呆浪士』

そんな二人の“プロ意識”には小倉も「ずっと引っ張って行ってもらいました。(戸塚は)最初から完璧に江戸っ子になっていたし、福ちゃん(福田)は稽古が始まって2週間目に来た時から完璧に出来上がっていた。二人についていこうと思いました」と稽古期間を振り返った。

また、本作の見どころについて、ラサールは「戸塚くんには、普段、プライベートでも絶対にやらないようなものをやっていただいている」と話す。戸塚がどんなパフォーマンスを見せるかはぜひ観劇して確認してもらいたいが、そのシーンを含めて、本作では一部のシーンでうちわやペンライトの使用も許可されているため、ぜひそれらを使って盛り上がってもらいたい(うちわは、会場での貸し出しもあり)。

舞台『阿呆浪士』

【あらすじ】
ある日、魚屋の八はひょんな取り違いから本物の赤穂浪士の血判状を手にしてしまい、長屋小町の気を惹きたい一心でついた嘘から、やがて引っ込みがつかなくなって、討ち入りへ向かうことになる。

一方、大石内蔵助は、風車売りに身をやつし、飄々と暮らしている。大石内蔵助の娘・すずは、いつまでも討ち入りを決行しない父に業を煮やして赤穂から江戸に乗り込んでくる。すずは、お調子者の八を利用し、集まってきたニセモノの赤穂浪士たちと討ち入りを決行しようとするが・・・。

舞台『阿呆浪士』

赤穂浪士たちの物語、いわゆる「忠臣蔵」と呼ばれるものは、赤穂浪士をヒーローとして描くことが多く、彼らは強い忠誠心のもと、武士道を貫く。しかし、本作に出てくる登場人物は、赤穂浪士たちも八たち町人も実に人間くさい。

「女にモテたい」「みんなから褒められたい」「名をあげたい」といった、現代の私たちにも共感しやすい欲や夢を持っている。そして、その欲や夢のために右往左往するのだが、その姿が最高に滑稽で、思わずクスリと笑ってしまう。

舞台『阿呆浪士』

舞台『阿呆浪士』

情けなくて、格好悪くて、それでいておかしくて…そんな八たちだが、討ち入りという一大事に巻き込まれることで、次第に変わっていく。笑えて泣けて、そして歌唱シーンでは盛り上がって、新年の初めにぴったりのエンターテインメントなステージが楽しめる。

舞台『阿呆浪士』は、1月8日(水)から1月24日(金)まで新国立劇場 中劇場、1月31日(金)から2月2日(日)まで森ノ宮ピロティホールにて上演。

(取材・文・撮影/嶋田真己)

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