2016年9月9日(金)より東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて、地人会新社 第5回公演『テレーズとローラン』の上演が始まる。地人会新社は、「若手の演劇人たちに有形無形の財産をバトンタッチする」といった理念のもと、2012年に旗揚げ。今回の公演では、作家・演出家・翻訳家として目覚ましい活躍を続ける谷賢一とタッグを組んだ。
本作は、フランス自然主義文学を代表する作家エミール・ゾラの小説「テレーズ・ラカン」を新しい形の戯曲へと変身させたもの。作・演出ともに谷が手掛け、肉欲の果ての殺人、その後の後悔と恐怖、互いへの疑惑、すれ違う愛の形・・・人間の根幹をなす“欲”と“エゴイズム”を克明に描き出す。
出演は、木場勝己、奥村佳恵、浜田学、銀粉蝶。
【あらすじ】
いつも通り、ラカン一家と週に一度のカード遊びをするために、銀細工通りの小さな家を訪れた予審判事・マルタン(木場)は、異様な光景を目の当たりにした。二人の男女がお互いの腹を刺し合い、死んでいる。それは、近所でも親孝行で評判のおしどり夫婦、テレーズ(奥村)とローラン(浜田)だった。そして、溢れる血溜まりの中、椅子に座った一人の婦人が死体をじっと見つめている。二人の義理の母、ラカン夫人(銀粉蝶)だ。ラカン夫人は病気のため四肢が動かず、もう長いこと口もきけない。しかし、彼女の瞳は大きく見開かれ、何かを告発するような輝きを放っていた─。
地人会新社 第5回公演『テレーズとローラン』は、9月9日(金)から9月19日(月・祝)まで東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて上演される。