2013年に上演され話題を呼んだ、劇団おぼんろによる『ビョードロ~月色の森で抱きよせて~』が2019年2月に上演される。劇団おぼんろとは、大人のための寓話を物語り続けて来た演劇集団。
本作はおぼんろが全身全霊をかけて紡ぐ、美しくも儚い愛の物語であり、再演では新しくサーカスの要素として、アクロバットやコンテンポラリーダンス、軟体技のコントーションなども取り入れ、初のサーカス×物語エンターテイメントに挑戦するとのこと。
【あらすじ】
ビョードロと言うのは、鬱蒼とした森の奥底に住まう民の名前。彼らは、「病原菌」を作り出す技術を持っていて、何百年もの間、忌み嫌われてきた存在である。しかし、作られた病原菌は細菌兵器として戦争や政治に利用されることが常であった。
あるとき作られた一体の病原菌はジョウキゲンと名付けられた。彼は彼なりに無邪気に意気込み、自分を造り出したビョードロを喜ばせるため、より凶悪な病原菌になろうとし続ける。手を触れればどんな者でも苦痛を伴わせて殺してしまうジョウキゲンは、次第に、自分がある願いを抱いていることに気付く。それは、絶対に絶対に叶えられてはならない願いなのだった・・・。
出演は末原、さひがし、高橋のほか、全日本アクロ体操競技選手権で3度も優勝を重ねた武子展久、世界バトントワーリング選手権2年連続の団体金メダリスト渡辺翔史、上海国際映画祭など国際的に活躍するコントーションのスペシャリスト茉莉花らに加え、鎌苅健太、黒沢ともよが名を連ねている。
◆鎌苅健太
『ビョードロ~月色の森で抱きよせて~』の前回公演を映像で観た時・・・”観た”という表現が合っているのかどうか正解がわからないのですが・・・。まず思ったことは、”ここにいたかった”でした。心が震えました。あの場所で、僕もこの世界の住人でいたかったなと。
そんな作品に出演する事になり、本当に嬉しく思います。僕自身、どんな景色が見られるのか、どんなものを感じられるのか、どんな事を皆様と共有するのかしないのか。とてもワクワクしています。忘れられない大切な時間にしたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
◆黒沢ともよ
わたしはおぼんろの公演を実際に体感したことがなかったので、映像で初演を拝見したとき、“物語る”のにはこんなやり方もあるのだとびっくりしました。台本を読んで思ったことは「末原さんの言葉だなぁ」ということでした。自分にはない言語感覚がとてもキラキラと散りばめられていて、きゅんとしました。
この“きゅん”とくる感覚をちゃんとお客様にも感じていただけるよう大切に届けたいです。いつもの演劇空間とは一味違う肌感覚の公演スタイルを体験できる幸せを噛み締めて、再演だからこその『ビョードロ』の一部になれるよう努めたいと思います。
おぼんろ第17回本公演『ビョードロ~月色の森で抱きよせて~』は2月14日(木)から2月17日(日)まで東京・新宿FACEにて上演される。
【公式HP】https://www.obonro-web.com/
【Twitter】@obonro
(写真/オフィシャル提供)