2016年11月11日(金)より東京・Zepp ブルーシアター六本木にて上演される『あずみ~戦国編』。原作は、1998年に第43回小学館漫画賞を受賞した小山ゆうの人気漫画。2015年9月に公演が行われた『AZUMI 幕末編』よりあずみ役を川栄李奈が続投し、約10年ぶりにリメイク上演される。その稽古場公開が、10月31日(月)に行われた。
あずみ役の川栄以外の配役については一部が明かされていたが、ここで改めて紹介。あずみと運命を共にする忍・うきは役は鈴木拡樹、あずみを狙う最強の剣士・最上美女丸役は早乙女友貴、あずみの仲間・あまぎ役は斉藤秀翼、同じくあずみの仲間・ひゅうが役は三村和敬、あずみに剣を教えた爺・月斎役は山本亨、加藤清正の側近・井上勘兵衛役は吉田智則、淀の方役は有森也実(友情出演)、勘兵衛に仕える忍・飛猿役は星田英利が務める。
また、製作発表時に「まだ新人で海のものとも山のものともつかない・・・」と岡村に評され、配役が決まっていなかった小園凌央は、豊臣秀頼役に決定したと発表された。
公開稽古では、殺陣の返し稽古が行われた。岡村からは「まずゆっくり返してみて、その後に本スピードで返してみよう」と指示が飛ぶ。まず、披露されたのは「あずみ登場」のシーン。
星田の「いえ、ヤツらこそ、徳川が豊臣家を滅ぼすために鍛え上げた精鋭たち・・・刺客にございます!」という台詞と共に、剣を携えた川栄が登場。「貴様、女か!」「それがどうした!!」小さな身体を翻しながら、男たちをバッサバッサと切り捨てていく。その動きの良さは前作に続き健在だ。
「うきは対美女丸」のシーンでは、ゆらりと不気味な雰囲気をまとって現れる早乙女を、鈴木が迎え撃つ。「俺たちは戦をなくすために戦っているんだ!」「いいね、アンタ・・・斬りたくなってきたよ・・・!」二人たちの真剣な眼差しが、空間に火花を散らす。複雑な殺陣ながら、お互いの剣を見事に合わせていく。「あずみ、逃げろーっ!!」鈴木の叫びが真に迫る。
しかし、鈴木が鞘を抜いて向かう場面では、うっかり鞘が稽古着にひっかかって抜けないというハプニングも。「ここは本番のお楽しみ(笑)」と和やかな笑いが起こる中、稽古は進められた。
この他にも、「あずみ対三兄弟」「あまぎ対美女丸」「うきは対あずみ」「勘兵衛登場」のシーンなどの殺陣が、次々繰り広げられる。事前に、殺陣が前作の1.5倍の量になるとうたわれていた通り、約30分の公開稽古でもその半端ない激しさが感じ取れた。
稽古後、川栄は「ここでお見せした殺陣の何倍もの殺陣があるので、皆で協力していいものができたらと思っています。ぜひ劇場にお越しください」と挨拶。
鈴木は「殺陣返しだけでも、ご覧のように汗だくです。本番はこれに熱量がプラスされて、もっともっと汗をかくんだと思います。すっきりといい汗をかいて、痩せたいなと思っています(笑)。本番もどうぞよろしくお願いいたします」と笑顔で語り、早乙女も「本番はもっとスピードが上がるし、テンションも上がっていると思うので、期待していただければ」とアピールした。
一方、小園は公開稽古では出演シーンがなく「僕は、汗一つかいていません・・・」と苦笑い。本番では、少しだけ殺陣のシーンがあるそうだが「今はお芝居の方を死ぬ気でがんばっています!」と意気込んでいた。
最後に星田は、「カメラが捉えきれないため、今日は極力遅くやった次第ではございますが(笑)。劇場に足を運んでいただければ、本気をお見せします!」と自信たっぷりに宣言。出演者たちのコメントからも感じられるように、本番では怒涛の殺陣と人間ドラマを観ることができそうだ。
『あずみ~戦国編』は、11 月11 日(金)から11月27 日(日)まで東京・Zepp ブルーシアター六本木にて上演される。