中川晃教&柿澤勇人が迫力の歌声を披露!ミュージカル『フランケンシュタイン』製作発表

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2017年1月8日(日)から東京・日生劇場にて日本初上演されるミュージカル『フランケンシュタイン』。その製作発表会見が2016年8月19日(金)に都内で行われ、潤色・演出の板垣恭一のほか、出演者の中川晃教、柿澤勇人、加藤和樹、小西遼生、音月桂、鈴木壮麻、相島一之、濱田めぐみが衣装姿で登壇した。

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会見のはじめに板垣が挨拶。「敢えて言っておきますが、フランケンシュタインというのは怪物の名前ではなく、怪物を作った博士の名前です(笑)」と前置きした上で、「原作小説の怪物は博士が作った人造人間なのですが、韓国版ミュージカルでは博士の友達が怪物となります。この『創造した人』と『創られたもの』の間にある新解釈が面白くもあり、演出的に苦労するだろうなと思っています」と演出・潤色のポイントを説明。

また本作では、メインキャスト8人が一人二役をこなすという大胆な演劇的仕掛けにも注目が集まっている。この点について板垣は、「機嫌の良い時と悪い時のように、『天使』と『悪魔』が状況に応じて現れるものです。同じように、一人二役ではありますが根っこの部分で同じ人物だと思えたら面白いのかなと考えています」と考えを明かした。

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天才科学者ビクター・フランケンシュタインと、ギャンブル闘技場を営む悪党ジャックの2役を演じる中川は「8月8日に行ったデビュー15周年のコンサートで一足先に本作の楽曲を披露させていただいたのですが、本当に壮大な音楽です。また、物語も同様に素敵なものとなっております。この作品をオリジナルキャストで上演できることを楽しみにしています」と意気込む。役に対しては「愛するものを復活させたいという想いは、自分自身が命をかけて続けてきた“歌”に対する精神とどこか繋がる部分があるかもしれない」と、自身の内面と重ねつつ思いを語った。

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中川とWキャストでビクターとジャックを演じる柿澤は「錚々たる先輩達とこの場にいるだけで恐怖におののいています。実は中川さんの大ファンで、(劇団四季の)研究生時代や劇団時代、毎日のように中川さんの歌を聴いて『なんて歌の上手い人なんだ』って思っていました。3日前に一緒に歌稽古をさせていただいたのですが、その時の記憶はほとんどありません(笑)」と中川への尊敬の念を吐露した。

さらに、主演したミュージカル『ラディアント・ベイビー』の大阪公演が、自身のアキレス腱断裂のため中止となったことに触れ「たくさんの人にご迷惑をおかけしました。今は辛うじて歩くことができるまで回復していますが、来年の1月には元気な姿で恩返しをしたいと思っています」と完全復活を誓った。

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ビクターの親友アンリ・デュプレと怪物の2役を演じる加藤は「このお話をいただいて、すぐに韓国でオリジナル版を見てきました。ビクターとアンリの関係には男が見ても惚れるものがあり、今度は自分がアンリになるのかと、更に気持ちが高ぶりました」と、オリジナル版の魅力を説明。また、怪物という役に対して「何の知識もない、赤ちゃんみたいなものでもあると思うんです。ただ、見た目の異形さから怪物と言われるわけなので、見た目に反するギャップを作れたらなと考えています」と役作りのイメージを明かした。

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加藤とともにアンリと怪物のWキャストを務める小西もまた、韓国でオリジナル版を見た感想を述べ「韓国の俳優の身体から溢れる生命力を感じ、『この力強さはなんだろう?』と考えていました。しかし今日、板垣さんやみなさんの話を聞いて、『生命を大切に扱う』という想いがあったら当たり前に気持ちが強くなっていくのだと分かりました」と、アンリの持つ感情について思いを馳せていた。怪物役に関しては「どんな怪物であれ、かわいそうな存在ではなく、残されたビクターの葛藤や悲しみが分かる存在にしたいと思っています」とコメントした。

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ビクターの婚約者ジュリアと怪物に恋心を寄せるカトリーナの2役を演じる音月は「私は数年前まで宝塚で男性として生きていたので、本格的なドレスを着るのが初めてで・・・。なんだかお腹のあたりがスースーします(笑)」と笑いを誘った。また、「オファーを受け、不安もあったのですが、自分を断崖絶壁に追いやって一皮も二皮もむけられればいいなと思い、お受けしました」と、本作への不安と期待を露わにした。

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ビクターの理解者である執事ルンゲと闘技場の召使いイゴールの2役を演じる鈴木は「みなさん、一幕と二幕で違う人物を演じるので休憩時間は壮絶なことになるのかな」と、舞台裏のイメージを伝えると、隣に座る濱田が爆笑。さらに「そんなに笑わないでくださいよ(笑)」と濱田にツッコミを入れ、会場全体をも笑わせていた。自身の役柄については「執事役が大好きなので、ホスピタリティを前面に出していこうと思います」と、独特なコメントで意気込みを表した。ジュリアの父ステファンと闘技場の常連フェルナンドの2役を演じる相島は「俳優を始めて30年以上経つのですが、今回共演する方々とはほとんど初対面でございます。僕がこの作品の中でどんな彩りを加えられるのかとても楽しみです」と熱く語った。

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ビクターの姉エレンとジャックの妻で闘技場の女主人エヴァの2役を演じる濱田は「みなさんのお話を聞いていて声を出して笑ってしまいました。初日からみなさんと仲良くなれて、自分の中で一日目が始まったのだと感じています。ビクターが“神しか触れてはいけない部分”に触れ、精神を崩していく様をどう見守っていくか、どのような距離感を取るべきかを考え稽古に励みたいと思います。また、一幕では温かい存在でありながら、二幕では冷酷な役になるので、その極端な部分も表現できるように頑張ります」と、2役に対するアプローチについても明かした。

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さらに会見終盤には、劇中の楽曲「偉大なる生命創造の歴史が始まる」が、中川と柿澤によるスペシャルバージョンで披露された。中川が「アッキー(中川)とカッキー(柿澤)でお届けしています」と明るく呼びかけたりと歌唱前はフランクな雰囲気だったが、演奏が始まると、深い悲しみと決意を帯びた二人の歌声に会場の空気は一変。緊張した面持ちで歌い上げる柿澤と、柿澤を見つめ情感たっぷりに歌う中川。それぞれの微妙に違うキャラクター性が見え隠れしていた。中川と柿澤が演じるビクター/ジャックと、加藤と小西が演じるアンリ/怪物、それぞれを比べて観られるのも本作の魅力の一つだろう。

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ミュージカル『フランケンシュタイン』は、2017年1月8日(日)から1月29日(日)まで、東京・日生劇場にて上演される。

なおエンタステージでは、キャスト5人のインタビューを掲載予定。こちらもお楽しみに!

(取材・文・撮影/大宮ガスト)

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