宮藤官九郎演出『ロミオとジュリエット』三宅弘城&森川葵コメント到着

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2018年11月20日(火)に東京・本多劇場にてM&Oplaysプロデュース『ロミオとジュリエット』が幕を開けた。本作はW・シェイクスピア作品の中でも広く知られている古典劇を宮藤官九郎が演出。宮藤がシェイクスピア作品を演出するのは今回が初となる。

出演はロミオ役の三宅弘城、ジュリエット役の森川葵、マキューシオ役の勝地涼、ティボルト役の皆川猿時のほか、小柳友、阿部力、今野浩喜、よーかいくん、篠原悠伸、安藤玉恵、池津祥子、大堀こういち、田口トモロヲらが名を連ねている。初日を迎えた宮藤、三宅、森川よりコメントが届いている。

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◆宮藤官九郎(演出)
――いよいよ初日ですが、今の心境をお聞かせください。
おもしろいとは思います。ただ、自分では正しい『ロミオとジュリエット』のつもりで創っていますが、皆と同じにはやりたくないというのと、同じにはできないので、一般的なロミオとジュリエットとはズレてるんだろうな・・・と。そのズレがおもしろければいいなと思っています。自分としてはシェイクスピアの戯曲をそのままやっているつもりなのですが、そう見えないだろうなと。

――見どころをお願いします。
ロミオを三宅さんが演じて、ジュリエットを本当に若い森川さんが演じている。そのギャップが、2時間後には気にならなくなってる、というのが今回の作品の魅力だと思います。皆さん、今までイケメンのロミオを観てきたと思いますが、それによって、見えていなかったものがあったこと、見方が偏っていたことが、今回のロミジュリで明らかになるかと。

人が死ぬということが、悲劇であり、同時にある側面からみると喜劇的であり・・・という、どちらにも見えるよう、一面的でなく創ったつもりです。今までの『ロミオとジュリエット』ではカットしていた場面を逆にカットしていなかったり・・・そんなことも楽しんでいただけると思います。

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――お客様に向けてPRコメントをお願いいたします。
『ロミオとジュリエット』を初めて観るには、この作品がよいのではないかと思います。僕は、恋愛ドラマがどうも好きになれないんですが、それは恋愛の渦中のある二人ってすごく客観性がなくて、バカみたいな状態なのに、恋愛ドラマでは、バカに見えないように作るものばかりで。

僕は恋をしてバカみたいな二人が好きなんです。そういう人間が創ったこの作品は、二人の恋人がちゃんとバカに見えて、なおかつ、かわいそうだなと思える『ロミオとジュリエット』に仕上がっているのではないかと思います。

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◆三宅弘城(ロミオ役)
――いよいよ初日ですが、今の心境をお聞かせください。
だまされたと思って始まった企画が、とうとうここまで来て、本当にやるんだなと改めて実感しています。宮藤官九郎氏演出のもと、誰も見たことがない『ロミジュリ』、およびシェイクスピア作品になったのではないかなと思っています。

シェイクスピア初めての方も、シェイクスピアをよくご覧になる方も、どちらも楽しめると思います。賛否はあると思いますが、賛否あった方が作品としておもしろいですしね。このスタッフ・キャストだからこそできた作品だと思います。

今回の作品は一言でいうと「本物の悲喜劇」。喜劇の部分は、ぶっとんでますよ(笑)あまりシェイクスピアをご存知ない方は、宮藤官九郎色でそうなっていると思われるかもしれませんが、シェイクスピア戯曲自体が想像以上にぶっとんでるんです。シェイクスピアもこんな風に考えていたんじゃないかと思います。この作品は、シェイクスピア劇として、はみ出しているようではみ出していないと思います。

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――ジュリエット役の森川さんの印象をお聞かせください。
森川さんは、自分の娘でもおかしくない年齢ですし、最初は申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、稽古を重ねていくにつれて、心で会話できるようになってきて、更にこれから二人の関係が育っていくのではないかと思います。だから、僕のジュリエットですよ!(笑)

――お客様に向けてPRコメントをお願いいたします。
シェイクスピアに偏見がある人、僕らがシェイクスピア劇をやるということに偏見がある人、いらっしゃると思います。この作品は、エンターテイメント作品として、とても楽しめると思いますので、そういうこと抜きにして、ぜひ観に来ていただきたいです。約2時間に収まっているので、すごく見やすいですし。

僕はシェイクスピア初挑戦、森川さんは初舞台、宮藤さんは演出のみを手掛けるというのは初。初めてづくしのこの作品、ぜひ劇場まで見届けに来ていただければと思います。もう「初めて」は今回しかないですから!

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◆森川葵(ジュリエット役)
――初舞台ですね。
まだ実感がわかないですね…。映像と違って、舞台では、稽古で決めたことが、数日後「ここの場面こうしてみよう」と変わることがある。すごく新鮮ですね。答えって一つではないんだなと思いました。

シェイクスピアの台詞は、最初、こんな言葉言えるわけないじゃん!と思っていましたが、稽古を重ねていくうちに、いわゆるシェイクスピアらしい台詞が、なんの違和感もなく、どんどん感情をのせて言えるようになっていきました。それが気持ちいいんです。そこが、皆がシェイクスピア劇をやりたいと思うポイントなのかなと思っています。

――本作の見どころをお願いいたします。
この宮藤さん版『ロミオとジュリエット』を一言でいうと「笑いに来たはずなのに・・・」でしょうか。私、稽古を観ていて、すごく笑ってしまうんです。でも、人が死ぬってなると、急にすごく悲しくて。たくさん笑って満たされていたはずなのに、ぽっかり穴が開いたような気持ちになります。

登場人物たちが、あれだけ楽しそうに人生を生きていたからこそ起こる喪失感、お客様にもそれを体感していただけるのではないかと思います。

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――ロミオ役を演じる三宅さんの現在の印象はいかがですか?
かつらや衣裳を身に着けて、舞台上に立つ三宅さんは、まるで飛び出す絵本に出てくる主人公のようで、三宅ロミオに、どんどん愛情がわいてきています(笑)

――お客様に向けてPRコメントをお願いいたします。
たくさん笑ってもらいたいのはもちろんですが、こんな「ロミオとジュリエット」ってあっていいんだと思って、帰っていただければ嬉しいです。

M&Oplaysプロデュース『ロミオとジュリエット』は、11月20日(火)から12月16日(日)まで東京・本多劇場にて上演。その後、新潟、大阪、愛知を巡演予定。詳細は、以下のとおり。

【東京公演】11月20日(火)~12月16日(日) 本多劇場
【新潟公演】12月19日(水) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
【大阪公演】12月22日(土)~12月24日(月・祝) サンケイホールブリーゼ
【愛知公演】12月26日(水)・12月27日(木) 刈谷市総合文化センター 大ホール

(撮影/宮川舞子)

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