2026年に三度目の再演を迎えるミュージカル『メリー・ポピンズ』の製作発表会見が2025年12月16日(火)行われ、メリー・ポピンズ役の濱田めぐみ、朝夏まなと、バート役の大貫勇輔、小野田龍之介、上川一哉ら主要キャストが登壇。作品の名曲を披露する歌唱パフォーマンスと、公演への意気込みが語られた会見の模様をレポートする。

映画版から受け継がれる普遍の物語が三度目の上演!
ミュージカル『メリー・ポピンズ』は、パメラ・トラヴァースの小説とウォルト・ディズニーによる名作映画が原作。2004年にディズニーとキャメロン・マッキントッシュのタッグで舞台化された作品だ。日本では2018年の初演、2020年の再演に続き、今回は2026年に三度目の上演を果たす。
製作発表会見では、主催者代表挨拶として登壇したホリプログループ会長の堀隆が、前回公演が世の中の暗い時期に観客へ幸せなひとときを提供できたことを誇りに思うと述べている。2026年版ではキャストの半数が新しくなり、演出もバージョンアップするとのことだ。東宝の池田篤生は、本作をファミリーストーリーと位置づけ、観客には作品を見て心を温かくし、家族の絆に改めて気づいてほしいと期待を寄せている。
歌唱披露で魅せるメリーとバートの世界
会見の冒頭、メリー・ポピンズとバートを演じるキャストによる歌唱披露が行われ一気に作品の世界に包まれた。最初に披露された「チム・チム・チェリー」は、バート役の新キャスト・上川一哉が突如会場の後方入口から登場!
大貫勇輔、小野田龍之介、メリー・ポピンズ役の濱田めぐみ、朝夏まなとが順に合流する構成で、メリーとバートの象徴的なナンバーである。
続く「何もかもパーフェクト」の歌唱は、Wキャストである濱田めぐみと朝夏まなとのメリー・ポピンズが務めた。また、バードウーマン/ミス・アンドリュー役の島田歌穂と樹里咲穂が披露した「鳥に餌を」は、胸を打つ感動的なバラードとして届けられる。そしてフィナーレを飾るのは、全キャストが勢揃いした「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」だ。
プリンシパルキャストが語る公演への熱い思い
歌唱披露が終わると、主要キャスト13名が登壇。本作に懸ける並々ならぬ情熱が各々の口から語られた。なお、メリー・ポピンズ役は濱田めぐみ、朝夏まなと、そして当日は惜しくも欠席となった笹本玲奈のトリプルキャストが務める。
初演から同役を担う濱田めぐみは、「3度目のメリー・ポピンズになります。新たなメンバーも加わり、楽しくエネルギッシュで、たくさんの素敵なメッセージを届けられる舞台にしたい」と、作品の柱としての風格を感じさせる挨拶を披露。「初演、再演とやるたびに思うことですが、演じながら自分の中を旅しているような気持ちになる。私自身がメリーから多くのことを学んでいるのです」と、役との深い精神的な繋がりを明かした。さらに、劇中で最も好きな「どんなことでもできる」という言葉に触れつつ、「終演後、お客様にも『自分は何でもできる』と希望を感じていただけたら」と客席へ温かなエールを送る一幕も見られた。
今回からメリー役に加わる朝夏まなとは、2018年の日本初演を観劇した際の思い出を回想している。「ちょうど濱田さんのメリーを拝見し、大感動して『いつかこの作品に携われたら』と願っていました。今こうして仲間に入れていただけて本当に幸せです」と、憧れの舞台に立てる喜びを噛み締めている様子だ。大役へのプレッシャーもあったというが、「先輩の濱田さんや笹本玲奈ちゃんから『大丈夫だよ』『一緒につくっていこう』と声をかけていただいた。私も『どんなことだってできる』と信じて、自分らしいメリーを見つけたい」と、前向きな決意を言葉にした。
バート役を続投する大貫勇輔は、3回目の出演ながら「キャストが半数以上変わるので、また初心に帰って新しいものを創り上げたい」と、変化を恐れない姿勢を強調。同じく3度目の挑戦となる小野田龍之介も、8年前の初演を振り返りつつ、「再びこの世界が舞い戻ってくることにワクワクしている。本作が上演されることは、今の日本の歴史の中でも大きな意味を持つはず」と期待を込めた。また、映画版のバート役として知られるディック・ヴァン・ダイクが100歳を目前に今なお現役であることに触れ、「その凄まじいエネルギーをいただき、厳しい稽古を乗り越えたい」と力強く宣言した。
今作からバート役として初参加する上川一哉は、「バート役の中で年齢は一番上になりますが、気持ちは一番若いつもりで、皆さんに学んでいきたい」と謙虚な姿勢。「ずっと目標にしていた役。等身大の自分をぶつけ、家族の愛や絆という温かいギフトを皆様にお届けしたい」と、新バートとしての意気込みは十分なようだ。
バンクス夫妻を演じるキャスト陣も、作品への深い愛と意気込みを口にしている。ジョージ・バンクス役で初参加となる福士誠治は、「父親役の経験は舞台ではまだあまりないので、新たなステージにいることを感じてワクワクしています」と新鮮な心境を吐露。「早くメリー・ポピンズファミリーの一員になれるよう稽古に励みたい。厳格なパパであるジョージが成長していく姿をぜひ見てほしい」と力強く決意を表明した。
