2016年4月9日(土)より東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて、作家・演出家の鴻上尚史による演劇プロデュースユニット・KOKAMI@network(コーカミネットワーク)第14回公演『イントレランスの祭』が開幕した。鴻上が2012年に自身が主宰する劇団「虚構の劇団」にて発表した作品を、2016年版として改訂し、新演出として上演する。その初日当日に同劇場にて公開フォトコールと囲み取材が行われ、風間俊介、岡本玲、鴻上尚史が登壇した。
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会見ではまず、風間が作品について「差別や移民などの数々の社会問題を、ユーモラスに描くことによって人の心の奥に突き刺さる作品です」と説明。風間の起用について、鴻上は「『ベター・ハーフ』(2015年4月)に出演してもらった時の演技力に惚れました。だけど、途中までセリフの覚え方がアバウトなんですよ!最後にはキチンと覚えるんですが、その決めた時にドヤ顔するんですよね(笑)」と冗談を交えながら語り、岡本についても「元々ラジオを一緒にやっていて、受け答えが賢かったんです。さらに映像で演技を見て、若いのに達者な人だと思ってお願いしました」と起用の理由を明かした。
本作のオープニングには、ダンスが織り込まれている。そのダンスに質問が及ぶと、鴻上は、風間に対し「てっきり踊りがダメで、あの事務所の俳優部に行ったのかと思ってました(笑)」とコメント。すると、風間は「僕は踊れないわけじゃなくて、踊らないだけです!」と反論。岡本も「全員がダンスの練習している間も携帯でゲームをしているのに、合わせる頃には完璧にしてくるので、さすがだなと思いました」と風間をフォロー。しかし、稽古中にゲームをしていることを暴露してしまい、風間から「やめなさい(笑)」、鴻上も「その発言は誰得なの(笑)」とツッコミが。
岡本の共演について、風間は「3作目の共演で、縁がある女優さんです。気心知れているというか。今回は恋人役なんですけど、付き合って3年くらいが過ぎている設定なので、二人の間に安心感もあると思うんですよ。ドラマで10カ月間も共演していたので、その安心感を自然と作ることができました」と、NHK連続ドラマ『純と愛』(2012年)で兄妹を演じたことに触れながら語った。
恋人役ということで、風間のような男性はタイプか?と質問が飛ぶと、岡本は「お芝居でも仕事の相談でも、本当に頼りになるお兄さんです」と回答。「俺に男としての魅力は感じないのか~」と風間に、岡本が「今回で感じれたらいいなと思っています」と返すと、鴻上からは「それは稽古初日のコメントじゃないか(笑)!」と再びツッコミが入り、会場から笑いが起こった。
会見の最後には、風間が「今の日本と、みなさんが抱える問題が描かれている、そして観終わった後に明日からも頑張ろうという作品なので、ぜひ劇場に来て、元気をもらって帰ってください」と意気込みを語った。その発言に、最後はドヤ顔じゃないのか?と問われると、風間は「今のが僕の全力のドヤ顔です(笑)!」と締め、終始に盛り上がりを見せた会見となった。
KOKAMI@networkVol.14『イントレランスの祭』は2016年4月9日(土)から4月17日(日)まで東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演。その後、4月22日(金)から4月24日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて、4月29日(土)から5月6日(金)まで東京・よみうり大手町ホールにて凱旋公演が行われる。