2015年11月13日(金)から、神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて上演されるミュージカル『HEADS UP!』。その制作発表が、8月17日(月)都内にて行われ、本作の原案・作詞・演出を手がけるラサール石井をはじめ、主演の哀川翔、相葉裕樹、橋本じゅん、大空祐飛、中川晃教、入野自由、芋洗坂係長、MINAMIが登壇した。
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本作は、素舞台から舞台を組み上げ、再びバラすという普段観客の目には触れない裏方の姿を描くという。今回原案も担当する石井は、実は大学時代ミュージカル研究会に所属。友人である小池修一郎(『エリザベート』演出)や宮本亜門らとともにミュージカルに親しんできたが、「お笑いに進んだ関係で“喜劇の人”になってしまって、ミュージカルのオファーが一切来ない(笑)これはもう、自分で作るしかないと!」と本作の構想を10年以上前から温めてきたと明かした。
哀川の起用については「昔から付き合いのあった哀川さんに出てほしいな」と思い、ダメ元で電話をしたところ、事務所社長である哀川夫人が「やりましょう!」と快諾。しかし、哀川自身は何も聞かされておらず、「知った時にはすでに引くに引けない状況になっていた」と振り返った。当初はミュージカル初挑戦に及び腰だったが、「(劇中で)10年ぶりにバク宙をしたい」と言いだすほどやる気充分。振付担当の川崎悦子が、劇男一世風靡時代(一世風靡セピアの前身)からの先生という縁もあり「(バク宙)やれって言われるんじゃないかな」と笑った。
橋本は「僕も大学でミュージカルを専攻していたんです。でも、歌も踊りも向かず…残された道が役者だったんですけど(笑)今回は初心に戻って、心の叫びを伝えるミュージカルにしたい」と決意を語り、大空は「舞台の裏にはお芝居と同じぐらいドラマがあると思っています。私自身は本来の仕事と同じ立場ですが、裏から見える女優の姿という見せ方もおもしろいなって」とコメント。
若手陣の相葉と入野も「これを機にスタッフさんの動きをくまなくチェックして役作りしたい」(相葉)、「舞台に関わる皆さんの情熱に触れて、僕自身も作品と真摯に向かい合って演じたい」(入野)とそれぞれ意気込み充分。
先日まで、ミュージカルを作る作詞家や作曲家の姿を描いた『SONG WRITERS』に出演していた中川は「作品作りにはそこが表になりうるだけのものが確かにつまっているのだなと感じます」と縁を感じているようだった。
一方、昨年11月に劇団四季の『アラジン』ジーニー役オーディションに挑戦し落選してしまった芋洗坂は「捨てる神あれば拾う“石井”あり!」と出演を喜んだ。
そして、本作には哀川の長女である歌手・MINAMIも出演する。しかし、哀川は自身の出演と同じく娘も出演することをまったく知らず!現場で「お前なんでいるの?」と聞いてしまったと言い、披露し報道陣の笑いを誘った。会見には、この他青木さやか、脚本を担当する倉持裕からのコメントも寄せられた。
タイトルは“今仕込んでいるから上に気をつけろ”というアメリカの舞台用語であり、「それに“頭を上げてくよくよせずに生きていこう”という想いを込めた」という石井。「とても豪華なメンバーが集まってくれて、これは楽しくならないわけがない!分厚いミュージカルをお届けします」と笑顔で会見を締めくくった。
ミュージカル『HEADS UP!』は、2015年11月13日(金)~11月23日(月・祝)神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて上演される。その後、兵庫、札幌、岡山公演も予定している。
公演日程は、下記の通り。
◇ミュージカル『HEADS UP!』◇
11月13日(金)~23日(月・祝) 神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホール
11月26日(木)~29日(日) 兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
12月3日(木) 北海道・札幌市教育文化会館 大ホール
12月13日(日) 岡山・倉敷市芸文館 ホール