ブロードウェイミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』特別公演が、2017年10月に東京と大阪で上演されることが決定した。本作は、1997年よりオフ・ブロードウェイで初上演され、ロングランを記録した人気作。2001年には映画化もされ、2014年にはリバイバル作品としてブロードウェイに進出し、第68回トニー賞で4部門を受賞した。日本では、三上博史(2004年・2005年)、山本耕史(2007年・2008年・2009年)、森山未來(2012年)を主演に、上演を重ねてきた。
今回の上演では、本作の生みの親であり、オリジナルキャストのジョン・キャメロン・ミッチェルがヘドヴィク役として来日。そして、イツァーク役には、2007年の山本耕史主演版でも同役を演じた中村中に決定した。演出はヨリコジュンが手掛け、音楽監督には2012年の森山未來主演版に続き、岩崎太整が担当する。
上演決定にあたり、ミッチェルと中村からコメントが届いている。
(C)Nick Vogelson
◆ジョン・キャメロン・ミッチェル(ヘドヴィグ役)
日本の皆さん、こんにちは。
今年10月に『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』特別公演のため、東京と大阪に来日します。
イツァーク役で共演するのは、美しく素晴らしい才能の持ち主、中村中。
彼女は10年前にもイツァークを演じていて、彼女と共演できることが本当に嬉しいです。
そして、ヘドウィグの物語を再びお伝えできることに、今からワクワクしています。
ぜひ、ヘドウィグのことを知らないお友達を連れて観に来てください。
私たちはみんな家族、そして新しい家族は大歓迎です。
ヘドウィグから、愛をこめて。皆にお会いできるのを楽しみにしています。
公式HPにてミッチェルからの動画コメントも公開!
http://www.hedwig2017.jp/movie.html
◆中村中(イツァーク役)
2007年の演出・鈴木勝秀、主演・山本耕史版へドウィグから早10年、ふたたび哀しくも美しいグラム・ロックバンド“ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ”の一員になり、スティーヴン・トラスクの素晴らしい楽曲と戯れられる日が来るなんて、運命は粋ないたずらをします。
しかも今度はニューヨークのオフ・ブロードウェイ版でも映画版でも人々を魅了した“元祖ヘドウィグ”ジョン・キャメロン・ミッチェルと一緒だなんて、私は今幸運の雨を全身で浴び、心まで濡れています。
映画版の『アングリーインチ』はドイツのヘドウィグ、ユダヤのイツァーク、アメリカや中国と様々な国籍のメンバーの集まりでした。アメリカ生まれのジョンと日本生まれの私が一緒に舞台に立ち、様々な壁を越え、愛し合い、最新の最高の“ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ”に成れたらと思います。
ブロードウェイミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』特別公演は、10月14日(土)・10月15日(日)に東京・東急シアターオーブにて、10月17日(火)に大阪・NHK大阪ホールにて上演される。チケットは、7月29日(土)10:00より一般発売開始。
【あらすじ】
少年ハンセルは、自由の国アメリカに渡りロックスターになるのが夢だった。
彼は幼少時に母親からプラトンの魅惑的な「愛の起源」の物語を聞かされる。以来、彼は自分の“カタワレ”を見つけようと心に決める。ある日、彼は偶然一人の男と出逢う。その男に見初められ、彼との結婚の道を選んだハンセルに待ち構えていたのは、アメリカへ渡るための“性転換手術”だった。しかし、手術を受けたハンセルの股間には手術ミスで「怒りの1インチ(アングリーインチ)」が残ってしまう。
その後、ヘドウィグを名乗り渡米を果すも離婚、ベビーシッターなどをして日々の糧を得つつロックバンドを組むも、なかなか成功への道が見えず、生活に追われる毎日だった。やがて17歳の少年トミーに出逢い、愛情を注ぐようになるヘドウィグだったが、トミーはヘドウィグの曲を盗んでビルボードNo.1のロックスターに上り詰める。最愛の人に裏切られたヘドウィグは、自らのバンド「アングリーインチ」を率いて、ストーカーのようにトミーの全米コンサート会場を追い、スタジアム脇の冴えない会場で巡業する。果たして、自分の魂である歌を取り戻し、捜し求めていた“カタワレ(=愛)”を見つけることができるのか・・・?