同じくジョージ役(Wキャスト)の小西遼生は、「規律を重んじる厳格な人物だが、同時に現実的な問題に直面する父親でもある。家族の愛を物語の軸に据えつつ、お父さんの中にある子供心を見つけ出したい」と、役への緻密なアプローチを語っている。
また、3度目の出演でウィニフレッド・バンクス役を続投する樹里咲穂は、本作を「人生のバイブル」と表現。「皆様に夢と愛を届けるため、大切に演じていきたい」と、作品への変わらぬ敬意を込めてコメントした。
バードウーマン/ミス・アンドリュー役(Wキャスト)の面々も、本作ならではの魅力を語る。3度目の出演となる島田歌穂は、「舞台袖からメリーが空へ飛び立つシーンを目の当たりにするたび、毎回のように胸が熱くなり感動してしまう」と、長年携わっていても色褪せない作品の魔法を明かした。
一方、今回から同役に加わる浦嶋りんこは、自身を「生粋のファン」と称するほど以前から本作を愛していたという。「かつて客席で味わったあの凄まじい感動を、今度は自分が舞台上から皆様に届けたい」と、ファン目線を大切にしながら熱い想いを言葉にした。
「どんなことだってできる」作品の持つ魔法の力
質疑応答では、作品の魅力や役者として大切にしていることなどが語られた。作品の魅力について、濱田めぐみはメリーの魔法が「観客は心の蓋をしていた部分を開け、『どんなことでもできる』と感じる」ところだと指摘。朝夏まなとは、「先輩の言葉で『どんなことだってできる』と思えた」と、自身の経験も交えてメッセージの力を強調。
小野田龍之介は、「悲劇がなく、幸福感や喜びで涙が流れる珍しい作品」だと述べている。その上で、「日本人の感性に合っており、日本ならではの感動を届けられる」と作品への自信を見せた。
バート役の大貫勇輔は、見どころとして「『ステップ・イン・タイム』で壁を登り逆さまに歌う景色は、この作品でしか見られない」とアピール。役者として心で大事にしていることについて、大貫は「舞台に立つことは生きがい」だと明かし、「舞台は毎日、瞬間瞬間が絶対に二度と戻ってこない。一瞬一瞬を忘れずに、ここに挑みながら生きている」と、舞台への真摯な姿勢を示した。
会見の最後は、登壇者、アンサンブル、子役が一体となり、再び「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」を合唱し、大きな盛り上がりを見せて締めくくった。
なお、ジョージ・バンクス役の佐々木崇、ウィニフレッド・バンクス役の知念里奈は、諸般の事情により本イベントを欠席。
ミュージカル『メリー・ポピンズ』は2026年3月から6月にかけて東京、大阪で上演予定。前回公演で観客を魅了したキャストと、新たに加わる実力派キャストが織りなす、よりパワフルで感動的な舞台となるに違いないだろう。
『メリー・ポピンズ』公演情報
| 公演情報 | |
|---|---|
| タイトル | ミュージカル『メリー・ポピンズ』 |
| 公演期間・会場 | 【東京公演】 2026年3月28日(土)~5月9日(土) プレビュー公演:2026年3月21日(土)~3月27日(金) 会場:東急シアターオーブ【大阪公演】 2026年5月21日(木)~6月6日(土) 会場:梅田芸術劇場メインホール |
| スタッフ | 原作:P.L.トラバース オリジナル音楽:リチャード・M・シャーマン、ロバート・B・シャーマン 脚本:ジュリアン・フェローズ 新規楽曲/追加歌詞&音楽:ジョージ・スタイルズ、アンソニー・ドリュー 共同製作:キャメロン・マッキントッシュ 翻訳:常田景子 / 訳詞:高橋亜子 |
| キャスト | メリー・ポピンズ:濱田めぐみ/笹本玲奈/朝夏まなと(トリプルキャスト) バート:大貫勇輔/小野田龍之介/上川一哉(トリプルキャスト) ジョージ・バンクス:小西遼生/福士誠治(Wキャスト) ウィニフレッド・バンクス:木村花代/知念里奈(Wキャスト) バードウーマン/ミス・アンドリュー:島田歌穂/樹里咲穂(Wキャスト) ブーム提督/頭取:コング桑田/安崎求(Wキャスト) ミセス・ブリル:浦嶋りんこ/久保田磨希(Wキャスト) ロバートソン・アイ:石川新太/DION(Wキャスト) |
| チケット情報 | 【東京】 平日:SS席 16,500円/S席 15,500円/A席 12,000円/B席 7,000円/Skyヤングシート 8,000円 土日祝:SS席 17,500円/S席 16,500円/A席 13,000円/B席 8,000円/Skyヤングシート 9,000円 一般前売:2025年12月24日(水)開始【大阪】 2025年12月中詳細発表予定 |
| 公式サイト | https://marypoppins2026.jp/ |
| 公式SNS | X:@marypoppinsJP Instagram:@marypoppinsjp |


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