2015年7月4日(土)より、東京・赤坂ACTシアターにて開幕する、ミュージカル『サンセット大通り』の稽古場が公開され、安蘭けい、濱田めぐみほか出演者が劇中のシーンを披露した。本作は、同名の傑作映画が原作の、アメリカ・ハリウッドを舞台に、かつての大女優ノーマと売れない脚本家ジョーの愛憎を描いたミュージカルだ。この日公開された稽古場お披露目取材会は、マスコミのほか20人の一般オーディエンスも参加するなか行われた。
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本作は、『キャッツ』『オペラ座の怪人』など、数々の大人気ミュージカルを生み出してきたアンドリュー・ロイド=ウェバーにより1993年にロンドンで初演。翌年にはブロードウェイで上演され、1995年のトニー賞で最優秀ミュージカル作品賞ほか計7部門を受賞、大きな話題を集めた。日本では2012年に初演。高い評価を得て3年ぶりの再演となった今回は、主演の大女優ノーマ役に、初演に続いての出演となる安蘭けいと、新たに濱田めぐみ。また、ノーマとの出会いにより大きく人生を変える脚本家ジョーに平方元基と柿澤勇人のWキャストで臨む。
稽古場に入ると、スタッフキャストが和やかムードで準備中。安蘭と濱田が笑顔でトークをする光景も目撃。さらに濱田は出番直前までチューブを使って体を動かしていた。アンサンブルたちは、ピアノの前で入念に歌の準備。
披露されたのは4つのシーン。柿澤(ジョー役)、夢咲ねね(ベティー役)、戸井勝海(シェルドレイク役)、水田航生(アーティ役)、浜畑賢吉(デミル監督)らによる序盤に登場する華やかなナンバー「Let’s Have Lunch」のシーンでは、ハリウッドの撮影所で忙しく働く仲間たちの姿を横目に、プロデューサーに自らの脚本を売り込むも相手にされないジョーの必死な姿を、柿澤が緩急交えた歌声と演技で見せる。
続いて、安蘭(ノーマ役)、平方(ジョー役)による「With One Look」。無声映画で一時代を築いたノーマが、自らのまなざしは言葉にも勝ると語るシーン。安蘭の登場とともに場の空気は一変。強さとどこか哀しさを感じさせる、深みのある歌声にオーディエンスの視線を釘付けに。
平方、夢咲による「Too Much In Love To Care」のシーンでは、いけないと知りながらも、惹かれ合う気持ちを押さえられないジョーとベティーの切ない思いに引き込まれていく。二人の見つめ合う姿に思わずため息がこぼれる。
そして最後、濱田(ノーマ役)、浜畑らによる「As If We Never Said Goodbye」。訪れた撮影所で、スターだった時代の自分を知るスタッフと再会。周囲の目線に違和感を感じながらもかつて自分が輝いていた場所が忘れられない思いを、濱田は繊細に情感を込めて歌い上げた。
ミュージカル『サンセット大通り』は、2015年7月4日(土)~20日(月・祝)東京・赤坂ACTシアター、7月25日(土)~26日(日)愛知・愛知県芸術劇場大ホール、7月31日(金)~8月2日(日)大阪・シアターBRAVA!にて上演される。